「木材外壁」という、これまでの外壁の概念を一新するWILL WALL。オシャレ!と思う一方で、木は燃えたり腐ったりしてしまうのでは?と、防火性能も気になるところ。
実は、このWILL WALLは日本で初めて「防火認定」を受け、万が一の時にも燃え広がらない、燃え移さない外壁材としてすでに22年も実績があり、また、唯一裏当て(下で解説!)不要の木材であるため、通気性が保たれる工法を採用することもできるのです。
今回インタビューでは「木材なのに防火とは?本当に大丈夫?木材外壁の良さとは?メンテナンスは?」などなど、気になる質問に全てお答えいただきました。
お話を伺ったのは、チャネルオリジナルの社長、家山さんです。
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もくじ
- 木のぬくもりを外観に。本物志向の上品な佇まい
- WILL WALLの防火性能「自然素材であること」「安全であること」を同時実現
- 事例1:WILL WALLの部分使いで、無機質な外観にぬくもりをプラス
- 事例2:サーフィンと、自然を楽しむ住まい
- 事例3:高性能モデルハウス
- メンテナンス
- 経年美化 Befforeと今
- 細かなニーズにこたえる豊富なラインナップ 9種類×選べる長さ
- 施工のしやすさにもこだわり
- 本物の証
- WILL WALL開発の裏話
- 「WILL WALL」の名前に込められた想い
- WILL WALLを近くで見てみる。その1→HAGSショールームもWILL WALL
- WILL WALLを近くで見てみる。その2→リノベ不動産もWILL WALL
- まとめ
木のぬくもりを外観に。本物志向の上品な佇まい
「木を取り入れた外観」と聞いてイメージするのは、カフェや旅館などの品のあるオシャレな建物だったりしませんか?外観はその建物を一番最初に目にする部分。
その外観を本物で彩ることで得られる「心的満足度」こそが経年美化に繋がると考えます。家づくりにおいても、美しい外観からエントランスへ。そしてインテリアへ。デザインも、このすべてを切り離すことなく連動感によって満足度が上がり、心残りのない家づくりが完成するのではないでしょうか。
WILL WALLの防火性能「自然素材であること」「安全であること」を同時実現
木の外壁というと心配なのが防火性能ではないでしょうか。
このWILL WALLは国土交通省の「準防火構造」「防火構造」「準耐火構造45分」「準耐火構造60分」認定を受けた木材で、万が一の時に燃えないだけでなく、他へも燃え移さない防火構造なのが特徴です。
現在流通している外壁に使う木材は、これらの防火構造の認定がされていないものもあります。その場合は裏当てといって防火のための不燃ボード等を内側へ入れることになります。でも、それだけだと家の内部への炎は防ぐことができるかもしれませんが、近隣への燃え広がりについては疑問が残ってしまいますね。
その点、このWILL WALLは木材そのものが着火さえしない構造のため、室内にも近隣へも燃え広がることがないというわけです。
さらには、その防火性能の劣化試験にもクリア。日本にはない、アメリカの10年暴露試験(UL790)に合格した防火薬剤に改良を加えた性能(20年加速度試験も検証済み)があります。(より詳しい防火構造の図解付き説明はチャネルオリジナルHPへ)
事例1:WILL WALLの部分使いで、無機質な外観にぬくもりをプラス
外に閉じて中に開いた構造の住宅です。白い壁に木材が入るだけで、温かみがプラスされますね。WILL WALLのサイズは標準的な18mm×128mmなので、一般的な資材と同様にデザインに組み込むことが可能です。
事例2:サーフィンと、自然を楽しむ住まい
こちらは、週末にサーフィンを楽しみ、自然の中でゆったり過ごすことができるというお宅です。
WILL WALL T&Gパネルクリアスクエアを採用し、あえてレッドシダーの色むらを楽しむデザインにしています。
事例3:高性能モデルハウス
