リノペディアとは
リフォームやリノベーションの実際のユーザーの声をもとに、現場からその工事にかかる費用・工期・注意点などのポイントをまとめた工事事典です。
監修:空間プロデューサー 岡野 潤
「引き渡しからが本当のお付き合い」。施工責任者・アフター責任者として、住んでからの小さな改良工事や疑問点・お困りごとの相談など全般を担う
今回のテーマ
洗面所を新しく作りたい(戸建ての場合)
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もくじ
1. この工事で影響する場所は?
・給排水管
洗面台用に給排水管を通すため、既存の給排水管に繋げる工事が必要です。
・壁
壁を解体して給排水管を通す工事が必要です。
・床
既存の排水管に繋げるために、勾配が必要になるので、床を解体して排水管を通す工事が必要です。
・1階天井&外壁(2階以上の場合)
2階以上に洗面所を設ける場合で、給排水管がない部屋であれば、1階の天井を解体して給排水管を通したり、外壁に穴を開けて、外に排水管を通したりする必要があります。
・配線工事(必要な場合)
洗面所に新たに照明器具を取り付ける場合や、コンセントを設ける場合には、配線工事が必要になります。
2. 費用相場
・費用相場は、約150~200万円です。
洗面所を作る場所と給排水管が遠い場合や、階数が高い場合など距離が長くなるほど費用が高くなります。
・費用には下記のものが含まれます。
洗面化粧台
給排水管工事
床の仕上げ材(クッションフロア・フローリングなど)
天井・壁の仕上げ材(壁紙・タイルなど)
配線(電気工事が必要な場合)
3. 工期の目安
2週間位
上記が基本の日数となり、必要となる追加工事の種類が増えるに従って、工事の日数も増えます。
4. 工事の流れ
1)給排水管工事のために床・壁解体
給排水管が通る床や壁を解体します。
2)給排水管工事
既存の給排水管に繋げるように給排水管を通します。排水には勾配が必要なので、床下に勾配分の高さが無ければ床を上げるか、2階以上の場合は、外に配管を出します。
3)下地工事
壁紙やタイルで仕上げるために壁の下地や、クッションフロアやフローリングを張るために床の下地を作ります。
重みのあるタイルを付ける壁や、タオルホルダーなどのアクセサリーを付ける壁は、補強をしておきます。
4)内装仕上げ
壁(壁紙やタイル)、床(クッションフロアやフローリング)などの内装を仕上げます。
5)洗面台・照明取付
洗面台を設置し、給排水管と繋げます。
洗面台に合わせて照明器具を取り付けます。
5. 洗面所を新しく作る工事のリノベーション・リフォームの事例
事例1:大容量収納の造作棚付き洗面台
洗面ボウルだけではなく、壁から筋交いまでの幅いっぱいに、造作洗面カウンターと下部には棚を付けることで大容量の収納スペースが確保できています。ガラスブロックと窓からの採光で明るい洗面所になっています。
事例2:アクセサリーを組み合わせたオーダーメイドな洗面所
洗面カウンター兼下部収納を、扉付きとオープンな棚で用途に合ったオーダーメイドな収納に造作しています。洗面ボウルと鏡、ブラケットライトなど、アクセサリーを組み合わせてオリジナルの洗面所に仕上げています。
事例3:使いやすいマルチシンクでインダストリアルテイストな洗面所に
洗面ボウルではなく、幅広のマルチシンクを使っています。壁面にはタイルを張り、シルバーのコンセントカバーやペーパータオルホルダー、裸電球でコーディネートしてインダストリアルテイストに仕上がっています。
6. 業者の選び方チェックポイント
1.工事品質
事前の現場確認の記録を残しているか
当たり前のことですが、寸法などの記録をしっかりとることです。
養生をしっかりしているかどうか
工事の際には特に、通路・エレベーターなどの共有部分に養生の仕方に差が出ます。丁寧さはこういう場所に出るというのは現場でも大切にしています。
現場を裸足で歩けるか
整理整頓ができている現場は釘などの危険な工具が落ちていません。部材の整理整頓はもちろん、ほうきと塵取りでこまめに掃除ができる環境であることも大切です。
リスクの説明があるか
中古リノベーションの場合は、現場の状況により希望していた工事が出来ないケースがあります。契約の前にリスクの説明があるか確認しましょう。
2.デザイン提案力
メーカー品以外の提案ができるか
有名メーカーのアイテムは、どの業者でも比較的見積を取りやすいですが、有名メーカー以外への知見もあるかが一つの基準になります。
ニーズにあった提案ができるか
ヒアリング時に「どのアイテムが良いか」だけでなく、「なぜその窓が良いか」や、「使い方」のヒアリングがあると、ニーズに沿った提案があることが期待できます。アイテムが決まっている場合は個人でインターネットで価格を確認しながら選択できるメリットがあります。デザイン提案を期待するのであれば、使い方を含めたデザイン案を出せる業者が良いでしょう。
7. 工事の際の注意点や意外な落とし穴
給排水管を通すルートを確認しておく
梁などの構造体がある部分には、給排水管を通すことが出来ません。梁を避けて給排水管を通すことで、工事範囲が広くなってしまう場合や、必要な勾配が取れない場合もあります。洗面所を設けたい場所に構造体が無いか、給排水管のルートが確保できるかを確認したうえで、洗面所の位置を決めましょう。
外壁補修をしっかり行う
2階以上の階に洗面所を設ける場合、排水管を外に通すことがあります。その場合は、外壁に穴を開けることになるので、しっかり補修工事が行われなければ、雨漏りの原因になってしまいます。外部に通す際のリスクを確認したうえで、外壁の工事もしっかり行える業者に依頼することが大切です。
8. HAGSオススメの洗面化粧台
HAGSアイテム:【洗面・手洗いユニット】洗面化粧台 無垢の木の洗面台 WB-003 [940]
カントリー調やナチュラルテイストな部屋にマッチするニュージーパインの無垢キャビネットの洗面台です。タイルのカウンターとアイアンの取っ手で温かみのある空間を演出してくれます。
HAGSアイテム:【洗面・手洗いユニット】洗面化粧台 無垢の木の洗面台 WB-008 [770]
キャビネットとミラーキャビネットがメープルのクリア塗装で仕上げた木の風合いが感じられる無垢の木の洗面台です。W770の比較的コンパクトなサイズなので、セカンド洗面台としても設置しやすいサイズで、部屋にも馴染みやすいシンプルなデザインです。
HAGSアイテム:【洗面・手洗いユニット】洗面化粧台 無垢の木の洗面台 WB-001 [940]
W940のカウンターに大きなX型陶器ボウルと引き出し収納がついた、ニュージーパイン無垢の洗面台です。クラシックデザインのシングルレバー水栓にミックスブラウンのタイルカウンターが温かさと可愛らしさを醸し出しています。
9. まとめ
この「リノペディア」では、リフォームやリノベーション時のモヤモヤを一つずつ紐解くことで、後になって思いもよらない事態に陥ることがないよう、実用的な注意点をお届けしています。費用は現場の状況や時期により異なる点、工期や状況も現場の状況が優先されますので、ここに記載された情報を参考に、事前に業者にしっかりと確認をするようにしましょう。
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