日々生活していると、外から聞こえてくる騒音に悩まされることもあるでしょう。
騒音対策として、内窓を設置するという方法もあります。ただし、内窓の設置ですべての騒音が解消されるわけではなく、効果を発揮する音が限られるようです。一方、内窓は防音だけでなくそれ以外にも様々な効果をもたらします。
防音対策のための内窓について詳しくみていきましょう。
内窓とは
二重窓の内側に設置されている窓のことを内窓と言います。内窓にはアルミ製サッシよりも気密性が高い、樹脂製サッシが使われることが一般的と言われます。外側の窓と内側の窓の間に空気の層ができることにより、様々な効果をもたらすでしょう。
最初から内窓を付けるのはもちろん、もともとある窓はそのままに、内側に窓を後付けするリフォームも可能です。防音などが目的で窓をリフォームする際、性能の高いガラスに交換したり、サッシもガラスも交換したりといった方法もありますが、内窓の設置は効果が高いとされています。
内窓で得られる効果は防音以外にも
特に寒い地域で取り入れられることの多い内窓ですが、それ以外の地域でも使われています。内窓を設置することによって、どのような効果が得られるのでしょうか。
防音
まずは防音効果についてご紹介します。外から聞こえる人の話し声やペットの鳴き声、緊急車両の音など、住んでいる環境によっては騒音に悩まされることもあるでしょう。また、反対に室内での子供の声や夜泣き、楽器の音などが外に聞こえて近所迷惑になっていないか心配に思うことはありませんか。生活している上で、音に悩まされることは多くあります。そのような場合、窓に対策をするのがひとつの解決策としておすすめです。窓は壁よりも薄く、そこから音がもれてしまうためです。
ただし、内窓の設置ですべての騒音が解消されるわけではありません。音は伝わり方によって種類があります。まず、空気を伝わって届くのは人の話し声やペットの鳴き声、ピアノなどの楽器の音、テレビの音などです。これらは内窓によって防ぐ効果が期待できます。一方、床や天井、壁などに振動や衝撃を伴って伝わる音もあります。例えば近くを走る電車や近所の工事の音、共同住宅における上の階の住民の足音、洗濯機の音などが挙げられますが、これらは壁や天井などの物質をふるわせて伝わっているため、内窓の設置では効果が得にくいでしょう。
断熱性の向上
冷気や暖気は窓から出入りすることが多く、内窓の設置によって断熱性アップも期待できます。夏は暑さを遮断し、冬は暖めた室内の空気を逃がさないようにしてくれます。冷暖房を効率的に使用でき、光熱費の節約にもつながるでしょう。
結露防止
寒い時期には、窓に結露ができることもよくあります。結露はカビ発生の原因にもなり、窓枠などを腐らせることもありますが、内窓の設置によって結露を防ぐ効果も期待できます。
防犯
窓が二重になっていることによって、窓からの侵入は時間がかかると判断されることもあるでしょう。このため、内窓の設置によって防犯効果も期待できます。
内窓用ガラスの種類
窓に使われるガラスの種類は様々です。防音や断熱性の向上など、悩みを解消するために効果の高いガラスを選びましょう。
ここでは、防音効果が高いガラスをはじめ、様々なガラスの種類をいくつかご紹介します。
防音合わせガラス
ガラスとガラスの間に防音材をはさんでいるため、防音の効果を求める場合におすすめです。音の周波数によって効果を高く発揮できるガラスが異なるため、どのような騒音に悩んでいるかを明確にして選びましょう。
真空ガラス
ガラスとガラスの間が真空状態になっています。比較的高額で、防音や断熱性の向上の効果があると言われます。
遮熱高断熱複層ガラス
特殊な金属膜をコーティングしており、紫外線や日差しをカットしてくれます。夏は室内が暑くなりにくく、冷房を効率的に使用できるでしょう。家具や物の日焼けも防げます。
高断熱複層ガラス
ガラスとガラスの間にガスがあり、外の気温を室内に伝わりにくくしてくれます。暖房効率がアップするでしょう。
複層ガラス
ガラスとガラスを合わせており、中間に空気やガスの層があります。断熱効果が期待でき、結露防止にも役立つでしょう。
単板ガラス
一般的なガラスで、価格は比較的安いです。他のガラスに比べると機能は低いですが、加工はしやすいです。
まとめ
騒音対策として内窓を設置するのは効果的とされています。
ただし、効果を発揮するのは会話の声やペットの鳴き声、楽器の音やテレビの音など空気を伝わって届く音と覚えておきましょう。騒音によっては、内窓の設置では悩みが解消されない場合もあるでしょう。また、内窓には防音以外にも断熱性の向上や結露防止、防犯などのうれしいメリットもあります。
内窓は後付けリフォームもできるため、設置を検討してみてはいかがですか。