「超断熱・地震に強い・一生涯住める・有害物質を使わない」ことをコンセプトに作られた高性能モデルハウスで、木の特性を活かした夏涼しく冬温かいのが特徴です。WILL WALL ベベルサイディングを採用し、表情豊かな外観を実現していますね。ドアハンドルなどに採用している杉山製作所の特注鉄材など細部へのこだわりもオシャレに仕上がっているポイントです。
メンテナンス
WILL WALLの建材であるウエスタンレッドシダーは耐久性が高く、腐りにくい樹種と言われています。また木材は常に空気の流れがあると腐りにくいという性質があります。このWILL WALLは各種防火構造認定を受けているため、上でも触れた裏当て不要の通気胴縁を用いた通気工法が可能となっています。そのため木材が常に空気に触れた状態でいることができ、より腐りにくい環境での施工が可能なのです。
仮に、メンテナンスが必要になったとして、
実は、木材なので補修がしやすいのも特徴です。
例えば、モルタル外壁は10年ごとにメンテナンスをして一般的には30年が耐用年数と言われています。ひびなどの補修が不可欠ですが、その場合は補修痕が残りやすいのは避けられません。一方で、WILL WALLは木材なのでその傷んだ部分のみを交換するだけで補修が完了します。
補修したその時は色の違いがありますが、そのうちに馴染んでいくのも木材の特徴。また、サイズもごく一般的なので、入手に困ることもないという点もメンテナンスのしやすさに繋がっています。サッシやパネルは古くなっても、取り替えるのに手間がかかりますが、木なので交換が容易というのも強みの一つでもあります。
経年美化 Befforeと今
写真左|Before:施工したばかりのイキイキとした赤身を帯びたレッドシダー。
写真右|今:経年によって、徐々に味わい深いシルバーグレーに変化していきます。
細かなニーズにこたえる豊富なラインナップ 9種類×選べる長さ
・縦張り、横張りが可能なT&Gパネリング
防火木材外壁材 T&G Panel 節有り ウイルウォール/ナチュレウォール
18×128mm×6F〜14F乱尺/節有り ラフ面表
・節無し(若干の小節含)=オールクリアの高級感
防火木材外壁材 T&G Panel Clear ウイルウォール/ナチュレウォール
18×128mm×6F〜14F乱尺/節なし ラフ面表
・和風建築にもマッチするスタイル。面取りなしパターン
防火木材外壁材 T&G Clear Square ウイルウォール/ナチュレウォール
18×128mm×3F〜14F乱尺/節なし ラフ面表
・自由な組合せ・加工によりカスタムデザインが可能なフリーボード
防火木材外壁材 Free Board ウイルウォール
【18×90】18×90mm×3F〜14F
【18×138】18×138mm×3F〜14F
【18×187】18×187mm×3F〜14F
【18×238】18×238mm×3F〜14F
(1フィートごとの乱尺)
・洋風住宅に調和する横張りサイディング
防火木材外壁材 Bevel Knotty ウイルウォール/ナチュレウォール
18×156mm×6F〜14F乱尺/節なし ラフ面表
・アーリーアメリカン調でしかもオールクリアの美しさ
防火木材外壁材 Bevel Clear ウイルウォール/ナチュレウォール
11×110mm×6F〜14F(1フィートごとの乱尺)/節なし ラフ面表
・カラーリングも映えるシンプルサイディング
防火木材外壁材 Channel Siding ウイルウォール/ナチュレウォール
18×166mm×6F〜14F乱尺/節有り ラフ面表
・表情豊かな高級感を演出する縦張りタイプ
防火木材外壁材 Board and Batten ウイルウォール
【ボード】18×128mm×6F〜12F
【バテン】18×38mm×6F〜12F
(1フィートごとの乱尺)/節なし ラフ面表
・施工に手間のかかるシングルをパネル化&コストダウン
防火木材外壁材 Single Panel ウイルウォール/ナチュレウォール
19×180×2438mm/節なし ラフ面表
施工のしやすさにもこだわり
