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洋室の引き戸を開き戸に交換するリノベーション・リフォームの費用・事例・注意点|リノペディア

リノペディアとは
リフォームやリノベーションの実際のユーザーの声をもとに、現場からその工事にかかる費用・工期・注意点などのポイントをまとめた工事事典です。


監修:空間プロデューサー 岡野 潤
「引き渡しからが本当のお付き合い」。施工責任者・アフター責任者として、住んでからの小さな改良工事や疑問点・お困りごとの相談など全般を担う

今回のテーマ
洋室の引き戸を開き戸に交換する工事

完全版|リビングリノベーション
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1. この工事で影響する場所は?

リビングと洋室の間仕切り壁を壊すことになるため、リビング側と洋室側、ともに壁や床、天井の仕上げ材など、繋がっている部分に影響します。

工事範囲や施工方法は、好みや見栄え、希望予算、既存の床や間取りの状況によっても異なります。詳しい影響範囲は以下の通りです。

・間仕切り壁(既存引き戸の枠)

引き戸やドアの枠やレールを撤去して開き戸を設置するため、ドアが付いている壁(リビングと洋室の間仕切り壁)を取り壊して、新たに作り直す工事が必要です。

・壁や天井(仕上げ材)

間仕切り壁の仕上げ材(壁紙や珪藻土など)だけを張替えることも出来ますが、リビングや洋室の壁や他の面の壁と繋がっているため、統一感を出すためには、部屋全体の壁や天井の仕上げを張り替える必要があります。しかし、工事範囲が広くなるほど費用も高くなるので、好みや費用を考慮して範囲を決める必要があります。

間仕切り壁だけの張替えに留めたい場合は、既存の壁と切り替わる境目部分に、樹脂や木、アルミで出来た幅1~2㎝程の見切り材を入れて切り替えることが出来ます。

また、同じ品番の壁紙を使っても、経年変化によって色が変わってしまっていることもあるので、あえて、他の面の仕上げ材と違う素材やデザイン、カラーにすることで、開き戸を取り付ける新しい間仕切り壁をアクセントウォールとして楽しむことも出来ます。

・床

壁を新設するので、リビング側の床と洋室側の床をフラットにする工事が必要です。そのため、床の状態によって工事範囲が異なります。

既にリビングから洋室まで同じフローリングで繋がったバリアフリーの床で、吊戸タイプのドアや引き戸のレールが付いているだけであれば、壁を作る部分だけの床工事、もしくは、新しく設置する開き戸の枠や敷居を取り付けるだけの工事になります。しかし、フローリングの張り方向が部屋ごとに違う場合や、フローリングの厚さや床の高さが違う場合、引き戸の枠が四方枠である場合などは、それぞれの部屋の床の高さを合わせたり、張り替えたりする工事が必要になります。

・配線/電気

既存の間仕切り壁にコンセントがある場合は、配線を撤去するか、改めて設置する、もしくは移設する必要がある。また、一般的にドアのすぐ横に照明用のスイッチがあるため、違う面の壁にスイッチが付いていない限り、配線工事やスイッチの設置が必要になる。

2. 費用相場

・扉を交換する面の間仕切り壁だけを工事する場合の費用相場は、約25万円~です。

・費用には下記のものが含まれます。

 ドア(ドア以外に壁に室内窓を設置す場合は窓の費用)
 開き戸の設置
 間仕切り壁工事
 配線(スイッチやコンセントが壁にある場合は電気工事が必要になります。)
 壁や床、天井などの仕上げ材(壁紙・フローリングなど)
 解体撤去
 ごみ処理

壁と繋がる両方の部屋の内装工事を含む場合は、さらに費用が高くなるなど、現場の状況や工事範囲によって費用が異なります。

3. 工期の目安

3日~

工事の範囲や工事の種類が多いほど、工事の日数は増えます。

4. 工事の流れ

1)壁を撤去・床をフラットにする

引き戸が付いている間仕切り壁を取り壊し、ドアのレールや枠を外して、床をフラットに整えます。

2)開き戸を設置する壁を新設・ドア取付け

開き戸を取り付けるための間仕切り壁を作り、ドアを設置します。
室内窓を取付ける場合は、ここで設置します。

職人さんによっては、ここまでの作業を1日で行うこともあります。

3)内装仕上げ

間仕切り壁を壁紙や塗り壁材で仕上げます。

リビングや洋室の工事をした場合は、天井(壁紙)や床(フローリング)の内装も仕上げます。

5. 洋室の引き戸を開き戸に交換する工事のリノベーション・リフォームの事例

事例1:リモート部屋にピッタリの開き戸

引き戸に比べ防音性が高い開き戸の交換することで、リモート部屋として使いやすくなりました。トグルスイッチとネイビーのドアの組み合わせで、インダストリアルテイストなカッコイイ部屋になっています。

