喫茶店や居酒屋などで見かける天井についているレールで、そこにライトがいくつかつけられているアイテムがダクトレールです。
レールの範囲内であれば、つけられている照明を自由に移動することができるため、大がかりな模様替えをしなくても、部屋の雰囲気をがらりと変えることができます。
とてもおしゃれなアイテムですが、明るくしたいところにライトを持ってくることもできる実用性もあります。
ダクトレールを取り付けよう
ダクトレールはおしゃれな照明器具であるだけでなく、テーブルや机の移動に合わせて照明を移動することもできます。ダクトレールに対応できるコネクタがついているグリーンハンギングなどもあり、部屋の内装を立体的に変えていくことができます。
天井にダクトレールを直付けする場合は電気工事士による工事が必要ですが、天井についているシーリングコンセントと接続して簡単に設置できる商品も用意されており、DIYで取り付けることも可能です。
ダクトレールって何なの?
ダクトレールは、もともとは工場や研究室で照明や電源を移動させるために利用されるレールです。電源や照明が固定されていると、現場のレイアウト構成の際に取り回しが難しく、ケーブルに引っかかる事故もあるため、頭上に設置されます。
倉庫などで行われるイベントなどで実際に設置されているものが利用されて、実用性がありおしゃれなアイテムとしてお店や一般の家庭でも取り入れられるようになりました。
ダクトレールのメリット
ダクトレールのメリットは、照明のレイアウトが簡単に変えられることです。照明の位置を変えることで間接照明のようにしたり、照明を集めて明るさを得たりすることもできます。
ダクトレールに対応している照明器具もたくさんあるので、スポットライトやペンダントランプなどに付け替えることで、部屋の雰囲気をがらりと変えることができます。模様替えで重い家具を動かさなくても、部屋のムードを変えることができます。
ダクトレールの取り付け方
ダクトレールを取り付けるには、2つの方法があります。DIYでつける方法と、電気店に依頼して設置してもらう方法です。
シーリングコンセントを利用して、天井に穴をあけずに取り付けられるダクトレールも何種類か出ており、これを利用すれば自分でダクトレールを取り付けることができます。
ただし、DIYでできるダクトレールは長さや耐荷重が限定されてしまうので、本格的に2mや5mのダクトレールを付けたい場合は電気店電に依頼して設置してもらいます。
DIYで取り付ける
シーリングコンセントを利用して設置するタイプのダクトレールを利用すれば、DIYで設置することができます。この場合は天井とダクトレールの間に隙間がある形での取り付けになり、天井に直付けされたダクトレールより見た目の後付け感は強くなります。
また、使える照明のワット数はシーリングコンセントの制限に従うことになり、耐荷重も天井に直付けして設置する場合に比べて小さくなるので、注意が必要です。
本格的なダクトレールを取り付けるには
天井に直付けする本格的なダクトレールを取り付ける場合は、電気工事士の資格が必要になるので、電気店に依頼することになります。工事自体はそれほど難しい工事ではないので、実際に部屋を見てもらって見積もりをとってもらいましょう。費用の目安は、1mあたり3,500円から10,000円くらいです。
ダクトレールにBluetoothのスピーカーを付けたり、グリーンを下げたりしたい場合は取り付けを補強給する必要があるので、見積もりの時に伝えておきましょう。補強工事の追加費用についても合わせて確認しておきましょう。
ダクトレール取り付けの際に注意すべきこと
ダクトレールを取り付ける場合に注意しなければならないことがいくつかあります。
DIYでつける場合は自己責任ですので、取り付ける器具の説明書をよく読んで、ワット数や取り付けられる器具の数、重さなどの制限をよく理解して、それを超えないようにしましょう。
電気店に依頼する場合は、使用イメージをよく考えて、見積もりをとる時点で相談して制限を確認しておきましょう。
ダクトレールの設置場所
ダクトレールは設置場所によって、考えなければいけない要件が変わってきます。
キッチンに設置する場合は、コンロの上は避けるようにしないと、料理をしたときに出るオイルのミストがついて火災を起こしてしまう可能性があります。
天井がコンクリートの場合は、水平が出ていなかったり緩やかに波打っていたりする時があるので、そのような場合は吊り込み式にして、ダクトレールの水平をとることになります。
ダクトレールを上向きで使うと、通電部分にホコリが溜まって、トラッキング火災が起こる可能性がありますので、決して行わないでください。
ダクトレールの長さ
工事でダクトレールを付ける場合、長さはかなり自由に設定できます。L時に曲げて設置することも可能ですので、レイアウトの自由度はかなりあります。
シーリングコンセントの電源を使って設置するので、本数はシーリングコンセントの数に準じます。
ダクトレールの長さが4mを超える場合はアースをとる必要があるので、その費用が余分にかかる可能性があります。
ダクトレールは何ワットまで使える?
ワット数はシーリングコンセントの制限のままで、1本で1,500ワットまでが目安になります。調光器がついている場合はその調光器の容量次第になります。
普通の照明はひとつ60ワット程度なので、照明だけで使用する場合に1,500ワットを超えることはないでしょうが、ダクトレールから電源をとったり、スピーカーなどを取り付けたりする場合には注意が必要です。
ダクトレールの重さの制限
ダクトレールの重さの制限は、工事の仕方によって変わってきます。
天井に付けただけなら、それほど重いものは付けられません。目安として、5kgくらいを考えておきましょう。現在売られているLEDの照明ならそれほど重いものはありませんが、アンティークの重い照明などを付ける場合は注意しましょう。
重いものを下げる予定があるなら、工事の時に強化してもらうようにお願いしておく必要があります。
まとめ
ダクトレールは、設置さえされていれば部屋の表情を簡単に変えられる、優れた照明システムです。家族構成が変わっても、それに合わせて照明を付け替えることができるので、長い期間で見てもお得なリフォームです。
設置してデメリットになることはほとんどありませんので、設置したいと思ったら取り入れてしまって損はないでしょう。
ダクトレールを設置して、一歩進んだ照明システムを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。