Column

静岡鉄道×HAGSのコラボ企画|リノベのオシャレ建材で、リフォームをもっと自由に

国内最大級オシャレ建材サイト「HAGS」と地域に密着したリフォーム事業を展開する静鉄不動産リフォーム(静岡鉄道株式会社 不動産住まい事業部 リフォームグループ)は、業務提携を結び、付加価値の高い新たなリフォーム事業を展開しました。

そこで今回は、この業務提携のきっかけや、期待した「リフォーム以上の提案力」、コラボレーション事例から、これまでになかったユーザー層の反響などについてお話を伺いました。

 静岡鉄道|リフォーム部門 茂木氏、マンション部門 大石氏(以下敬称略)
 HAGS|法人営業担当 分部、デザイン担当 野竹
 

事業内容

静鉄不動産リフォームについて

静岡県中部、東部を中心に、創設55年以上の長きに渡り地域密着の総合不動産事業を担う静鉄不動産には、幅広い分野の経験豊富なスタッフが在籍しています。この事業メリットを付加価値とし、単なるリフォームに留まらず、あらゆる角度からお客様のライフスタイルをご提案する「不動産コンサルティングリフォーム」を目指しています。

HAGSについて

「HAGS(ハグス)」は、リノベのプロが厳選する24,000点以上(国内最大級)の品揃えを実現した、提案型の建材ECサイトです。アイテムを通じて工務店・建築会社等のデザイン提案や建材ニーズの問題解決に寄り添ってきました。また、建築士やインテリアコーディネーターがお客様へヒアリングを実施し、オシャレ建材を活用したプロの手掛ける空間コーディネート提案とリノベーション工事をワンセットで提供するというサービスも展開しています。

コラボの決め手は、デザイン性の高さと提案力

HAGSと静岡鉄道(以下:静鉄)の関係について、「もともとHAGSのアイテムをECサイトやリフォーム産業フェアで見ていて、協力をお願いしたいなと思っていました(茂木)」

HAGSを選んだ理由を尋ねると「扱っている建材のデザイン性の高さですね。リフォームのプラン提案では、建材各社それぞれのカタログからアイテムを選ぶ必要があるのですが、バラバラのカタログから一つずつ建材を選ぶには時間がかかります。その点、HAGSの商材はメーカー別ではないことや、デザイン性の高いものが既にラインナップされているので建材を選ぶ時間的なメリットが大きかった、というのが取引をお願いした経緯です」

静鉄では当時、リフォームプランを作る際にインテリアコーディネーターや地元建築家などとコラボするなどの取り組みがありました。
「その中で選択肢の一つとしてHAGSのデザイン提案をするコーディネートサービスを活用していただき、結果として建材も活用していただきました。使い勝手の良さという面を評価していただけたのではないでしょうか(分部)」

一番初めのお仕事については、「最初はたぶん、鏡とか、照明とか、そういうレベルでした(茂木)」「そうでした。最初はアイテムだけを採用していただくというのがスタートでした(分部)」

静鉄で当時扱っていた商材は、LIXIL、TOTO、Panasonicなど大手の製品がメインでしたが、それだけでは他のリフォーム会社とデザイン面で違いを出しにくいと感じる部分があったのだそうです。そこで、HAGSのデザイン性の高い商材を入れることに。1点でも趣の異なるアイテムがあると、空間全体のデザイン性が高まるためです。このようにして、他社との差別化につなげていったということです。

コラボ企画1)再販マンション×HAGSでリノベーション ―メゾン・グランツ清水万世町―

初めて本格的に静鉄とHAGSがコラボレーションしたのが、中古マンションの買取再販物件である、メゾン・グランツ清水万世町。買取再販とは、中古マンションを買い取って内装をリフォームし再び販売すること。このリフォームの段階で、HAGSが内装のプランニングで参加することになりました。

それまで、再販物件ではリフォームを得意とするインテリアコーディネーターが内装デザインを担当していましたが、その方法だけでは限界もくると感じていたそうです。そこで、デザイン性を高める取り組みとして、HAGSの商材を使ったプランニングを依頼したとのこと。

