400年もの歴史を持つという住友グループは、三井住友銀行や住友商事、NECなど、誰もが知っている33社からなる旧財閥系の企業グループです。これらの中でリフォームを手がけているのが「住友林業」と「住友不動産」。いずれも年間売上1兆円を上回る大きな企業です。
ここではまず大手企業にリフォームを依頼するメリットを見ていきます。次に住友林業と住友不動産がそれぞれ得意としているリフォームのジャンルについても見ていきましょう。
「住友グループ」などの大企業にリフォームを依頼するメリット
pin
住友グループに属する住友林業や住友不動産は紛うことなき大企業なのですが、これら大手企業にリフォームを依頼するメリットはあるのでしょうか?たとえば地場で商売を続けている工務店と大企業、あなたならどちらにリフォームを依頼するでしょうか。
大手ならではの安心感
一番のメリットは安心感。大企業ならば滅多に不安なことはないだろうということです。たとえばリフォームを依頼した業者が倒産、工事が進まないということは考えにくいですし、工事で手を抜いたり請求が過分だったりという、悪徳リフォーム業者のようなこともないでしょう。アフターサービスもしっかりしていそうです。
提携ローンが使える
巨大グループに属している会社を選ぶメリットのひとつは、グループ会社の提携ローンが利用できることです。住友林業や住友不動産なら三井住友信託銀行などのローンを紹介してもらえます。ひょっとして審査が甘い?という期待もあるかもしれませんね。またグループ以外にも多数のローン会社と提携しているのも大手のメリット。金利面など有利なローンを紹介してもらえそうです。
住友林業が得意とするリフォームとは?
pin
住友林業は広大な森林を自社所有していることと、そこから切り出した天然木を活かした新築・一戸建を得意していることで知られています。工法は堂々たる木造軸組で大工さんは自前、他の大手メーカーのように下請けに丸投げしないという安心感の大きさも特徴でしょう。
一方でリフォームとなると上記の住友林業「らしさ」は、若干薄れてしまう印象です。築100年以上の旧家や古民家などのリフォームを手がける一方で、他のメーカーが建設した戸建やマンション、商業施設などのリフォームも幅広くおこなっています。
建築士が豊富に在籍
住友林業にリフォームを依頼するメリットは高い提案力と豊富な実績と言われます。1,000名以上が在籍するという建築士が手がけたリフォームは累計で34万棟以上。これだけで安心して任せられそうな雰囲気です。
全国各地に拠点を持つ
全国70に拠点を持っているというのも、住友林業にリフォームを任せるメリットです。大手企業とはいえ地域密着、近所で相談できる利便性は大きなものがあります。
住友林業に依頼するデメリット
これら大きなメリットがある一方で、住友林業には価格が高いというイメージがあります。何しろ一戸建の坪単価は業界最高レベル、リフォームも同様では?と思ってしまいますから相見積もりは必須でしょう。
また一戸建新築で大きなメリットになっている自社所有林がリフォームでは活かしきれていなかったり、セールスポイントにもなっている自前の大工さんがリフォームではアピールされていなかったりというのも気になる点です。住友林業ならではという点が、ご自宅のリフォームでどのように活かされるのかをチェックすることが必要かもしれません。
住友不動産が得意とするリフォームとは?
pin
住友不動産は日本を代表するデベロッパー、1949年の財閥解体と共に誕生しました。現在も大規模なオフィスビルやマンションを次々と手かげています。リフォームの分野に進出したのは1996年。新築を建てるよりも安い価格で一軒をまるごとリフォームする「新築そっくりさん」は画期的でした。以来、戸建て・マンションのリフォームを数多くおこなっています。
パッケージが用意されており安心
「新築そっくりさん」に加えて住友不動産が力を入れているのが「リフォームパック」です。これは屋根・外壁なら坪○○円、キッチンなら□□円といった具合の定額商品。予算が立てづらいリフォームですが、安心して依頼できると評判になりました。
住友不動産に依頼するデメリット
一方で「新築そっくりさん」にも弱点はあります。まずリフォームを依頼される物件条件は一定ではないですから、定額商品にもかかわらずピッタリでおさめることは難しいところでしょう。また実際に施工をおこなうのは下請けの工務店ですから、住友不動産が手配することで、その分がどうしても割高になりがちだとか。実際にリフォームを依頼する前に相見積もりが欲しいところです。
まとめ
住友林業や住友不動産には、日本を代表する企業グループに属しているという安心感があります。また住友林業には本格木造建築、住友不動産には大規模な不動産開発という、得意分野をもっています。
しかし安心感は別として、それぞれの得意分野がリフォームのジャンルでも活きているのか?と考えると少々の疑問が残らざるを得ません。住友林業や住友不動産に限らず、口コミでの評判を調べたり相見積もりをとるなど、業者を決める前には慎重になりたいものです。