リノベーションやリフォームでは考えることがたくさんあって、間取りや内装以外、特に目につかない部分を気にすることはおろそかになりがちです。しかし、リノベーション・リフォームのタイミングだからこそ、普段の生活では目にしない部分について考えてみませんか。
今回は、壁紙の裏や柱の中、床下に潜むといわれるシロアリの対策についてご紹介していきます。内装材や壁を取り払うリノベーション・リフォームは、シロアリ対策を行う絶好のチャンスでもあります。ぜひご検討ください。
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シロアリ被害は気づかないうちに進行していく
床下や柱、壁の中の木材など、シロアリは木材のセルロースを好んで食べ、そして巣を作ります。家の中でシロアリに侵食されるところは、普段は見えない部分がほとんど。見た目は何も変わらないまま内部が食い荒らされていくので、気づかないうちに家がもろくなっていくのがシロアリ被害の厄介なところと言えるでしょう。
シロアリの被害は、柱や壁、ドアの枠などがもろくなって崩れてきたり、床がきしんだり、建付けが悪くなってドアの開閉がしにくくなったりする、といった形で現れ気づくことが多いようです。地震が来た時、家の損壊の程度をひどくしてしまうことにもつながります。
シロアリに気づくのが遅れて被害が進行してしまうと、多額の修繕費用が掛かることも。本当にひどい時には建て替えるしかない、というところまで被害が拡大することもあり得ます。そうなる前に、リノベーション・リフォームでシロアリ対策しておけば、家の寿命を延ばすことにもつながるでしょう。
リノベーション・リフォームと同時にシロアリ対策をするメリット
シロアリ被害を家の隅々まで確認するには、内装材を取り払う必要があります。床下の基礎を確認することも重要です。つまり、内装材を剥がして建物の基礎を確認できるリノベーション・リフォームは、シロアリ対策のチャンスとも言えるのです。
シロアリ被害にあってから、駆除とリフォームを同時に行うことはよくあります。被害に気付いて調査した結果、駆除するために内装材をはがすことになるなら、同時に弱っている部分をリフォームする、といった例です。駆除とリフォームを1回にまとめれば、出張費用や工賃などが節約できるというメリットもあるからです。
シロアリ被害がきっかけではないリノベーション・リフォームでも同じメリットがあると言えます。
プロによるシロアリの予防対策は床下などへの薬剤の塗布が中心ですが、現在使われている薬剤の効果は大体5年で弱まってくると言われています。つまり、5年ごとにシロアリ対策を続けていけば、被害にあわず安心して長く住むことができる、と判断してよいでしょう。
このシロアリ予防対策を、リノベーション・リフォームの際に同時に行っておくと、後からシロアリ対策だけを依頼するよりも、全体で見て費用を抑えることにもつながるのです。
中古住宅のリノベーション・リフォーム
近年、中古住宅を購入してリノベーションするという住まい方が広がってきていますが、築年数が長くなるほど、シロアリ被害にあう確率も上がっていくとされてます。中古住宅に安心して長く住み続けていくためには、シロアリ対策が重要な工程になるといえるでしょう。
もちろん、中古住宅は購入する前に、シロアリの被害については調査結果を確認するのが基本ですが、シロアリ被害にあっていない住宅でも、リノベーション・リフォームの工事でその土地の条件が変わってしまい、新たにシロアリを引き寄せてしまうことも考えられます。
中古住宅だからこそ、構造部分にまで手を入れられるリノベーション・リフォームの時に、しっかりシロアリ対策を施しておきたいものです。
参考:生活110番「シロアリ被害と築年数は関係するの?シロアリが好む家を知ろう!」
リノベーション・リフォームで行いたいシロアリ対策の具体策
HAGSアイテム:無垢フローリング Vivid Wide アカシア W120 ミックス
シロアリの被害が見つかっていないなら、シロアリの調査と予防対策をしておきましょう。
シロアリの被害が見つかれば、駆除や消毒も行います。シロアリによってもろくなっている部材が見つかれば、防腐処理をした新しい部材に交換したり、シロアリが近寄りにくい素材に変更したりすることもあります。
また、シロアリを引き寄せそうな箇所が見つかれば、取り除いておきましょう。腐りかけている木材や、水漏れ、雨漏りしている箇所などがあれば、放置せずに交換しておくとより安心です。
シロアリに強い家にする
リノベーション・リフォームの機会に、シロアリに強い家になるような仕組みを取り入れておくのもよいでしょう。
シロアリは湿気の多い環境を好みますので、湿気のこもりやすい場所の換気を良くすることを考えましょう。特に、普段の生活で目にすることがない床下などはリノベーション・リフォームが対策する貴重な機会と言えます。通気口をつくるなど、どのような対策ができるか、専門家に相談してみましょう。
また、床下点検口を作っておくことも奨励されています。シロアリは床下の地面から侵入してくるので、床下被害が特に多い傾向です。点検口から床下を調査できれば、シロアリ被害の早期発見にもつながるでしょう。
さらに、シロアリが嫌がる木材を採用するというアイデアもあります。例えば、HAGSアイテムにある無垢フローリングのアカシアは、シロアリに強いとされている材種です。内装の見た目や性能をあきらめずに、シロアリ対策もできますね。
まとめ
リノベーション・リフォームと同時にシロアリ対策をするメリットについて、ご紹介してきました。特に対策をしなくてもシロアリ被害にあわない建物もあります。でも、万が一シロアリ被害にあって、気が付かないうちに被害が広がっていたとしたら、その修繕のための費用はかさんでしまうでしょう。
普段はチェックできない建物の内部まで目にすることができるリノベーション・リフォーム。長く快適に暮らしていけるよう、シロアリ対策も同時に行うことを検討してみてはいかがでしょうか。
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