ここに至るまでもいくつかの再販マンション案件でHAGSから提案もありましたが、予算が合わず提案の一部分や単体のアイテムだけが採用されることもあったそう。全面的にHAGSの空間コーディネートが採用されたのが、メゾン・グランツ清水万世町でした。

予算を掛けずにインパクトを出す

静鉄のオーダーは「立地が海に近いのでブルーの壁紙を使ったり、あとはファミリー向けに作って欲しい(茂木)」というものでした。

それに対し、HAGSからは「予算を掛けずにインパクトのあるコーディネートにするために、素材感とカラーで楽しむというコンセプトを提案しました。建材にビニルクロスなどを使って予算をおさえつつ、無垢材のパネリングや珪藻土、タイルなど素材感の出るものを入れコストバランスを整えました。」

具体的には、ナチュラル×和×モダンのミックススタイルをテーマに、カラーは懐かしさを感じさせるくすんだライトグレイなどのソフトトーンをベースにし、アクセントに紺青などブルー系を要所に入れて変化を出す、というスタイルです(野竹)」。

デザイン性の高さとコスト|社内で生まれた課題

こういったデザイン性の高い提案に当初、「すごいなと思いました。と同時に、社内には色々な考え方があって、この新たなデザインを取り入れたスタイルよりも、これまでの実用性とコストを重視する声もあり、感じ方の差も生まれました(茂木)」

また別の課題としては「家具や照明の大きさや質感が画像だけでは分かりづらいという部分でした。納品されてから、質感や触り心地などで思っていたものと違うと感じることもありました。細かいことですが、家具は組み立て作業が必要なのかどうかなども、事前に把握できなかったので、現場が慌てたこともありました(茂木)」

それでも、「オンリーワンのものを作っていかないと、他社と差別化は図れないというのは分かっていたことなので、この事例をHAGSに全てお任せすることにしました(茂木)」

付加価値が付くと価格は上がっても売れる物ができる

こうしてコラボレーションされた物件ですが、実はオープンルームの初日にお客様から申し込みがあったそうです。

「デザイン性を高めたことにより感性に響いたお客様の決断は思いの外早く、契約までの時間が短縮され、結果、営業経費の削減にも繋がりました。(茂木)」

また、リノベーションやデザイン性の高い建材を使うことで付加価値が付くと、販売価格は上がってしまうものですが、それでも「お客様の反響はすごく良いです。これまでと違った層のお客様から反響をいただくようにもなり、幅が広がりました(茂木)」とのこと。

「HAGSのデザイン性の高いプランニングは成約に結びついており、利益に繋がっているのは事実なので、今後も社内の理解も深めながら協力していきたい(茂木)」とのことでした。

 

清潔感のあるホワイトをベースにナチュラルな木の素材感を取り入れたリビング。キッチンやラグ、ソファに使われたブルーが海をイメージさせる

使用アイテム
・ペンダントライトEspresso-pendant
・ソファ ベレア 3P

 

モダンなデザインのペンダントライトから柔らかい光が広がる和室

使用アイテム
・ペンダントライト MALLEE PENDANT

コラボ企画2)港町をイメージしたオシャレな内装のテレワーク施設 -やいづテレワーク専用施設 Anchor(アンカー)-

2020年12月下旬、焼津駅徒歩2分の場所にオープンしたテレワーク専用施設Anchor(アンカー)も静鉄とHAGSのコラボレーション。港町である焼津に合わせてマリンテイストでまとめられた内装はオシャレな海辺のカフェのよう。

静鉄が焼津市から業務委託を受けて施工したこちらの施設は、一般的なコワーキングスペースとは異なり、法人契約制で契約企業の社員が利用できるものです。会社にいるときと同じように仕事ができるよう、個別ブースのほか、テレビ会議用のテレカンルーム、ホワイトボードやプロジェクターが使えるミーティングルームなどが用意されています。

(参考:静岡移住計画「【仕掛け】駅前出社で新たな働き方。「やいづテレワーク専用施設Anchor(アンカー)」から街に賑わいを。」)

