メラミン化粧板と耳にして、ピンとくる方は少ないかもしれません。しかし、オフィスなどの業務用家具で広く使われています。安価で丈夫、デザインが豊富という非常に優れた素材です。
メラミンの天板は、家庭用の家具でも目にします。比較的安価なテーブルや机、システムキッチンに使われているのです。「価格も安いし、デザインもいいね!」と購入する前に、メラミンの天板について知っておきましょう。
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メラミン化粧板とは何か?
メラミン樹脂とは、プラスチックの一種です。丈夫で熱に強いという特徴から、子ども用や業務用の食器に広く使われています。このメラミン樹脂を紙にしみこませて貼り重ね、芯材に貼り付けたものがメラミン化粧板です。メラミンボード、デコラとも呼ばれます。
メラミン天板のメリット
・値段が安い
・熱や水、汚れに強い
・丈夫で長持ちしやすい
・デザインが豊富
厚手のベニヤに貼り付けて天板に使いますが、木の一枚板とは比較にならない安さです。安価な家具の天板に使いたくなります。
(参考:【楽天市場】メラミン化粧板専門店 メラポ)
熱にも強く、水がかかっても腐食しにくいので、システムキッチンの天板にもよく使われます。
油性マジックで落書きをしても、すぐなら落とすことができるほど、汚れに強く、ひっかき傷もつきにくい丈夫さですから、業務用家具にもぴったりです。
しかも表面はプリントだけでなく、型押し加工されたリアルなものもあります。様々なデザインのものが販売されており、見た目は高級感もありますから、プロのカメラマンが商品撮影の背景によく使います。
メラミン天板のデメリット
・作り物感が大きい
・経年劣化を起こす
・DIYでの補修がしづらい
メラミン化粧板は、デザインが豊富とはいえ、本物に比べ質感は劣ります。
また、木の一枚板であれば少々のキズなら味になりますが、単なるキズにしかならないのがメラミン化粧板です。時がたつと下地から剥がれてしまうなど、経年劣化もみられます。
そして、キズや割れ、穴などの補修がDIYではしづらいこともメラミン化粧板のデメリットです。キズが付いたらよく似た色の油性ペンを塗ったり、割れや穴ならパテで埋めて、同じような色を塗ったりできますが、どうしても補修跡が残ってしまいます
どうしてもメラミン天板のキズや割れ、穴を目立たないように補修したいなら、プロの業者に依頼した方がよさそうです。
メラミンの天板の貼り替えは手間がかかる
キズや割れ、穴の補修ができないのなら、メラミンの天板自体を貼り変えるという方法がありますが、これもDIYでおこなう場合、手間がかかります。
メラミン化粧板の加工は、プラスチックカッターなどを使えば切れますから、それほど難しくはありません。古いメラミン天板の縁が面取りされているなら、サンドペーパーなどで削りましょう。
ただ大変なのが、元のメラミン天板を剥がす作業です。
接着剤がしっかりと付いていると、剥がれにくく、電動工具のマルチツールの剥離機能を使って剥がす、あるいは熱したアイロンを当てて、接着剤を弱めながらスクレーパーで剥がしていくなど、いずれにせよ時間がかかるでしょう。
接着にはコニシ「ボンドG17」など、ゴム系の接着剤を使います。大きなものなので位置合わせに注意しながら、2人がかりでやりましょう。
また、穴などの補修跡を隠すだけなら、3M「ダイノック™ 」(塩ビシート)で天板全てを覆うという方法もあります。かなりの耐久性が期待できますが、メラミン天板ほどではありません。定期的な貼り替えを前提に、挑戦してみてください。
ずばり!メラミン天板の家具はおすすめか?
木目がプリントされていたり、大理石調だったり、メラミン天板は独特のチープさがあります。経年とともに味わいが出る素材ではありませんし、補修も難しいことから、長く使う家具には向いていないでしょう。特に劣化が進みやすいキッチンの天板への使用は、よく検討することをおすすめします。
まとめ
メラミン天板は、デメリットも大きい一方で、メリットも大きいものです。数年で使い捨てると割り切るなら、メラミン天板の家具は優れていると考えられます。加えてメラミン天板ならではの発色の良さなど、良い意味でのチープさも捨てがたい味わいです。特に相性がよいのがミッドセンチュリー系のインテリアです。たとえばアメリカンダイナー風にまとめるなら、メラミン天板はこの上なく、良い味わいを出してくれることでしょう。
メラミン天板にはメリット・デメリットの両方があります。使い方によっては、デメリットもメリットになるのが、面白いところです。
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