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なんとかしたい!無垢材に付いた油染みへの対処法

温かみのある木の質感が魅力的な無垢材。ただ、床や机など毎日使うところだとどうしても汚れが付着してしまいますよね。ふと気が付けば、お気に入りの無垢フローリングや無垢テーブルに油染みが付いていた…なんてことはありませんか?
ここではそんな無垢材に付着した油染みへの対処法をご紹介します。

油染みや油汚れの原因は?

無垢材はその質感や見た目から自然を感じることができ、その落ち着いた雰囲気に癒されますよね。だからこそ、見た目や質感を損なうような汚れはつけたくないもの。できるだけ汚さなくて済むようにするためには、まずは染みや汚れの原因を知って意識しておくというのもひとつの方法です。

それでは早速、油染み(油汚れ)の原因には、どんなものがあるのか見てみましょう。

皮脂汚れ

素足や素手など、肌が無垢材に直接触れると、皮膚から分泌される皮脂が付着してしまい、それがベタつきや時間が経ってひどくなった場合には黒ずみとして目に見える汚れになってきます。

調理や食べこぼしなどによる油

調理によって飛びはねた油や、炒め物やドレッシングなど油分を含む食事の食べこぼしによって食品に付いていた油が付着しそれが染みになってしまうことがあります。それ以外にも、油分を含んだ料理の煙が部屋に流れてくることでその油分が付着することもあります。

クレヨンや油性ペンなどの文房具

小さなお子さんがいる家庭ではクレヨンや油性ペンなどを使う機会も多いと思いますが、そのような文房具にも油分は含まれています。紙からはみ出して書いてしまったり、少し目を離した隙に落書きをされてしてしまったり、手が滑ってうっかり落としてしまった時など、文房具の油分が付着して染みになることがあります。

化粧品やハンドクリーム、薬など

化粧品や皮膚用の薬にも油分を含むものがたくさんあります。慌てていてこぼしてしまうこと以外にも、ハンドクリームや薬が付着したままの手で触れてしまったりすると、それが汚れになってしまうことも。

家具などの油(オイル)漏れ

昇降式のテーブルや椅子などの家具に油(オイル)が使用されている場合もあります。故障や劣化などによって、金具の部分などから油が漏れてくることも珍しくないケースなので注意が必要です。

主に上記のようなものが原因で油染みや油汚れがついてしまうようです。食事の際にはテーブルに大きめのマットを敷いたり、調理の際には必ず換気扇を使用したり、手に付いた化粧品は早めに洗い流す…など、汚れないための対策ができるものについてはできる限りやっておくと良さそうですね。とはいえ、完璧にこれらを防ぐのはかなり難しいこと。無垢材のある生活を楽しむためにもあまり神経質になりすぎないことも大切です。

無垢材に付いた油染みへの対処法

毎日できる限り気をつけて生活していても、どうしても汚れてしまうことはありますよね。ですが、無垢材は天然の木であることから、お手入れの方法には少々気を使う必要があります。
では、せっかくのお気に入りの無垢材に油染みがついてしまった場合、どうしたら良いのでしょうか。

【基本的な対処方法】

1.硬く絞った布で表面の汚れを拭き取る
2.洗剤などを布やキッチンペーパーなどにしみこませて、木目に沿って少し多めに均一に塗り込む。
3.全体にツヤが出るくらい塗ったら、乾かないうちに別の乾いた布で余分な洗剤などを拭き取る。
4.しばらく放置し、表面のベタつきがなくなれば終了

油染みを見つけた時には、すぐに上記のような対処ができると良いですね。汚れが付着してから時間が経てば経つほど、落ちにくい汚れになってしまうため、気がついたらできるだけ早めに対応することが大切になります。

では次に、どのような洗剤や薬剤を使用すると、より効果的に汚れを落とせるのかについて見ていきましょう。

オレンジオイルを使う

油染みを見つけたら、まず試してみると良いのが「オレンジオイル」です。オレンジオイルは果物のオレンジから抽出したオイルで様々な洗剤に使用されています。基本的に「油汚れは油で落とす」という考え方がありますが、その中でも特におすすめなのがこのオレンジオイルになります。オレンジオイルが配合されたクリーナーを使って上記の【基本的な対処方法】の手順に従ってお手入れを行ってください。

中性洗剤を使う

中性洗剤は比較的取り扱いがしやすい洗剤なので、小さなお子さんがいるご家庭でも安心して使うことができます。また、キッチン周りでよく使用されている洗剤なので、必要な時にすぐに用意でき、素早い対応が可能なのも嬉しいですね。中性洗剤もオレンジオイルと同様に【基本的な対処方法】の手順に従ってお手入れを行うと良いでしょう。

固形石鹸や粉石鹸の泡を使う

少し手間はかかりますが、固形石鹸や粉石鹸の泡を使って油染みを落とすという方法もあります。

お手入れの手順としては、

1.お湯を使って石鹸を泡立てる(固形石鹸はカッター等で少し削り取った部分を使うと良いです。)
2.泡を油染みの上にのせ、雑巾やスポンジなどで木目に沿って拭いたり擦ったりして汚れを落とす
3.乾いた布で拭き取り、無垢材も乾いたら仕上げに保護用のオイルを塗って終了

木に石鹸を使っても大丈夫?と意外に思われる方もいるかもしれませんが、実は石鹸は油から作られており、北欧などでは木製家具を保護する塗装として石鹸水を塗る(ソープフィニッシュという)仕上げ作業もよく行われているほどですので安心してください。

以上のような方法で、まずはできるだけ早く対処するようにしましょう。拭いたり擦ったりする際には、木目に沿って行うということも大切なポイントです。

まとめ 

いかがでしたか?万が一、お気に入りの無垢材に油染みができてしまった場合には、慌てずにここでご紹介した方法を試してみてください。しばらくの間放置してしまったり、誤った方法で対処してしまうと、取り返しがつかない汚れとして残ってしまう可能性がありますので気をつけましょう。無垢材を長くキレイに保ちながら楽しむためには、正しいメンテナンス方法を知っておくことが重要になります。