船や港をイメージした内装プラン

施工にあたっては、焼津市から必要な設備や内装について要望が伝えられており、それを具体的に再現することを基本として、HAGSの商材を盛り込んだプランが作られました。

ちょっと無骨な雰囲気も取り入れたオシャレな内装は、「港をイメージしたマリンランプやトグルスイッチを使ったり、わざと天井の配管をむき出しにしたり。アンカー(錨)をイメージした中で作っていきました(茂木)」とのこと。

こちらの施設名のAnchorは船の「錨」のこと。港町・焼津を新しいビジネスの拠点にしてほしい、焼津の人々をサポートしたい、という思いが込められているのだそうです。

工期が短いことで苦労もあった

今回のプロジェクトはプレオープンの日にちが先に決まっており、工期が短く時間が限られている中での設計・施工だったため、苦労されたこともあったとか。もともとは理髪店だった場所をリノベーションしたため、解体して初めて分かることもありました。また「内装アイテムの納品もタイトスケジュールな中、建材の納期確認を密にHAGS担当の方がおこなってくれたり、納期がかかる建材の代替品を提案してくれたりと助かりました(茂木)」

こうして無事にオープンを迎えたAnchorは現在、テレワーク施設としてだけでなく、セミナー会場として使われるなど、地域の賑わい創出の場としても活用されています。

(参考:FACEBOOK「やいづテレワーク専用施設「Anchor」)

 

エイジング塗装を施した木材の外壁が海辺の町にぴったり。柔らかい光を放つマリンランプがアクセント。

使用アイテム
・防火木材外壁材 T&G Panel 節有り ウイルウォール/ナチュレウォール
・ポーチライト NAVY BASE ROUND WALL LAMP

 

エントランスのカウンターコーナーはサブウェイタイルで表情を付けてカフェ風に。ペンダントライトのアルミのセードとハイチェアのスチールフレームでオシャレさをプラス。

使用アイテム
・ペンダントライト Aluminum with glass cover
・カウンターハイチェア 1281
・陶器質 サブウェイタイル グランドセントラル

 

船舶照明のペンダントライトからレトロな明かりが広がるブースには、丸みがあって艶やかな陶器のトグルスイッチを合わせて。

使用アイテム
・ペンダントライト Glass Bau
・トグルスイッチ 陶器 ホワイト

コラボ企画3)新築分譲マンションでも自分らしいインテリアを -オーダーライク―

続いては、新築分譲マンションの一室をHAGSのプランで改装した企画をご紹介します。

静鉄が沼津で分譲を開始している新築マンションでは、後付けオプションとして、入居前に部屋を改装できるサービスが付けられるそう。その見本となるモデルルームの一つとして、HAGSのプランニングで一部屋を全面改装することになったのが、今回の事例です。

いい意味で新築マンションらしくないところを狙う

静鉄ではそれまで、新築のモデルルームというとクロスなどの内装で個性を出したり家具をいいものを置くのが主流だったそうです。そこに、販売促進策の一つとして、これまでにない規模・内容でモデルルーム制作を試みる案が浮上しました。
「しかし大規模なモデルルームの刷新は社内では前例がなかったので、リフォーム部門で実績があるHAGSさんにお願いすることにしました(マンション部門|大石)

静鉄からは部屋のタイプを指定し、大まかなターゲット層をオーダー、内装の雰囲気などはHAGSの提案から選んで、デザインを固めていったそうです。HAGSのリノベーション事例を見ながら方向性を決めていく中で、「いい意味で新築マンションらしくないところを狙いました(大石)」とのこと。

「例えば、マンションというと玄関を入ってすぐにリビングにつながる廊下があり、その両側に部屋がある、というような間取りが多くあります。それに対し、野竹さんからの提案には、玄関を入ると部屋が無く、代わりに土間が広がる開放的な空間になっているというインパクトのある間取りがありました。

また、各部屋への移動が廊下を経由する従来のマンションの動線に対して、使い勝手の良い回遊動線も提案されていたんです。これまでの新築マンションにはない新しいデザイン・間取り・動線が揃って、最終的に出来上がったモデルルームでも、寝室からウォークスルーのクローゼットを通って洗面室へつながる回遊動線を採用しています(大石)」