事例2:自然素材に囲まれた空間に無垢ドア

無垢フローリングとマッチした無垢ドアは、アイアンブラックの取手で温かさに可愛らしさをプラスしたコーディネートになっています。ドアの半分はすりガラスなので、明かりを隣の部屋にも取り入れることが可能です。

事例3:室内窓のあるアクセントウォール

開き戸に交換した壁をあえて、周りの壁紙とは違うレンガ調の壁紙にすることで、アクセントウォールになりました。さらに、室内窓を設けたため、ドアを開けることなく、リビングからの採光や換気が行えます。

6. 業者の選び方チェックポイント

1.工事品質 

事前の現場確認の記録を残しているか
当たり前のことですが、寸法などの記録をしっかりとることです。

養生をしっかりしているかどうか
工事の際には特に、通路・エレベーターなどの共有部分に養生の仕方に差が出ます。丁寧さはこういう場所に出るというのは現場でも大切にしています。

現場を裸足で歩けるか
整理整頓ができている現場は釘などの危険な工具が落ちていません。部材の整理整頓はもちろん、ほうきと塵取りでこまめに掃除ができる環境であることも大切です。

リスクの説明があるか
中古リノベーションの場合は、現場の状況により希望していた工事が出来ないケースがあります。契約の前にリスクの説明があるか確認しましょう。

2.デザイン提案力

メーカー品以外の提案ができるか
有名メーカーのアイテムは、どの業者でも比較的見積を取りやすいですが、有名メーカー以外への知見もあるかが一つの基準になります。

ニーズにあった提案ができるか
ヒアリング時に「どのアイテムが良いか」だけでなく、「なぜその窓が良いか」や、「使い方」のヒアリングがあると、ニーズに沿った提案があることが期待できます。アイテムが決まっている場合は個人でインターネットで価格を確認しながら選択できるメリットがあります。デザイン提案を期待するのであれば、使い方を含めたデザイン案を出せる業者が良いでしょう。

7. 工事の際の注意点や意外な落とし穴

床が歪んでしまっていると工事範囲が広がる

間仕切り壁の床部分だけの工事をして、リビングと洋室両方の床はそのままにしておく予定だった場合でも、間仕切り壁を撤去してみると、床の高さが違ったり、境目部分が歪んでいたりすることがあります。その場合は、各部屋の床の工事も必要になってしまうため、工事範囲が広がり、費用も高くなってしまいます。経年劣化や地震などで、歪みやひずみが出てしまっていないか、確認しておきましょう。

床や壁を開けてみなければ分からないこともある

壁の撤去や床を開けてみると、配線が通っていたり、余計な古い配線が残っていたりする場合もあります。その際には、配線の撤去や移設工事が必要になってしまいます。

既存の引き戸の種類によって工事内容や範囲が変わる

既存の引き戸の種類や、枠やレールの種類によって床の工事範囲が変わります。フローリングに留めるタイプのレールだけの場合は、比較的簡単に撤去して床をフラットにし、新たな壁を建てたり、開き戸の枠を設置することで床が整いますが、四方枠で固定されている場合などは、撤去の際に床に影響する範囲が広くなってしまうので、工事範囲が広くなる可能性があります。

また、開き戸にする際に床を張り替えずに四方枠を入れるのであれば、出入口に段差が出来てバリアフリーではなくなることもあるので、確認しておきましょう。

8. オススメの開き戸アイテム

HAGSアイテム:【HAGSオリジナル】片開きドア HAGS craft door-like me- Y2Mデザイン

ホワイトウッドとレッドパインの木目が感じられる無垢材で出来たドアです。塗装カラーが6色あり、ガラス部形状は4種、ガラス仕上げは6種、取手は5種と、ラインナップが豊富でお気に入りのドアにコーディネート出来ます。

 

HAGSアイテム:片開きドア ACE エース

伝統ある北米で作られたドアパネルを日本で加工、塗装をして仕上げたドアです。18色のバリエーションと、一つ一つにシリアルナンバーが入った唯一無二のドアは、デザイン性の良さに加え、騒音軽減効果があるパネルが使われているので、リモート部屋や仕事、勉強部屋のドアとしておススメです。

 

HAGSアイテム:【HAGSオリジナル】内装片開き戸 HAGSオリジナルドア ガラス S-VF

無垢ニュージーランドパイン材を使って、木目を引き立たせる浮造り仕上げが施されているため、1枚1枚違った表情が楽しめる温かみのあるドアです。同じシリーズでデザインやサイズの違うドアもあるので、家全体でトータルコーディネート出来ます。

9. まとめ

この「リノペディア」では、リフォームやリノベーション時のモヤモヤを一つずつ紐解くことで、後になって思いもよらない事態に陥ることがないよう、実用的な注意点をお届けしています。費用は現場の状況や時期により異なる点、工期や状況も現場の状況が優先されますので、ここに記載された情報を参考に、事前に業者にしっかりと確認をするようにしましょう。

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