新築でも住宅リフォームにおいても、最近では新たな収納場所として土間を設置するケースが増えてきているようです。フレキシブルな空間として使用できる土間は便利ですが、ドアを付けるかどうかで迷うという声も多く聞かれます。
土間を単なるフリースペースとして使うのか１つのお部屋として使うかは、収納するものや用途にもよります。ドアを設けない開放感のある土間は、空間を広々と使える反面、収納されているモノなどが丸見えになったり、靴の臭いが他のお部屋に流れやすいなどのデメリットも気になりますね。どうしてもこれらのデメリットが気になる場合は、土間にドアを取り付けることが解決策として考えられます。
そこでこの記事では土間のドアに取り付けたい扉について、引戸を中心にご紹介します。
開き戸？引戸？ドアタイプとその特徴
土間に扉を取り付ける場合は、まず、どのようなドアタイプがあるのかを理解する必要があるでしょう。
ドアにはいくつかのタイプがあるのですが、ご家庭でよく見られるのは開き戸、引戸、折れ戸の3種類が主なものです。これらのうち、お部屋の出入りでよく使われるのが開き戸。開き戸は前後に開閉するドアで、基本的なドアとされています。前後開閉式のドアなので、前後にある程度のスペースが必要です。利便性が高い反面、急にドアを開けた時には人にぶつかることもあるなど、バリアフリーにしたいスペースにはあまり向かないドアでもあります。
一方、引戸は左右に開閉するタイプのドアです。前後にスペースのいらない引戸は、バリアフリー型のドアと言われているほど。介護施設でもよく使われます。左右にドアスペースが必要ですが、戸袋引き込み型であればドアを壁の間に収納できるので、スペースの有効利用もできます。引戸は開き戸と違い、開いたドアに人がぶつかるような危険がないため、比較的安全なドアとしてバリアフリー型リフォームにも人気です。
さらに折れ戸もスペースをとらないドアです。開ける際に扉が折れ曲がるので、狭いスペースでも使えます。住宅では収納スペース用ドアとしてよく使用されるようです。前後左右のスペースが狭い場合や、少しでもスペースを有効に使いたい場合におすすめでしょう。
土間に引戸がオススメな理由
土間はフレキシブルに使える空間なので、できればドアを設置しない方がよいと思いがちです。しかし、土間がリビングなどに繋がっている場合は、靴の臭いなどを遮るために、空間を隔てる必要も生じると考えられます。また、土間を収納場所として扱う場合は、来客に見られたくない物などもあるので、玄関と切り離して独立した空間にしたいと思うかもしれません。
もし土間を収納場所として設置するのなら、ドアは開き戸ではなく引戸を選んだ方が機能性がアップするでしょう。開き戸は前後のスペースを取るために、収納スペースが狭くなってしまうだけでなく、大きな荷物を収納する場合などにはひと苦労する場合も。引戸ならば、そのような心配はありません。引戸はもともとバリアフリー用とも言われるドアですから、ぶつかる心配もなくお子様や高齢者がいるご家庭でも安心して使えるでしょう。
一方、引戸は、人が出入りするドアとしては使い慣れていない方も多く、初めは戸惑うことも多いかもしれません。が、慣れれば使いやすい扉なので、土間にドアを設置する場合は、ぜひ検討してみるといいでしょう。
土間につけるならどのタイプ？引戸・折れ戸のご紹介
ここでは、土間の扉としてオススメの引戸、さらにそれに加えて折れ戸のご紹介をします。
引戸や折れ戸にも種類があります。引戸は2枚連動の片引きが一般的ですが、3枚連動のものや4枚用いた両側引きのものまであります。ただ、土間スペースは一般的には狭い空間ですから2枚用いた片引きのものがほとんどでしょう。折れ戸も2枚折れ戸とさらに広いスペースに適用できる4枚折れ戸もあります。
ドアを設置する場合は、そのデザインや機能性にも気を配りましょう。例えば、写真のような北欧風のパイン材を用いた折れ戸を土間に設置すれば、お洒落な印象になるでしょう。木の優しさや温もりが伝わってくる感じがしますね。塗装することで空間により馴染んだお洒落なドアに仕上げることもできます。
また、ドアの取っ手も土間を有効活用するためのポイントとされます。デザインが良くても使い勝手が悪ければ、その先の空間は使わなくなるおそれもあります。土間の出入りをしやすくする取っ手選びも大事と心得ましょう。
土間のドアを選ぶ際には、これらのことも踏まえて検討してみてください。
まとめ
土間は住宅リフォームでも注目されている空間です。リフォームの際には、土間への扉が必要かどうかも合わせて検討しましょう。
もし、土間収納に扉を設ける場合には、スペースを無駄なく使えて、安全性が高い引戸がおすすめです。憧れの土間を取り入れる際の参考になさってください。
