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ベランダの雨対策リフォーム!サンルーム?シート?種類や費用を解説

ベランダの雨対策リフォーム!サンルーム?シート?種類や費用を解説

「雨の日が続いて、洗濯物が乾かせない!」と困ったことはないでしょうか?毎日の仕事で忙しければ、貴重な休日にしっかり外で干しておきたいところ。そこで役立つのが、ベランダの雨対策のリフォームです。サンルームを作ったり、雨除けシートを付けられるようにしたり、方法は様々。

また、ベランダ自体の雨対策も意識したいポイント。ベランダからの雨漏りは、家に深刻なダメージを与えてしまうことも。

今回は、雨でも洗濯物を干しやすくなる、ベランダのリフォームについてお伝えします。ベランダ自体の防水加工についても知って、トラブルを防ぎましょう。

ベランダをリフォームして雨対策。どんな種類があるの?

ベランダの雨対策リフォーム!サンルーム?シート?種類や費用を解説

洗濯物やベランダを雨から守る方法は、大きく分けて3種類。いずれも、リフォームで実現できると言われているものです。

1.サンルーム
ベランダの天井や壁を囲って、まるで部屋のようにする方法。雨、風など天候の影響を受けづらい空間に洗濯物を干すことができます。人が生活する空間や、ガーデニングを楽しむ空間としても利用できる場合も。

2.雨除けシート
雨をさえぎるシートをベランダにかけ、洗濯物を保護するという方法。物干し竿を利用してかけるものもあり、比較的カンタンに設置できると言われています。急な雨に対策でき、また目隠しとしても利用できるという点も◎。

3.ベランダ自体を防水仕様にする
洗濯物を守るというより、ベランダの雨漏りを予防する方法。ベランダから家の構造内部に水が侵入してしまうと、思わぬトラブルの引き金になり得ます。塗料や防水シートで、しっかり対策を講じる必要があるでしょう。

では一つずつ、もっと詳しく解説します。

1.ベランダをリフォームしてサンルームを作る

ベランダの雨対策リフォーム!サンルーム?シート?種類や費用を解説

サンルーム増築のリフォームは、雨対策の中では比較的高価です。一般的には、1坪あたり30~180万円程度と言われています。この幅の大きさには理由があります。

既存のベランダへ取り付ける場合、ベランダに屋根があるかないか、今のベランダの構造をどの程度利用できるか、サンルームにどれほどの強度や機能を持たせるかによって変わってしまうのです。
サンルームを設置するにあたっては、家の事情によって考慮するポイントがたくさんあります。

・換気機能を充実させるため、採風ドアを設置するか
・高温になりづらくするため、特殊な素材を用いるか
・積雪のある地方では、雪の重みに耐えられるか
・2階以上に設置する場合、耐震性等のために壁や柱の補強が必要か

また、サンルームは「部屋の増築」とみなされる場合もあります。不動産登記の変更が必要になったり、固定資産税が増える場合もあります。意識することがとても多岐にわたるため、サンルームの取り付けには専門業者への相談をオススメします。

「気軽に、カンタンに」とは言いづらいサンルームの設置。しかし設置できたなら多くの恩恵を受けられるでしょう。雨だけでなく風も防ぐ、花粉やPM2.5などの付着も抑えられる、ペットの遊び場やガーデニングの空間としても利用できる等、生活の幅が広がるリフォームと言えるでしょう。

2.ベランダをリフォームして雨除けシートを設置

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「雨が降ってきた!」「今日は雨が降りそう」そんなときに、洗濯物を隠すように設置できるのが雨除けシートの魅力。一般的には値段も1万円以下で買えるものが多いとされており、この入手のしやすさもメリットでしょう。

雨除けシートには、カーテンのように1面のみ隠すものや、ドームのように洗濯物を覆い隠すものがあります。カーテン状のものはベランダにひさしがある場合に推奨されます。

素材にもバリエーションがあり、遮熱性の高いもの、風通しが良く雨晴れ兼用とされているもの、ステンレス製で耐久性が高いものなどがあります。雨が降っていなくても、下着などあまり見られたくないものを干す時には目隠しとしても使えるものもあります。

3.ベランダを防水仕様にリフォーム

ベランダの雨対策リフォーム!サンルーム?シート?種類や費用を解説

一般的に、ベランダそのものにも防水機能が必要とされています。ベランダは日常的に雨風にさらされる場所。防水機能が落ちてしまった場合、家の柱などが水で塗れてしまい腐食やサビの原因となり得ます。ひどい時には雨漏りも。

定期的な防水加工をすることで、家の安全性を高めることができるでしょう。ベランダの防水加工は、主に3種類あります。

FRP防水
FRPとは、繊維強化プラスチックの略。浴槽などに使用されることが多い素材です。塗膜を利用して防水するため、継ぎ目からの水の侵入リスクが少ないとされています。一般的に、単価は1m2あたり5,000~7,000円。

硬く強度があるため、上に重量物を置く場合に推奨されることがあります。しかし、その硬さゆえにひび割れすることがあったり、紫外線に弱いというデメリットも。

樹脂塗料を塗りつつガラスマットを貼っていく工法で、工期は1~3日程度と他の工法に比べて短期間であることが一般的です。

ウレタン防水
ウレタン防水は、液体のウレタン樹脂を塗布する方法。継ぎ目のない塗膜で防水できるため、スキマなく防水できるというメリットがありますが、施工者によって仕上がりに差が出やすいと言われています。一般的に、単価は1m2あたり4,000~7,000円。

樹脂の塗布によって防水することから、ベランダの下地や形状をあまり選ばないというメリットもあります。

硬化までの時間は3~7日と比較的長いとされています。

シート防水
シート防水は、ゴムシートや塩ビシートを敷いて防水を図る方法。工場生産のシートを使うため、品質が安定している点はメリットと言えるでしょう。一般的に1m2あたり5,000~8,000円かかると言われています。

ゴム、塩ビともにシートを貼ることで防水するため、複雑な形状には向いていないとされています。また、シートに強い負荷をかけると損傷してしまう危険性も。

工期は3~7日かかるとされています。

ベランダのリフォームで気を付けたい、隣人の日照権

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ベランダをリフォームする場合、隣人の日照権を侵害してしまわないように注意しましょう。まず法律に抵触していないかどうかを確認することが必要です。

建築基準法に「斜線制限」や「日影規制」というものがあります。リフォーム時に業者と相談することをオススメしますが、法律をクリアするサイズであることが最低の条件となるでしょう。

しかし、基準の範囲内でも近隣トラブルは起こり得ると言われています。以前よりも日当たりが悪くなったのであれば、良く思わない人もいるかもしれません。長い付き合いをする隣人とのトラブルはできれば避けたいところ。「隣家のソーラーパネルを隠してしまわないか?」「農作物などに影響を出さないか?」など、あらかじめ気を配っておくと良いでしょう。

まとめ

ベランダのリフォームで雨対策する方法を紹介しました。洗濯物を守るにはサンルーム、雨除けシートといった選択肢があります。また、建物自体を守るために、ベランダの防水機能には気を配っておきましょう。

DIYするには比較的難易度が高いと言われる作業が多い、雨対策。法律も関わるところなので、積極的に業者を利用したいところです。