みなさんの家屋には雨戸がついていますか?最近は、昔のような引き戸タイプの雨戸を備えた家屋は減ってきています。それでは、現在の家屋では雨戸は必要ないのでしょうか。昨今の社会情勢を鑑み、現在では雨戸は家屋にとってむしろ必要な設備といえます。
この記事では、雨戸の役割の変遷、現在における雨戸の機能、様々な雨戸を紹介していきます。
雨戸の役割の変遷
雨戸の役割は、昔と現在とでは異なってきました。以下、雨戸の役割の移り変わりを紹介します。
かつての役目
雨戸は、かつて、どの家屋にも備え付けられていました。主に木製の引き戸タイプです。その大きな目的は、雨戸の読んで字のごとく、雨風から家屋を守るためです。かつて、日本の家屋では外と内とを隔てるのは障子でした。紙です。当然、雨風には弱いです。だから障子を雨から守るため木製の雨戸を備え付ける必要があったわけです。
時代は進み、ガラス戸になっても、性能が今ほど十分ではありませんでした。雨脚が強いとき、台風が来たときなどは雨が隙間から吹き込んだりしてしまうので、雨戸の需要はあったわけです。雨戸は重く、開け閉めも面倒なのですが、建物を守るという、面倒な作業に見合った効果があったのです。
ところが、アルミサッシの登場でサッシ性能が飛躍的に上がりました。もはや普通の雨や、台風でも雨風が家屋内に吹き込むことはまず起こり得なくなりました。確かに、強い台風のときなど、飛んできたものがガラス窓に当たり、破損することがあります。しかしながらそうそう起こるものではありません。そうなると雨戸の必要性がなくなってきました。めったに起きないことのために重い雨戸を開け閉めしたり、家屋のスペースを雨戸に割く意味が薄れてきたのです。
現在の雨戸の役目
それでは、雨戸は日本の家屋から消えてしまったのでしょうか。いいえ違います。今も雨戸を備え付けている家屋は少なくありません。新築の家屋の雨戸はシャッタータイプが主流です。なぜなら、スペースをとらずに設置でき、軽いので開け閉めも簡単だからです。
また、雨戸には防犯目的という重要な役割があります。
なぜ、雨戸が防犯につながるのでしょうか。それは、犯罪白書で空き巣の侵入手口の割合をみれば明らかです。なんと4割がガラス破り。すなわち、ガラス戸をハンマーなどで割って侵入しているのです。
こうなると、雨戸の必要性が俄然、高くなります。侵入時はもっとも発見されやすい瞬間です。だいたい目安は5分程度と言われています。センサーが反応して警備会社の職員が現場に駆け付ける時間がだいたい5分間だからだそうです。雨戸があることで、侵入に時間がかかり、家の中の様子もわかりません。雨戸は優れた防犯機能があることをおわかりいただけたかと思います。(出典:ホームセキュリティの警備EX 警備員は何分で到着!?セコムやアルソックの駆けつけ時間と出動料金)
雨戸の効果は防犯だけではありません。隣家の火災から自宅を守る防火効果もおおいに期待できます。通常のガラス窓だけですと、熱に弱いため、隣家の火災によって、変形し、割れます。そして炎が自宅内に侵入し、延焼のきっかけとなってしまいます。この点、雨戸がありますと、ガラス窓を保護してくれますので、隣家の炎が自宅内に入り込むこともありません。
様々なシャッター雨戸
シャッター雨戸には様々な種類があります。家屋とのデザインを重視したシャッター雨戸。いろんな機能を備えたシャッター雨戸と多様です。
多様なデザイン
シャッター雨戸は、従来は、灰色やグレイが主流でしたが、最近のシャッター雨戸は様々な色があります。白、グレイ、シルバー、ブラウンと多彩です。家屋に溶け込むようなカラーを選択することが可能です。また、逆に、シャッター雨戸をワンポイントとして際立たせる見せ方もできます。このように現在のシャッター雨戸は様々なデザインがあります。
多様な機能
シャッター雨戸の開閉には通常、ガラス窓を開ける必要があります。でも、電動シャッター雨戸なら、室内でガラス窓を開けることなくシャッターの開閉が可能です。雨脚が強くなった際、窓を開けて濡れることもありません。また、音も静かです。マンションの中でも隣を気にすることなく開閉できます。
また、シャッター雨戸は閉じてしまうと光や風の流れを閉ざしてしまうのが通常でした。ところが、最近、羽状のフラップ式シャッターが登場し、雨戸を閉めた状態でも光や空気を取り入れることができようになりました。防犯、防火機能を損なうこともありません。
このように近年、様々な機能を持つシャッターが続々と登場しています。
まとめ
いかがだったでしょうか。シャッター雨戸には、雨風から家屋を守る以外にも様々な機能があったことがおわかりいただけたかと思います。購入の際には是非、参考にしてみてください。