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珪藻土の正しい選び方、押さえておくべき2つのポイントを分かりやすく解説

紙クロス、布クロス、セメントなど、壁や天井にはさまざまな素材が使われます。その中でも調湿や耐火の効果がある珪藻土は、多くの住宅で使われている人気の素材のようです。

珪藻土にはさまざまな種類があり、使用する珪藻土によって効果や機能も異なります。快適な暮らしを手に入れるためには、珪藻土の種類を知っておくことが重要でしょう。

今回の記事では、珪藻土の正しい選び方や押さえておくべきポイントを紹介します。この記事を一読して、目的や好みに合った珪藻土を見つけてください。

珪藻土の特徴を把握する

珪藻土は珪藻という藻が化石になったもので、二酸化ケイ素を主成分としています。海、川、沼や湖など、水がある地域ならどこでも採取できる藻です。周辺の環境や気候などの産地の条件によって、珪藻土の特徴にも違いが見られます。

ここでは、種類別に珪藻土の特徴をまとめました。珪藻土を選ぶときの参考にしてください。

マクロポア

珪藻土の中で、最も多く採取できるのがマクロポアと言われます。珪藻土を購入したときに具体的な記載が無い場合はマクロポアが使われている場合が多いようです。マクロポアは吸水効果が高めですが、調湿の効果は他の珪藻土よりも低めという特徴があります。主な原産地は秋田県、石川県、岡山県や大分県です。

メソポア

ポアとは穴のことを意味しており、メソポアはマクロポアよりも表面にある穴が小さい珪藻土のことです。調湿機能に優れており、湿気が多いときは吸い込み、湿気が少ないときは吐き出すことで湿度を調整できます。メソポアの主な原産地は北海道です。

ミクロポア

ミクロポアとはメソポアよりもさらに表面の穴が小さい珪藻土のことです。穴の直径が2mm以下の珪藻土は全てミクロポアと呼ばれます。ミクロポアは吸湿機能が高めですが、放湿機能が低めです。温度が100℃以上のときに強制的に乾燥させなければ放湿されないので、壁や天井の素材には不向きでしょう。ミクロポアは備長炭や活性炭として主に使われています。

珪藻土の選び方

珪藻土に馴染みのない方からは、どのように珪藻土を選べばよいのか分からないという声もよく聞かれます。ここでは、珪藻土の正しい選び方を3つのポイントに分けて紹介します。珪藻土を購入する際には、前もってチェックしておきましょう。

含有率

含有率とは含まれている成分の割合を意味します。珪藻土の成分は珪藻の他に不純物が含まれています。

珪藻土は藻が化石になったものですが、地層には珪藻の他に大量の不純物が混ざっています。珪藻土の中には採取した状態で販売しているものがありますし、不純物を取り除いて販売している場合もあります。含有率が低い珪藻土は吸水や調湿の機能や低くなることもあるので、購入の際には含有率を確認しておきましょう。

バインダーの成分

珪藻土そのものには珪藻を固める効果はありません。ほとんどの珪藻土には、バインダーと呼ばれる接着剤が使用されています。珪藻土を購入するときには、どのバインダーを使用しているのか確認しておきましょう。

合成樹脂などのバインダーを使用している珪藻土は、合成樹脂が表面の穴をふさいでしまう可能性もあります。他のバインダーを使用した珪藻土よりも、調湿効果が落ちる場合もあるので注意しましょう。

業者に壁や天井のリフォームを依頼するときには、使用しているバインダーを聞くことをおすすめします。自然素材のバインダーを使っている珪藻土なら、夏場や冬場でも快適に過ごせるでしょう。

珪藻土の色

珪藻土にはさまざまなカラーバリエーションがあります。使用する珪藻土の色に合わせてインテリアを揃えると統一感が出て、楽しい空間にもなりそうです。

珪藻土を使用したリフォームを業者に依頼するときの注意点

珪藻土を使ったリフォームでは、使用する珪藻土の知識やそれらに対応した技術も必要とされます。そのため、DIYではなく業者に依頼してリフォームをする方も多いのではないでしょうか。

業者に依頼するときには、珪藻土のリフォームに関する技術や実績を持っているのかを確認しましょう。業者の中には、過去の施工例をホームページに掲載していることもあります。施工例を確認すれば、具体的にどのような流れでリフォームをするかが分かるでしょう。

最近はインターネットの情報だけで業者を選ぶ方がいますが、インターネットの口コミサイトでは利用した顧客ではなく業者が口コミを記入していることもあります。そのため、情報を収集する際には、直接業者と会って話しを聞くとさらに安心です。

まとめ

壁や天井の素材として利用できる珪藻土には、さまざまな種類があります。表面にある穴の大きさの違いでマクロポア、メソポアやミクロポアと呼ばれ、調湿や吸水の機能も異なると知っておいてください。

珪藻土を選ぶときには、含有率や使用しているバインダーも要チェックです。また、色のバリエーションは豊富なので、部屋のインテリアに合わせて色を選ぶと快適な空間に変えられるでしょう。