DIYで使う材料の一つにモルタルがありますね。水とセメント、砂を混ぜて作ります。柔らかい粘土のように練り上げ、いろいろな型に流し込んで固めて使います。乾くと硬く、水に強い、丈夫な仕上がりになります。
今回は、私現場監督ライターのクマが、DIYの基本となるモルタルの配合と作り方、そして使い方を解説します。モルタルはいろいろな場面で活躍する使い勝手の良い材料ですので、参考にしてみてください。
事例集ダウンロードはこちら
モルタルの配合は砂:セメント:水を6:2:1で混ぜる
まずは基本的な、モルタルの作り方です。どんな材料を、どのぐらい準備して、どうやって混ぜ合わせるか、順番にお伝えします。
1.モルタルの配合は砂:セメント:水を6:2:1で混ぜる
モルタルを作るときの材料の配合は砂:セメント:水を6:2:1です。この比率は重さ比で、本来は秤で重さを測って計算します。
家庭で少量作る場合、計量カップで測って作ることをオススメします。重さで測るより、ずっと手軽です。その場合も砂6、セメント2、水1の割合としてください。計量カップで測ると、セメントが若干多くなり、モルタルが強めに仕上がります。弱くなるわけではないので、特に問題はありません。
2.出来上がるモルタルの量は砂の量と同じ
配合どおりに練り混ぜたモルタルは、材料の砂と同じ量が出来上がります。例えば、計量カップ1杯分の砂を使い配合どおり混ぜると、計量カップ1杯分のモルタルが出来上がります。
これは、砂の隙間にセメントが入り込み、さらにその隙間を水が満たすからです。つまり、モルタルの出来上がり量は砂の量で決まります。
3.練るときは砂とセメントを混ぜてから水を少しずつ加える
練るときは、最初に砂とセメントをよく混ぜ合わせてから少しずつ水を加えて練っていきます。少量の水を注ぎ足しながら、モルタルの固さを調整しましょう。もし、水が多くなりすぎて柔らかくなった場合は、セメントを加えて硬さを調整します。
4.モルタルを練るにはバケツとスコップ
工事現場などで職人さんが大きなプラスチックの容器でモルタルを練り混ぜているのを見たこがありませんか?あのプラスチック容器は「船」と呼ばれる道具で、セメント材料を効率的に練るのに良く使われています。
家庭で少量のモルタルを作るには10L程度のバケツが適しています。混ぜ合わせるときにスコップを使うと便利です。
また、セメントが手に付くと手荒れの原因になるので必ず手袋を使いましょう。
5.バケツで作るなら2~3L程度を目安に
家庭でバケツを使って少量のモルタルを作るなら、10Lのバケツで3分目、2~3L程度がよいでしょう。
例えば3L(0.003m3)のモルタルを作ろうと思うと、砂3L(約7.5kg)、セメント1L(約3.2kg)、水0.5L(0.5kg)の材料を準備して混ぜ合わせることになります。かなりの重量になることをイメージしておきましょう。
DIYでよく使うモルタルの種類
ここでは、DIYでよく使うモルタルの作り方や、用途に合わせたモルタルの種類をご紹介します。
25kgのセメント1袋に、砂75kg必要が必要。出来上がりは30L
ホームセンターに限らず、セメントは1袋25kg入りで流通しています。
セメント1袋をちょうど使い切ってモルタルを作るには、配合する砂が75kg必要です。これだけ用意して、出来上がるモルタルの量は30L(0.03m3)です。
使うモルタルの量から、必要な砂とセメントの量を計算して、20kg入りの砂や25kg入りのセメント袋を1袋購入するのは、DIYに慣れていない人にはハードルが高いかもしれません。
ごく少量ならインスタントモルタルを使う
DIYでモルタルを扱うのが初めてなら、インスタントモルタルを使ってみましょう。ホームセンターで「インスタントモルタル」「ドライモルタル」といった商品名で販売されています。
袋入りで販売されていて、砂、セメントが最初から適量混ぜ合わせてありますので、水を加えるだけで簡単にモルタルができます。
少しだけ作りたい場合や初めてモルタルを扱う人に合った製品です。
火を使う場所は耐火モルタルが必須
DIYでピザ窯や、たき火台を作るのが流行っています。アウトドアで使える製品はDIYをする人にとって一つの目標ですね。
火を扱う場所は、必ず耐火モルタルを使います。普通のモルタルは火で熱せられると直ぐにボロボロになってしまいます。モルタルがボロボロになると強度もなくなるので、せっかく作ったビザ窯やたき火台も台無しになってしまいます。
早く使いたい場所には速乾モルタル
普通のモルタルは施工後に表面を歩けるようになるまで1日~2日必要です。土間や駐車場など、修理した後にできるだけ早く使いたい場所には、速乾モルタルを使いましょう。
水と混ぜてから30~90分程度で固まって歩けるようになるのが特徴のモルタルです。固まるのがとても速いので、気を付けていないとバケツの中で固まってしまいます。手早い作業が必要なモルタルでもあるので、作業手順を事前に確認して準備を整えておくなど、注意が必要です。
破損個所などの補修には補修用モルタル
ブロックなどの破損した箇所を元通りの形に補修するなら、補修用モルタルが使い勝手が良い材料です。粘り気があってブロックや土間コンクリートなどのセメント材料によくくっつきます。強度も十分にあります。
まとめ
今回はDIYの基本となるモルタルの配合をご紹介しました。
モルタルの基本的な配合は砂6、セメント2、水1の割合です。錬り混ぜるときは先に砂とセメントを混ぜ、水は少しずつ加えて様子を見ましょう。
DIYでモルタルを使う際には、基本の配合でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
・参考文献:荒井 章,まるごとわかる!庭づくりDIYの基本,エクスナレッジ
こちらもおすすめ
自分らしい暮らしを照明からリノベーションまで -ペイント・塗料-
リノベーションの基本をチェック
リノベーションとは?リフォームとの違いや費用も徹底解説!
事例集ダウンロードはこちら