テラスは、屋外のリビングとも言われます。天気のいい日には家族の憩いの場になります。お茶を楽しんでもいいですし、ベンチに寝転んで日向ぼっこするのもいいでしょう。また、洗濯物を干す有効なスペースにもなります。
ただし、テラスは雨風や紫外線に晒されるので、経年劣化が避けられません。テラスを備えた場合には、メンテナンスやリフォームの必要も生じるでしょう。そこで、この記事ではテラスのリフォームについてのポイントを紹介していきます。
リフォームの前に。テラスとは?
テラスとは
そもそもテラスとはどういう設備のことをいうのでしょうか。ベランダ・バルコニーとどう違うのでしょうか。自分がリフォームしようとする対象を明確にしておくことは今後、リフォームの方向性をイメージする上でとても大切でしょう。
テラスとは、「1階に作られた屋外スペース」を意味します。「テラス」の語源はフランス語で「盛り土」のことです。屋外スペースでも、地面より一段高い構造です。
これに対し、ベランダ、バルコニーは建物の2階以上の箇所に設けられた屋外スペースのことを指すと言われます。ですから、バルコニーやベランダの手すりは転落防止のために、ある程度の強度が求められます。一方、テラスの場合、1階なので転落の危険がなく、そこまでの強度は求められません。
また、ベランダ、バルコニーは家の2階以上の場所にある屋外設備ですので、床の防水も重要視されます。床から水が家屋内に入ると雨漏りの原因となる可能性があることがその理由です。テラスの床防水は、そこまでの問題にはならないでしょう。
テラスはあくまでも屋外スペースです。テラスに囲いや屋根をつけたりするとサンルームのようにも見えるのですが、サンルームは屋内設備であるのに対し、テラスは屋外設備である点が異なります。家に含まれるかそうでないかによって、建ぺい率、容積率の問題にも関わりますので、考慮しておきましょう。
テラスの床をリフォーム
テラスは床と屋根で構成されており、テラスの床はテラス全体の見栄えを左右することも。ですから機能面と共に装飾面も気を配る必要があるでしょう。
テラスを構成する床の素材は様々です。以下、紹介していきます。
木製の床
まず、紹介するのは木製の床です。テラスの床素材ではポピュラーと言われます。木が持つ何とも言えない暖かみが人気の理由でしょう。
テラスの床に用いる木材ですから、硬い素材がより適しています。そのうえで防水性を高める表面処理を行います。木材の床はチェアや、テーブルなどの家具ともよく合いますね。
石材の床
石材は、無骨で暖かみがないようにも見えますが、日に当たると柔らかな雰囲気も感じられます。また、雨に濡れても風情があるでしょう。
石材のテラスに黒を基調とした家具を置くと、シャープでおしゃれな印象にもなります。
コンクリート素材
コンクリート素材の床はインダストリアルな雰囲気が魅力と言われます。インダストリアルとは「工業的な」という意味ですが、インテリアの世界では、無骨なヴィンテージ感という意味で使われるようです。程よく古くおしゃれな雰囲気を表現するとされます。
コンクリート製のメリットは、耐候性、耐久性に優れる点でしょう。無骨で長く使いたいのであればコンクリート製の床をおすすめします。
タイル
タイルもテラスの床材としては種類も多く、人気があります。大きく分けけて陶器質、せっ器質、磁器質の3種類があります。
陶器質のタイルは吸水性がよく、滑りにくい点が特徴でしょう。ただし、割れやすいのがデメリット。
磁器質は吸水性が低めですが、硬くて割れにくい特徴があります。
せっ器質のタイルはこれらの中間の素材と言えるでしょう。
タイルは様々な大きさに加工できますので、テラスの床のデザインも多種多様に作ることができます。同じ大きさのタイルを並べて一体感や統一感を出すこともできますし、あえて大きさの違うタイルを敷き詰めることで立体感を出すこともできます。
タイルには釉薬をかけることもありますが、あえて釉薬を使わずに、レトロな感じを演出するのも人気があるようです。
テラスの屋根をリフォーム
テラスには通常、屋根が設置されることが多いと言われます。「テラス 屋根」で検索すると「テラス屋根」というテラス専用の屋根が検索結果に上がることでもわかるでしょう。
テラス屋根とは、家屋の出入り口とテラスとを覆う屋根です。これがあると、テラスで洗濯物を干した場合、急に天気が悪くなっても洗濯物が濡れることもありません。また、鳥の糞などのアクシデントからも洗濯物を守ってくれます。
さらに、テラス囲いといって、テラス屋根の上から垂直に下に降りた半透明の囲いをつけることで、光を取り入れつつ、プライバシーを守ることもできます。これにより、洗濯物などが見られる心配もないですね。
テラス屋根の素材は、ポリカーボネートが主流です。経年劣化に対する寿命は、15年ほどと言われています。ただし、屋外に設置しますので、自然災害による突発的な破損も起こり得ます。その際は速やかに交換すべきでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、テラスの床と、屋根に焦点を合わせて紹介してきました。テラスリフォームを検討する際には、ぜひ参考になさってください。