既存の家の内壁は、その多くが無難な白やブラウン系の単色です。特にどんな家具にでも合い、部屋の雰囲気が明るくなる白はよく用いられます。しかし、実際に家具を搬入してしばらく住んでみると、白だと物足りなくなることがあります。
壁を綺麗に塗るには業者に任せるのが確実ですが、その余裕がなければ自分で内壁を塗装してみるのも一つの方法です。この記事では、自分で内壁を塗る際のポイントを紹介していきます。
そもそも内壁ってDIYで塗装できるの?
DIYの経験がないと、「初心者だけど大丈夫かな」と不安に思うこともあるかと思います。
しかし内壁は、外壁のように雨風や紫外線に晒されることもなく、大勢の人から見られることもないので、多少仕上がりが雑になってしまったり、見栄えが悪くなってしまったりしても大きな影響はありません。
むしろ、多少うまくいかなかったとしても、かえって味があるものになります。
内壁をきれいに塗装するためのポイント
内壁DIYは誰でもできることが明らかになったところで、きれいに塗るためのポイントをいくつか紹介します。
部屋と壁との相性を考える
いくら自分の好きな色と言っても、たとえば寝室の内壁をピンクやオレンジなどにすると、あまりに明るくて落ち着けないこともあるでしょう。また、自分は良くても、家族が落ち着かないと感じることも考えられます。塗装する前は事前に色の相性をチェックしたり、家族と相談したり、サンプルを用いて確認したりして後悔しないようにしましょう。
服が汚れる前提でとりかかる
塗装という作業は、どんなに気を付けても汚れるものです。また、塗料は落ちにくいことを前提に作られていますから、一度ついた汚れはなかなか落ちません。
服についただけならそれを処分すれば済みますが、肌についてしまった場合もなかなか落ちません。乾いてしまうと落ちにくくなるので、肌についてしまった場合はできるだけ早くぬるま湯で洗い落としましょう。塗装する際には肌の露出はできるだけ控えて、軍手などで保護すると良いでしょう。
換気に気を付ける
塗料には特有の臭いがあります。また、塗装の後に乾燥させる必要もあるため、塗装する際には十分に換気しましょう。窓を全開にしても大丈夫なように、塗装作業は晴れた日に行うのがおすすめです。
使い終わった塗料の保管
塗装が終わり、塗料が余った場合、保管するなり処分するなりすることになります。
塗料を保管するときは、空気に触れないようしっかりと蓋をします。空気に触れると塗料が乾燥し、硬くなってしまい使えなくなるからです。高温になり中の成分が変質するおそれがあるため、保管場所は直射日光の当たる場所は避けましょう。また、塗料入りの缶は重いので高いところには置かないようにしましょう。
具体的な塗装手順
それでは、壁の塗装に際しての具体的な手順を紹介していきます。
下地をチェック
まず壁に塗料を塗ることができるかどうか、下地を確認しましょう。
基本的に塗装はどんな下地にもできますが、化粧板のように撥水性のある素材はあらかじめサンドペーパーをかけておくと塗りやすくなります。また、クロスが破れていた場合、底を接着剤で補修してから塗装するとよりきれいになります。
道具確認
塗装に必要な道具は、養生テープ、マスキングテープ、ローラー、ハケ、バケットなどです。すべて、ホームセンターでそろえることができます。「ペンキDIYセット」としてまとめて売られていることもあります。
下地処理
汚れがついていると塗料がきれいにのらないため、まずはきれいに汚れを落とします。これは雑巾を使ってふき取ればOKです。カビが生えている場合は、カビ取り用の洗剤を使うとうまく取れます。
養生
次に、塗装しない部分の養生です。マスキングテープや新聞紙を使ったり、マスカーというビニールシートにテープがついているものを使ったりするのも便利です。
塗装
いよいよ塗っていきます。塗装のりを良くしてきれいに仕上げるには、1回で塗り上げるのではなく、2回に分けるのがおすすめです。
まとめ
DIY初心者で最初からきれいに壁を塗り上げるのは、なかなか難しいかもしれません。でも、塗り終えたときの達成感はきっと良い経験になるはずです。家具などとの色の相性もいろいろ考えて、自分だけのオリジナルな内壁に仕上げてみてくださいね。