壁面収納には整理整頓がしやすいというメリットもあります。スッキリと片付けられるということもあり、最近ではリフォームやリノベーションで壁面収納を作る方が増えているようです。
一方で、壁面収納を検討する際に悩むことのひとつとして引き戸の設置があります。そこで今回の記事では引き戸のメリットやデメリットを解説します。壁面収納で利用できる扉のタイプもまとめましたので、収納に興味のある方はこの記事を参考にしてください。
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引き戸のメリット
引き戸とはレールや溝などに滑らせて開閉する扉のことです。レールや溝のない上吊り式の引き戸もあります。日本では棚だけではなく、玄関や部屋の扉に引き戸を使う家も多いので、おなじみの扉と言えます。ここでは、壁面収納で引き戸を設置する場合のメリットを紹介します。
狭いスペースでも設置できる
開き戸と引き戸を比較した場合、引き戸は狭いスペースでも取り付けできる特徴もあります。開き戸の場合は、扉が開閉するスペースを確保しなければなりません。キッチンなどの限られたスペースに設置するときには、扉を開くたびに体の向きを変えなければならないこともあるでしょう。
引き戸の場合、扉を左右に動かすだけなので可動するスペースを意識する必要もありません。限られたスペースを有効活用したいときにおすすめの扉です。
開いたままにできる
開き戸の場合、取り出すたびに扉を開かなければなりません。開いたままの状態にもできますが、移動する際に邪魔に感じるでしょう。引き戸の場合は開いたままの状態にもできます。調味料や調理器具を収納している場合には、扉を開いた状態で調理ができるメリットもあります。
開閉のときの音が気にならない
開き戸の場合、閉めるときに大きな音が出ることもあります。子どもが寝ているときや、夜中に物を取り出すときに気を使った経験はないでしょうか。引き戸の場合は、開閉音をそれほど気にする必要もありません。生活音をできるだけなくしたい方にもおすすめです。
隠す収納が可能
友人や親族を家に招くときのことを考えて、できる限り生活感のない部屋にしたいという方もいるでしょう。収納棚には書類や生活用品などをしまう場合もあります。扉を取り付ければ、隠す収納ができるので生活感を感じにくい部屋にも変えられます。
引き戸のデメリット
引き戸の設置を検討する際には、メリットだけではなくデメリットもチェックしておきましょう。ここでは、引き戸を取り付ける場合のデメリットを紹介します。
レールや溝の掃除が必要
開き戸とは異なり、引き戸はレールや溝を使います。使用場所によってはホコリやゴミがレールや溝にたまりがちです。放置しておくと扉が開かなくなることもあるので、定期的な掃除を心がけましょう。ただし、上吊り式の引き戸についてはレールや溝を使用しないので掃除の手間が省けることも覚えておいてください。
扉を全開にできない
開き戸の場合は左右の扉を開くことで全開にできます。一方で、引き戸の場合は左右のどちらかにしか扉を開けません。棚の整理整頓をしたいときや、大きな物を棚にしまうときには不便に感じるかもしれません。引違い戸の場合は片方の扉を開けていると、反対側はふさがれてしまい、物を取り出せません。ただし、折り戸タイプの引き戸は扉を全開にして使用できるので、棚の用途や収納する物に合わせてご検討ください。
湿気がこもりやすい
収納スペースに扉を取り付けることのデメリットとして、湿気の問題が挙げられます。扉のない収納スペースなら簡単に換気ができますが、扉が付いていると換気が難しいでしょう。食品を保管していると、湿気によってカビが発生する場合もあります。湿気を除去したい場合には、乾燥剤などを用いた対策も効果的です。
壁面収納におすすめの引き戸のタイプ
収納スペースに引き戸を取り付ける場合には、どのタイプの引き戸を選ぶべきか、活用シーンをイメージして決めましょう。ここでは、壁面収納を作るときにおすすめの3つのタイプを紹介します。
片引き戸
片引き戸とは、1枚の扉を使って開け閉めするタイプの扉です。片引き戸の大きな特徴は、開けたままの状態にできることです。保管している物を整理したいときや換気したいときに便利でしょう。
引き違い戸
引き違い戸とは2枚の扉をスライドさせるタイプです。2本のレールや溝があり、左右のどちらでも開閉が可能です。また、戸口の幅が広いので、整理整頓がしやすいというメリットもあります。
折れ戸
折れ戸とは開けたときに扉を折り畳めるタイプです。片引き戸や引違い戸の場合、扉を開けてもすべての収納部分が見えません。一方で折れ戸の場合は、間口を広く開けられるので必要なものを取り出しやすいというメリットもあります。
まとめ
扉付き壁面収納の設置をお考えの方は、引き戸の採用も検討しましょう。引き戸には狭いスペースでも設置できる、開いたままにできる、隠す収納が可能などのメリットがあります。一方で、レールや溝の掃除が必要、湿気がこもりやすいなどのデメリットもあります。メリットとデメリットを比較して慎重に決めるとよいでしょう。
引き戸には片引き戸、引き違い戸、折れ戸などのタイプがあります。使いやすいタイプの扉を取り付ければ、使い勝手の向上も期待できます。
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