フローリングに使われる素材はさまざまです。木の本来の温かみを感じられるのが無垢材ですが、その中に、香りが良く節のある見た目が特徴のパイン材というものがあります。
パイン材とはどのような特徴を持つ木材なのか、フローリングに使用する際のメリットやデメリットについてご紹介します。併せて無垢フローリングの特徴についても解説しますので、参考にしてみてください。
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無垢フローリングの特徴
パイン材などの無垢材を使用したフローリングが無垢フローリングです。無垢材とはどのような特徴を持つのでしょうか。
無垢材とは
無垢材とは、丸太から切り出した自然な状態の素材のため、木本来の味わいを楽しめます。パインをはじめ、日本でなじみのあるスギや、癒しの香りが特徴で強度のあるヒノキ、ダークな光沢を持つ欧米でメジャーなウォルナット、はっきりした木目で硬い素材のチェスナット、耐久性や耐水性に優れたオークなど、無垢材の中でも種類はさまざまです。木の種類によって価格も異なります。
フローリングによく使われる木材に集成材というものがありますが、こちらは薄くして乾燥させた木の板を接着剤で張り合わせた人工的な木材のため、見た目や特徴も異なります。
無垢フローリングのメリット
自然なままの木材を使用しているため、木の香りや温かみを感じられるでしょう。同じ木目の無垢材はなく、他にはないという特別感もあります。また、年月が経つにつれて深みのある色合いになったり、ツヤが変化したりと、経年変化を楽しめます。
さらに、機能面でもメリットがあります。部屋の湿度によって水分を吸収・放出する、調湿作用を持ちます。たとえばジメジメする梅雨の時期や蒸し暑い夏は、湿気を吸収して湿度を下げます。反対に乾燥する冬は水分を放出して部屋の中を快適にしてくれます。
日頃のお手入れもそれほど手間がかかりません。掃除機や乾いた雑巾で、ホコリを取り除きましょう。
無垢フローリングのデメリット
調湿作用は部屋を快適に保つという嬉しい効果をもたらしますが、良くない面もあります。湿気を吸収・放出することによって、無垢材が膨張・収縮するため、反りや隙間が生じることがあります。また、木の種類によっては水に弱いため、飲みこぼしなどで濡れた場合はすぐに拭きましょう。
木材によっては柔らかいものもあります。その場合はキズがつきやすく、物を落とすとへこみができやすいです。ペットがいる家庭では引っかきキズなどもつきやすいでしょう。ただ、このようなキズも味ととらえることもできます。また、無垢フローリングは集成フローリングと比べると比較的高価です。
パイン材とは
パイン材とは、マツ科の木からとれる建材のことです。針葉樹に分類されます。パイン材の中にも種類があり、世界各地でとれます。暖かい気候のインドネシアや、ロシアやカナダなどの寒い地域、フランスやアメリカなど、産地はさまざまです。
パイン材は素朴な見た目で、節が多いのが特徴です。柔らかい素材のため加工がしやすく、肌ざわりも良いでしょう。熱や衝撃を吸収します。最初は白っぽい明るい色ですが、経年変化によって茶色っぽいアメ色へと変わります。独特な味わいを楽しめるでしょう。ヴィンテージ感を味わえ、アンティーク家具などにも使われます。
パイン材の床のメリット・デメリット
パイン材をフローリングに使用する場合、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
パイン材フローリングのメリット
他の無垢材と同じく調湿作用を持つため、夏に素足で歩いてもベタベタしません。寒い冬に、床がひんやりする感覚も抑えられて快適に過ごせます。肌ざわりの良い柔らかい素材のため、子供部屋や高齢者の部屋にもおすすめです。転倒した際などに衝撃を吸収してくれます。
また、香りが良く、部屋の中でも木の温もりを感じられるでしょう。流通量が多いため、無垢材の中では比較的安く取り入れられます。コストパフォーマンスは高いでしょう。日頃のお手入れは掃除機や乾拭きでホコリを取り除けば良いため、それほど手間はかかりません。
パイン材フローリングのデメリット
柔らかいためキズやへこみはできやすいでしょう。調湿作用によって変形したり反りが出たりすることもあります。また、経年変化で茶色っぽい色に変わるため、最初の明るい色が好きな場合はあまり好まれない可能性もあるでしょう。
まとめ
パイン材は柔らかくて肌触りの良い素材です。流通量も多く、人気があります。キズのつきやすさなどのデメリットもありますが、調湿作用をはじめとするメリットも多くあることがおわかりいただけたと思います。
無垢材の中にもさまざまな木材があり、さらにフローリングに使われる素材には集成材など他の素材もあります。それぞれの特徴を理解した上で、ご自身のライフスタイルや好みに合ったフローリング材を選びましょう。
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