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住宅収納スペシャリストの知恵袋。「時短」できる収納って?〜洗面所編〜

こんにちは!整理収納アドバイザー / 住宅収納スペシャリストのゆりんごです。

前回はリビングの「一括管理」できる収納についてお話しさせていただきました。今回はリノベーションの際に必要となる「住宅収納」について考えるシリーズ・第三弾としまして、洗面所の収納についてお話しさせていただきます。

前回記事:「住宅収納スペシャリストの知恵袋vol.2|「一括管理」できる収納って?〜リビング編〜」

利用頻度が高い=モノが溜まりやすい

朝起きてから身支度を整える際、洗面台を利用するという方が多いのではないでしょうか?また帰宅時の手洗いや、お手洗い利用後の手洗いにもみなさん利用しますよね。

洗面所を使うタイミングというと、
・歯磨き
・お化粧
・ヘアセット
・手洗い
・シャワーや入浴
・洗濯

ざっと思い浮かべただけでもこれだけありますし、それが住んでいるご家族の人数分の回数ともなると、とても利用頻度の高い場所となります。

利用頻度が高いと、どうしても「モノを使う」動作も多くなり、必然的にモノも集まってきます。きちんとした収納ができていないと、モノが溜まって雑然となりやすくなってしまいますので、気をつけたいところです。

使うモノは使う場所の近くへ収納が鉄則

収納はどこに作るのがオススメですか?と聞かれたら、「使う場所の近く」であることが大前提です、とお伝えします。大げさな例えにはなりますが、炊飯器を寝室に収納してしまうと、使う時もしまう時もとっても面倒ですよね。

普段何気なく使っているモノも、あらためて「これをしまう場所、ここでいいかな?」と時々考えてみるのもよいです。しまう場所が遠い・出し入れのための動作が多い、などのネガティブイメージがあると、「後でしまおう」となってしまいます。その「後で」がどんどんそのままになると、モノが溜まって散らかってしまう原因になるので、モノには収納場所をきちんと考えることも大切です。

家事動線を考えてみる

洗面所での家事の代表と言えば、洗濯ではないでしょうか。洗濯という家事を分解して考えてみると、「洗う」・「干す(乾かす)」・「たたむ」・「しまう」と、これだけでも4つも動作がありますよね。頑固な汚れには、さらに「下洗い」も必要になります。

動線でいえば、「洗う」は洗面所で行い、「しまう」はクローゼットにすると思いますが、「干す(乾かす)」と「たたむ」はみなさんどこでしますか?わが家では干すのはそのまま洗面所で行い(除湿機を使ってます)、たたむのはクローゼットのある寝室です。すると、洗面所→寝室(クローゼット)という短い動線で済みます。

外で干すという方は、洗面所→ベランダ→クローゼットという最短動線にすることで、持ち運びする余計な動作と時間をカットすることができるのです。
テレビを見ながらリビングで畳みたいという方もいると思いますし、それでももちろんいいのですが、ついついリビングの片隅やソファに「とりあえず置き」をしてしまう原因になるので注意が必要です。

時短になる収納を作る

動線を効率化すると、時間の無駄を省くことができるという良い効果が生まれます。せっかくのリノベーションの際には、使うモノと使う場所に合わせて、動線を意識した収納を作り込むことをおすすめします。

洗面所で言えば、
・歯ブラシやコップは洗面台へ
・お化粧品やヘアグッズは収納棚へ
・ハンドソープは洗面台へ
・タオル類は収納棚へ
・洗濯洗剤、洗濯ネット、ハンガー、ピンチは洗濯機周りの収納棚へ

このように収納すると、普段の動線にも無駄がなくなります。狭く作られがちな洗面所ですが、収納場所を決めて出しっぱなしを減らし、ゆとりのある空間にすることができれば、モノが多く集まっても散らからない場所になります。

「面倒だな」と感じた時は収納の見直しを

日常的にどうすればスムーズに移動、行動できるのかを考えながら、必要に応じて収納場所を設定していくと良いです。
・ゴミ箱の近くに替えのゴミ袋を置いておくと、取り替えがスムーズ
・ストック品を現物の近くに収納しておくと、詰め替えがスムーズ
・ハンガー置き場を作っておいて、空いたら戻すようにすると、干す時にスムーズ

洗面所で何かをする時に「面倒だな」とストレスを感じた時が、収納を見直すタイミングですよ。

まとめ

毎日何度も使う洗面所。使う頻度が高いということは、目に見えない無駄が生まれやすい場所でもあります。改めて動線を考えてみたり、動線にかなった収納にすることによって時短につながり、大切な時間のロスを防ぐことができるのです。

洗面所がなんだか散らかりやすいなという方は、これを機に、一度考えてみることをオススメします。