土間は新たな収納場所として、最近の新築や住宅リフォームでは取り入れるケースも増えています。フレキシブルな空間として収納以外にも多目的に使える土間は、土足スペースであるがゆえに玄関隣に設置するものと思われがちですが、実はリビングにも設置できます。バルコニーに接するリビングでは、土間を設置することにより、一味違った雰囲気も演出できるようです。
最近のリフォームではバルコニーでゆったりした気分を味わうために、広めに設計するケースも見受けられます。掃き出し窓を全開すれば土間と一体的に使えるので、夜空を見ながらバルコニーでディナーをとるのも素敵です。
今回は、リフォームで注目されている土間について、リビングに設置する間取りをご紹介します。
事例:FREE BOX
フレキシブルさが魅力。土間のメリット
土間は土足スペースなので、玄関の隣に設置するケースが多いのですが、土間が設置できる場所は玄関に限らないようです。リビングへの設置事例も増えています。リビングに設置することでバルコニーと一体化し、開放感のある空間も作り出せます。掃き出し窓を全開すれば、ちょっとしたパーティや子供の遊び場にもなりますね。
土間をリビングに設置するメリットのひとつは、リビングが涼しくなることです。リビングに用いる土間の床も、木材タイルよりも一般的には熱伝導率の高いコンクリートやタイルが使用されますので、夏場に涼しい空間になるでしょう。場合によってはクーラーを付ける必要がなくなるかもしれませんね。土間とリビングに段差を設けることで、夏場は主に土間側を使用し、冬場は主に木材タイル側を使用するという使い分けもおすすめです。また1階のリビングであれば、掃き出し窓から出入りすることも多いので、土間を設けることで自転車などの収納にも使えるでしょう。
一方、デメリットとして冬場の寒冷対策が必要になる場合もあることが挙げられます。また、お掃除も土間とその他の部分で分けて行うことになり、若干の手間が生じます。それでもリビングに土間を設けると、モダンでお洒落な空間を演出できるので、最近では人気のある間取りになっているようです。
リビングに土間設置の間取り事例
写真はリビングに土間スペースを設けた事例です。もともとリビング・キッチンと和室で分かれていた部屋を、リフォームによりLDKの一体型に施工したケースです。ベランダはやや広めのバルコニーへリフォームし、リビングとバルコニーの間に土間スペースを設けることで、LDK+土間+バルコニーとの一体化した空間を実現しました。リフォーム前よりもお部屋全体が明るく広くなった印象も受けます。
キッチンは壁側に設置していますが、現場状況によっては対面型キッチンにしてもよいでしょう。また、壁側にシンクやコンロなどを設置し、対面側に調理台を設置する方法もあります。料理を作りながら家族や友人とコミュニケーションを取れる間取りは、人気があるようです。
土間は、リビングと段差を設けないタイル張りにしているので、お手入れやお掃除もリビングと一緒にに行えます。ちょっとした物置きや収納にも、使い勝手がよいスペースですね。
このケースは、リビングの一部が土間になっていますが、リビング全体を土間にしたケースもあります。リビング全体を土間にすれば、バルコニーと合わせてさらに広い空間が生まれますね。天井や壁がコンクリート壁であれば、まさに究極のスタイリッシュなインダストリアル系といったところでしょうか。
リビング土間にはタイルがおすすめ
土間の床材には土間コンクリートを使用することが多いようですが、土間コンクリートだけではシンプルで物足りない場合は、タイル張りもおすすめです。タイル張りの土間もなかなかお洒落でモダンな空間を演出できるでしょう。
模様も四角いタイルだけでなく、六角形やイタリアの堆積岩モチーフなど多種多様なので、デザインと材質で好みのものを選ぶとよいでしょう。もちろんシンプルなコンクリートタイルから選ぶのもよいですね。現代アート的なタイルやアンティークでレトロ調のタイルなど、幅広い中から選べることもタイル材の大きな魅力と言えます。
タイル張りの床は、お手入れやお掃除がしやすいのも大きなメリットです。コンクリートでもモルタルで仕上げられていれば表面が滑らかですし、磁器質タイルはさらに滑らかで、お手入れしやすいでしょう。
リビングに土間を設けるなら、タイル張りの床もぜひ検討したいものですね!
アイテム詳細:床用タイル メンフィス
まとめ
土間リフォームでは、土間をリビングに設けるケースも増えてきています。土間をリビングに設けることで、バルコニーやお庭と一体化させた広い空間も生み出せます。
リフォームで土間を設置したいとお考えの際には、リビングにも取り入れることを検討してみるのもいいかもしれませんね!