出隅・入隅・見切り材など用途は自由な専用役物や、木製外壁の施工手間を軽減するために機械打ち用のプラシート連結釘を用意するなど、使いやすさにもこだわっています。
本物の証
WILL WALLは、各種防火構造認定を受けた建材です。また、素材のウエスタンレッドシダーは樹齢何十年・何百年の良質のものでもあります。素人では一見してわからないような類似品がでることも避けられません。そして、万が一誤用があった場合にトラブルに遭遇してしまうのはユーザーとなってしまいます。
そのため、使用の際には出荷証明による「使用された現場」「使用された面積=出荷数量」、さらには認定プレートでのシリアルナンバーのダブルチェック体制で管理を徹底しています。
WILL WALL開発の裏話
23年前、家山さんが海外勤務から帰国したときに感じたのは、当時サイディングが主流となっていた外観が並ぶ、日本の街並みへの違和感でした。何が違うのだろうかと悩んだそうです。
そこで、かつての日本は木造外壁や塗壁など自然の建材を使った外観が町並みを作っていたことが、美しさだったのではないかと気が付き、美しい街並みをもう一度作りたいという想いからWILL WALLの計画がスタートしたといいます。
WILL WALLの要となる防火薬剤のサプライヤーのトップとは海外勤務時代に知り合い、年齢も同じで仕事への熱量もまた同じようだったと振り返ります。家山さんの企業時には、何ひとつ製品がない状況での交渉でしたが、「俺とやってくれ!」という強い”想い”だけでアライアンスを結ぶに至ったそうです。「今思えば無謀だったかもしれません(笑)」と、家山さん。
「WILL WALL」の名前に込められた想い
このような強い想いで突き進んだ家山さんには、「建築の外観は社会の財産」という考えがあります。
この外観をつくるWILL WALLには 「WILL=~したい、未来」という意味から「未来に残るWALL」という想いから、名付けられたそうです。
WILL WALLを近くで見てみる。その1→HAGSショールームもWILL WALL
恵比寿にあるHAGSショールームの外壁にもこのWILL WALLが使われています。リノベーションを手掛けるリノベ不動産が母体となる建材サイトの「HAGS」で実際に使われるのは信頼性が高い証拠でもあります。
WILL WALLは塗装も再塗装も可能なので、イメージに合わせたデザインを楽しむことができます。恵比寿ショールームの経年は約半年。カラー後の経年変化の様子を見ることもできます。
WILL WALLを近くで見てみる。その2→リノベ不動産もWILL WALL
横浜にあるリノベ不動産BeatHOUSEのオフィスでもWILL WALLが採用されています。こちらはホワイトに塗装されていて、ラフな質感や木目の味など、経年による深みがでてきた外観です。実際に目で見たり、触ったり確認することができます。
実際の家づくりで、サンプルを確認することはありますが、実際の大きさになるとまた見え方が変わるというのはよく言われることです。この面積になった時の、全体の印象や日の当たり方陰り方を感覚として確認することができます。
また、小物類のブラックのプレートやシルバーの外灯との合わせも、見ると参考になるかもしれません。
まとめ
「景観美は財産」という想いからスタートしたWILL WALL開発ですが、そこには常に強い想いが込められていました。アイテムそのものの質の高さだけでなく、使いやすさにもこだわり、さらにメンテナンスによって持続可能な財産にしていく。これを続けることで、その先に社会全体の景観美が生まれるのかもしれません。
取材協力:
チャネルオリジナル株式会社
代表取締役社長 家山英宜氏
設立:
1998年7月1日
事業骨子概略:
各種防火処理木材の開発
各種建築資材の開発・販売
各種建築資材の輸入販売
各種木材製品の開発・販売
各種木質エクステリア材の開発・輸入販売
建築工事・施工に関わる業務
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