カラーや内装のテイストに関しては「新築マンションではあまり無いような、アイアン調や黒を取り入れたインダストリアルなものと、白や茶色のアースカラーを使って優しい感じにまとめたものを提案しました(野竹)」

カラーや動線で難しいのは、チャレンジしようとすると逆に乱れたり、使い勝手が悪くなるということです。一般的なマンション動線は効率もよく使い勝手も良いように設計されています。にも関わらず新しいカラーや動線をデザインするには知識と経験と緻密なプランニングが必要になってくるというわけです。

この提案によって、「斬新なデザインで、今までの静鉄のモデルルームとは一味違うインパクトがありました(大石)」ということです。

暮らし方に合わせた間取りの提案

今回の空間コーディネートのポイントとしては「間取りの部分で自由度の高い暮らし方ができるような提案としました。間取りに合わせて暮らすのではなく、こういう暮らし方もあるよね、と間取りを暮らし方に合わせていくコンセプトです(野竹)」

完成したモデルルームは、新型コロナの流行を受けて、感染症対策や在宅ワークにも配慮されています。例えば、玄関からリビングに至る途中に手洗いを設けてあり、帰宅後どこにも触れずに手を洗えるようになっています。また、フレキシブルなワークスペースもデザインされています。

HAGSがプランニングを手掛けたモデルルームは、静鉄が提案するマンションの新しい住まい方スタイル、「オーダーライク」のコンセプトモデルルームとして公開されています。

新築マンションでも、住む人の気に入ったデザインや間取りを取り入れて、ライフスタイルに合わせた理想のインテリアを作り上げるという、新しい空間づくりを形にしたコラボレーションとなりました。

 

青いタイルが目を引くオープンキッチン。深いブルーのクロスや、木材とアイアンを組み合わせた収納でかっこいい雰囲気でありながら懐かしさも感じる空間に。

使用アイテム
・HAGS_Beat kitchen FK

・磁器質タイル ローザ

 

使用アイテム
・ペンダントライト Acton
・シャンデリア Frintrop
・ウッドブラインド

 

使用アイテム
・ブラケットライト CONFETTI-B
・収納棚
・コンセントプレート

 

使用アイテム
・【HAGSオリジナル】ダウンステーミラーキャビネット
・ブラケットライト ベーシックロング+タンゴ
・瓦タイル soil(ソイル)
・タオルバー

玄関には無垢板と黒いブラケットが印象的な、大容量のオープンシューズラック。目隠しできる木のブラインドがオシャレ。

使用アイテム
【HAGSオリジナル】トグルスイッチ 3口
桐ブラインド オスモチーク

 

詳細はこちら
オーダーライクという新発想!まるで注文住宅のような、分譲マンションの新しいスタイル | 【公式】グランアネシス沼津大岡|静岡鉄道の新築分譲マンション

まとめ

コラボレーションを通して、「HAGSのデザイン性の高い建材というのは予想通りだった。リフォームで他社と差別化できるように今後も適所にHAGSと連携していきたい」と、茂木氏。

また、新築マンションでは、HAGSとのコラボレーションで「モデルルームのバリエーションを広げることができた。HAGSの提案から生まれたモデルルームのように、従来とは異なる、デザイン性の高い空間づくりを、今後も継続して販売活動に活かしていきたい」と、大石氏。

今後の展開についてHAGSの野竹は、HAGSのアイテムを選んでもらう上で、ストーリー性や他の商流では入手できない希少性などまだお伝えしきれていない部分があること、また、自宅リフォームを希望するお客様と静鉄のような地域密着のパートナーを結びつけるようなサービスを提案していくということでした。

HAGSのデザイン性の高いアイテムと、自分らしい暮らしを提供するというコンセプトに、静鉄が地域で養ってきた総合力が掛け合わされることで、次はどんなオシャレで素敵なインテリア空間が生み出されていくのか、楽しみです。

リンク
■静鉄不動産リフォームについて
https://www.shizutetsu.net/reform

■HAGSについて
https://hags-ec.com/