浴室乾燥機で気になるのは、電気代です。少し調べると「1時間使うと30円、4人家族なら1カ月で5,200円、1年間で6万2,400円」などの情報を目にして、せっかくの浴室リフォームなのに、導入をあきらめた方もいらっしゃるでしょう。
それでも浴室乾燥機の人気が高いのは、少々電気代がかかっても導入する理由があるからです。ここでは、その理由を考えていきましょう。また、電気代の試算が、妥当かどうかの検討も参考にしてください。
事例集ダウンロードはこちら
浴室乾燥機の2つの機能とは?
浴室乾燥機の役割は、浴室で洗濯物を乾かすことだけではありません。それよりも他の機能を重視して、浴室乾燥機を導入する方が多いです。
「ヒートショック」を防ぐ浴室暖房
暖房機能が欲しいという理由で、浴室乾燥機を導入する方が増えています。冬場に浴室を温めておくのは、入浴の際の寒さを和らげるためだけではありません。近年社会問題となっている「ヒートショック」を防ぐことができるからです。
ヒートショックとは?
暖かな部屋から寒い浴室に入ったり、寒い浴室でお湯が張られたバスタブに浸かったりする際の急激な温度変化は、血圧の急上昇や降下をもたらします。健康な方や若い方なら急激な血圧の変化にも耐えられるのですが、高齢の方や高血圧の方、動脈硬化が進んだ方などの場合、失神や心筋梗塞、脳血栓などを引き起こしてしまうのです。これがヒートショックと呼ばれる現象です。
入浴中に亡くなる方は年間1万9,000人と推計されています。その多くがヒートショックの可能性があるといわれているのです。
何よりも快適です!
浴室乾燥機を導入されるのは、ヒートショックを心配している方だけではありません。寒くない浴室は快適なものですから、年齢を問わずリフォームなどで導入する方が多いのです。
浴室を温めるのに浴室乾燥機を稼働させる時間は10分程度、それも冬場だけになりますから電気代もそれほど気にならないことでしょう。
脱衣場を温めるには?
冬場に寒いのは、浴室だけではなく、脱衣場の寒さも不快なものです。2室換気タイプの浴室乾燥機を使えば、脱衣場も温めることができるのですが、電気代的に少々の疑問が残ります。ランニングコスト的におすすめは、人を察知するセンサー付きの脱衣場専用のヒーターです。
浴室乾燥機はカビの防止にも有効
浴室といえば、カビの発生が気になりますから、水分の拭き取りには神経を使いますが、やはり限界があるものです。どれだけ丁寧にやっていても発生するカビに、手を焼いている方も多いことでしょう。
こんな場合にも浴室乾燥機は役立ちます。換気扇と違って乾燥した空気を浴室に循環させますから、多くの場合にカビの発生を抑えることができるのです。寒い浴室で水分の拭き取りはつらいものですが、浴室暖房機能を使えばずいぶん和らぎます。
浴室乾燥機、その他の機能
浴室乾燥機の機能は、衣類の乾燥や浴室の暖房、カビ防止だけではありません。ちょっとグレードの高いものなら、バスタイムを快適に楽しくする機能を備えているのです。
涼風機能
浴室内の湿気を外に逃しながら空気を循環させる機能です。涼しい風が吹き付けますから、暑い夏でものぼせることも少なく、バスタブに張ったお湯につかることができます。夏場の浴室掃除にも活躍してくれそうです。
ミストサウナ機能
細かな水の粒で浴室を満たす、ミストサウナをお家でも楽しめるようになります。暖かなミストはもちろん、冷たいミストも使えますから、夏場はさわやかさを満喫することができるでしょう。お肌のうるおいを保ち、ハリを与えるのにもミストサウナは効果的です。
浴室乾燥機を取り付ければ、今までとは違う浴室の楽しみ方ができるようになります。
浴室乾燥機の衣類乾燥に頼りすぎないこと
浴室乾燥機の電気代については、およそ1時間あたり30~50円ほどです。1日6時間、毎日稼働させた場合、1年間で約67,000円の試算です。4人家族で考えていますから、カップルならこの半額になりますし、深夜電力をお得に使えるプランに加入しているなら、浴室乾燥機の稼働時間帯を変えるだけで1/3の金額になるのです。
加えて外干しや部屋干しを併用すれば、浴室乾燥機の衣類乾燥を使う時間はどんどん減っていきます。浴室乾燥機の電気代が気になるならば、衣類乾燥機能に頼りすぎないことが大切になります。
(参考:@niftyでんき「浴室乾燥機の電気代はどれくらい? 洗濯乾燥機との差は? 節約術も紹介」)
まとめ
浴室乾燥機の機能は、衣類乾燥だけではありません。それよりも浴室暖房やカビを防止する機能を使うためだけに、浴室乾燥機を導入する方も多いです。加えて近年の浴室乾燥機には、ミストサウナなど楽しい機能が搭載されていますから、バスタイムを快適に楽しくするためのものと考えても、浴室乾燥機をリフォームなどで導入する価値はあるでしょう。
事例集ダウンロードはこちら