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ブルックリンスタイルで仕上げるインテリアの壁

工業地帯で使われなくなった倉庫や工場を、若者たちが住居やカフェとしてリノベーションしたのが始まりという、ブルックリンスタイル。無骨で重厚感がある中に、懐かしさも感じるヴィンテージテイストを取り入れた、今人気のインテリアスタイルの一つです。

今回は、ブルックリンスタイルを特徴づける、レンガやタイルの壁についてお伝えしていきます。

ブルックリンスタイルで外せないアンティークレンガ


HAGSアイテム:ブリックタイル CAN’BRICK キャンブリック イングランド

ブルックリンスタイルといえば、レンガの壁が特徴的ですね。特に、欠けていたり色味のムラがあったりするアンティークレンガを使うと、ブルックリンスタイルらしさがより一層演出できます。鮮やかさは控えめに、落ち着いた雰囲気のレンガ壁になるようにすると合わせやすいです。

レンガをインテリアに取り入れたくても、本物は重量もあり施工も大変。そこで、ブリックタイルやレンガタイルと呼ばれる、レンガの質感を再現したタイルが使われることがよくあります。軽くて薄く、耐久性もある建材と言われます。

再現度も高く、カラーや質感のバリエーションも選べます。欠けや割れがあって表面にかすれたような加工がされているなど、本物のアンティークレンガのようなヴィンテージ感を楽しめるものもありますので、お部屋の雰囲気に合うタイルを探してみてください。

より手軽に使えるリメイクシートやレンガ風のシールを使って、タイル壁を取り入れてみる方法もあります。近づいてみると質感が劣っていることがわかってしまいますので、使う場所を限定するなど、工夫して取り入れたいところです。

レンガ壁にする上で注意したいのは、広い面積に使うと圧迫感が出て狭く感じてしまうこともある、という点です。レンガの壁を部屋の1面か2面程度に抑えたり、角や柱だけをレンガにしてアクセントとして使うなど、抜け感を残しておくとよいでしょう。

コンクリートやサブウェイタイルもブルックリンスタイルと相性よし


工業地帯発祥のブルックリンスタイルは、コンクリートとも相性がいいとされます。壁の素材としてもコンクリートは使いやすいでしょう。彩度の低い壁で落ち着いた雰囲気のインテリアにアプローチしてみてください。

コンクリートのダークなグレーは、ブルックリンスタイルでよく取り入れられるヴィンテージ感のある家具や古材の板などともなじみがよく、それぞれの素材の良さを生かして楽しむこともできます。

壁をコンクリートにできない場合には、コンクリートの質感を出せる塗料を使ったり、グレー系のクロスを貼ったりするなどの方法で、取り入れてみてはいかがでしょうか。

また、キッチンなどの水回りには、サブウェイタイルもおすすめです。白い長方形のタイルで、もともとニューヨークの地下鉄構内で使われたところから、サブウェイタイルという名前になったということです。つるっとして光沢のある質感がクールで清潔感のある雰囲気を作ってくれるでしょう。

タイルは、張り方や目地の色をカスタマイズして雰囲気の違いを楽しむのもおすすめです。よくあるのは馬目地張りと呼ばれる、上下で半分ずつずらしていく張り方ですが、タイルを斜めに並べるヘリボーンや目地を揃える通し目地張りもあります。目地は、タイルに合わせて白にするなら清潔感が出ますし、黒にしてビシッと男前な雰囲気をプラスするのもいいですね。

サブウェイタイルもシート状のアイテムがありますから、雰囲気を手軽に取り入れたいときなどに便利です。

ブルックリンスタイルの壁にはオープン棚とグリーンを

アンティークレンガやコンクリートの壁に合わせたブルックリンスタイルの壁面収納を作るなら、古い木材やアイアンを使ったオープン棚はいかがでしょうか。ヴィンテージ感ある古材と、モダンで無骨さを感じさせる黒いアイアンを組み合わせたクールで骨太な棚は、おしゃれなカフェ風のインテリアとしても映えます。

DIYをするときには古い木材はなかなか入手しにくいかもしれませんが、新品の木材を古材風に変えることもできます。エイジング塗装という手法で、ランダムに塗料を塗った上からサンドペーパーなどでこすってかすれ感を出したり、ステイン塗料を使って木目を生かしつつ年数を経たような趣を出したりもします。

ところで、ブルックリンスタイルでは黒やグレーなどのダークカラーやくすんだ色味が多く使われます。そこで、壁面の装飾として、観葉植物などのグリーンを意識して取り入れてみてください。オーガニックなみずみずしさを空間に加えるのも効果的です。グリーンは壁面のオープン棚に飾ったり、壁前に高さのある観葉植物を置いたりすると、壁とのコントラストが生まれるでしょう。

植物の世話に不安があるならフェイクグリーンを使ってみましょう。水やりなどの世話が必要ないので、置く場所も本物のグリーンより自由度高く決められるというメリットもあります。

まとめ

ブルックリンスタイルのインテリアに仕上げる壁として、レンガやコンクリート、サブウェイタイルを紹介しました。また、壁面には、古材やアイアンを使った棚で収納をしつらえたり、グリーンを取り入れて彩りを加えるのもおすすめです。

クールで骨太な素材と、ヴィンテージ感と温かみのある素材をバランスよく取り入れて、素敵なブルックリンスタイルのお部屋を目指しましょう。