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造作の書斎・ワークスペースを作る。快適空間を構築するコツを解説

自宅にいながら業務をこなすテレワークが注目を集め、定着しつつあります。在宅勤務を続けている方の中には、自宅の作業環境を充実させたいというニーズも高まっているようです。

書斎・ワークスペースにはさまざまなインテリアを設置しますが、その中でもデスクは作業への影響も大きいので、慎重に選びたいものです。こだわりのデスクを使用すれば、作業の効率アップも期待できるでしょう。

今回の記事では造作デスクの魅力について紹介します。選び方や注意点も詳しく解説しています。

造作デスクとは

造作家具とは天井や壁に固定するなど、現場工事が必要な家具のことです。店舗によっては「オーダーメイド」という表現を使うこともあります。造作家具には収納棚、クローゼット、ベッドなどがありますが、最近では造作デスクを設置する方も増えています。

造作家具には、大きく分けて「大工工事」と「家具工事」の2種類があります。大工工事とは、現場に部材を搬入してから組み立てるタイプのことです。部屋の雰囲気を考慮に入れながら、機能性の高いデスクを取り付けます。

家具工事とは、事前に製作したものを書斎やワークスペースに搬入するタイプのことです。デスクに関する専門的な知識や技術を備えた職人が、顧客の要望に合わせて作製します。現場作業では難しい、精巧な作りを期待できるでしょう。

造作デスクをオーダーする際には、はじめに大工工事と家具工事の2種類から、好みやニーズに合ったものを選択します。

造作デスクの魅力

造作デスクの魅力のひとつは、仕事のスタイルに合わせたデスクをオーダーできることです。最近では仕事にパソコンを使う方が増えていますが、デスクトップやノート型など、使用するパソコンのタイプによって必要とするスペースも異なります。

複数のモニターを使う方やプリンターなどの周辺機器を使う方は、整理整頓ができる広めのスペースが欲しいものです。造作デスクなら、個人の希望に合わせてサイズ選択もできます。

造作デスクのもうひとつの魅力は、使用する部材を自分で選択できることです。例えば、木材を使用したデスクを設置する場合、ウォールナット、チェリー、メープルなど、複数の素材の中から好みの樹種を選択できます。無垢材をオーダーして、年月の経過とともに色の変化を楽しむのもよいでしょう。

造作デスクの選び方

造作デスクを取り付けたものの、使いにくくなってしまったという例もよく見聞きしす。デスクをオーダーする際には、奥行き、幅、高さなどを意識しましょう。ここでは、造作デスクの選び方のポイントを紹介します。

使用目的に合わせて奥行きや幅を決める

デスクの奥行きは作業内容によって異なります。ノートパソコンをメインで使用する場合、奥行きは40cm以上、幅は60cm以上あれば、快適に作業できるでしょう。

一方でデスクトップのパソコンをメインで使う方は、モニターやキーボードのスペースも確保しなければなりません。奥行きは50cm以上、幅は95cm以上は必要です。

天板形状にはスタンダードの長方形、台形、楕円形、L字型やコの字型などがあります。部屋のコーナーに造作デスクを設置する場合は、視界から入るものを減らせるL字型がおすすめです。

(参考:Re:CENO Mag「幅・奥行をどう選ぶ?PC作業がはかどる、デスクの選び方とは。」)

使いやすい高さを把握する

デスクの高さは身長に合わせて決めましょう。デスクの理想の高さは60~72cmと言われています。デスクが高すぎると肩に負担がかかりますし、低すぎるとかがんで作業をするので腰に負担がかかる原因にもなります。造作デスクをオーダーする際には、使いやすい高さを認識しておきましょう。

書き仕事がメインになる方とキーボード作業がメインになる方とでは、理想の高さも異なります。キーボード作業がメインの場合、デスクを低めに設定したほうが使いやすいでしょう。

(参考:オフィスのギモン「自動計算アリ!机と椅子の高さバランスやPC向け環境の選び方」)

造作デスクの参考例

造作デスクに興味のある方の中には、参考例も見たいという方もいるのではないでしょうか。ここでは、造作デスクの参考として2事例をご紹介します。

壁面に固定して空いたスペースを活用する

1つ目は、壁面に天板を取り付けた造作デスクの例です。天板と棚を取り付けており、パソコン、FAX、プリンターをきれいに収納しています。デスクの下には書類や筆記用具を保管するスペースもあるので、スッキリとした状態を保てるでしょう。

階段下のデッドスペースを活用する

2つ目は、階段下に造作デスクを設置した例です。幅の広い天板や書類をきちんと整理できる収納棚を取り付けています。天板には文房具や小物を保管する小さな収納ボックスもあり、スッキリとした印象も受けます。

まとめ

自宅に書斎やワークスペースを作りたい方は、造作デスクの活用もおすすめです。仕事のスタイルに合わせてサイズやデザインを選択できますし、こだわりの部材を使って、自分だけのデスクを作ってもらうのは魅力的ではないでしょうか。

造作デスクをオーダーする際には、奥行き、幅、高さに注意しましょう。使用するパソコンのタイプによって適する奥行きや幅が異なります。また、身長によっても使いやすい高さが違ってきます。使いやすいサイズを把握してから、オーダーするとよいでしょう。