家づくりの中で、フローリングを選ぶときはとても慎重になるものです。
フローリングは、壁紙や家具と違って簡単には交換できません。最近は、北欧スタイルのオークやバーチといったフローリングが流行していますが、本当にそれで良いのか、しっかり迷った上で自分に合ったフローリングを選びたいところです。
数あるフローリングの中で、世界三大銘木の一つであるチークをフローリングに使うことがあります。赤みがかった木肌は、古くは船の甲板や家具に使われてきました。上品な美しさもさることながら、粘り強さと腐りにくさも注目です。
今回は、世界三大銘木の一つであるチークのフローリングの魅力についてお伝えします。
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チークの木でできたフローリングの特徴
HAGSアイテム:【リフォーム向け】無垢フローリング・パネル RFシリーズ チーク
昔から船の甲板や木道、橋などに使われてきたチーク。チーク材は、耐候性と強度、粘り強さが特長です。
世界三大銘木の一つであるチークは、木目の美しさや、フローリングとして使ったときのスキマのできにくさ、木材自体の強さもあり世界中でとても人気があります。赤みがかった色合いは、経年変化で濃くなり、より一層風合いが出てきます。製材して整えると、優美な光沢を放ち、表面はオイルを引いたような質感に変化します。チークの木目は、はっきりしています。木目の通りは比較的おとなしく、お互いが交錯することがありません。
木材としては比較的硬いですが、粘りがあり、キズに強いのも特長です。チークに含まれる油分(木性タール)のため害虫に食べられにくいのも嬉しいところです。
チークフローリングの費用を他の無垢材と比べる
チークのフローリングの金額を、他の銘木と比べてみましょう。比べるのは1坪(タタミ2畳分)あたりの金額です。
チークのフローリングの金額はおおよそ25,000~60,000円です。三大銘木の中では比較的人気があり、金額が高くなります。
三大銘木であるブラックウォールナット、マホガニー、チーク、そして近年人気のあるオーク、サクラ、メープル、日本で古くから人気があるパイン、ヒノキと比較してみましょう。
チークフローリングのメンテナンス
チークのフローリングのメンテナンスを見てみましょう。フローリングのメンテナンスは、仕上げ方法によって変わってきます。ここでは、よく使われる3種類の仕上げ方法を見てみましょう。
- 木の内部に染みこむ「浸透性塗料」
- 木の表面に膜を張る「コーティング系塗料」
- 木のそのものを味わう「無塗装」
これ以外にも自然塗料や高性能塗料などがあります。使われる塗料によってメンテナンス方法が違いますので、良く確認しておきましょう。
参考:HAGS 「無垢フローリングの日常の掃除・お無垢手入れ」
浸透性塗料
浸透性塗料は、木の内部に浸透して保護するタイプの塗料です。
普段のお手入れは、乾いたフロアワイパーや雑巾で、ホコリや汚れをしっかり取ることが大切です。皮脂汚れやしつこい汚れは、専用洗剤や固く絞った濡れ雑巾で取ります。取れない汚れは、サンドペーパーで削り取る方法もあります。
1~2年に1度は、床全体に同じ塗料や専用メンテナンス材を使ってメンテナンスを行います。
コーティング系塗料
コーティング系塗料は、木の表面に膜を作るタイプの塗料です。
普段のお手入れは、乾いたフロアワイパーや雑巾でのホコリや汚れ取ります。掃除機を使ってもかまいません。コーティング膜が強固なので、しつこい汚れも比較的簡単に落ちます。浸透系塗料と違い、サンドペーパーは使えません。表面がキズつきます。
1~2年に1度、仕上げに合った専用ワックスを塗るとメンテナンスが楽になります。
無塗装仕上げ
無塗装の場合、ホコリや汚れを乾拭きで取り、つやを出したい場合は、ぬか袋の使用がおすすめです。
自然塗料や高性能塗料など
フローリングによっては、ミツロウやカルバナロウなどの自然塗料を使ったり、ガラスフィニッシュなどの高性能塗料を使う場合もあります。
普段のお手入れは、乾いたフロアワイパーや雑巾で、ホコリや汚れをしっかり取ることが大切です。皮脂汚れやしつこい汚れは、専用洗剤や固く絞った濡れ雑巾で取ります。
1~2年に1度行う定期メンテナンスは、それぞれの塗料に合った方法で行います。分からない場合は、販売店に相談したり、塗料の取り扱い説明書で確認しましょう。
チークの木について
チークの木は、世界中の熱帯雨林に自生しています。
特に、インドやタイ、ミャンマー、インドネシアなどが有名です。また、インドネシアのジャワ島には、広い範囲でチークの造成林が広がっています。皆さんがよく目にする東南アジアの木彫り彫刻は、主にチークの木を使って作られています。
世界三大銘木の一つ
チークは、世界三大銘木の一つです。同じ銘木にブラックウォールナットとマホガニーがあります。
チークは熱帯地方で育ちますが、他の植物に比べて成長が遅く、成木になるまでに100年程度かかります。そのため、大きな板が取れにくく、流通しているのは管理された造成林で採取される樹齢40~50年ほどの間伐材がメインです。
世界的に人気の木材ですが、現在では多くの地域で天然物の伐採が禁止されています。
造船で使われた理由
チークの木は古くから船の甲板に使われてきました。
チークの木は丈夫で粘り強く、耐水性・耐久性・腐りにくい特徴があります。腐りやすい船に最適な木材です。乾燥させると狂いが少なく、寸法安定性が良くなります。腐りにくい特徴は、チークが持つ天然の油分(木性タール)を含むため腐りやすい海の上でも使われてきました。そして毎日の掃除で木目が浮造りになり滑りにくくなります。
まとめ
今回は、チークのフローリングについてお伝えしました。
世界三大銘木の一つであるチークは、とても人気があり、いまでも世界中で愛されている製品です。フローリングに使うと美しいつやと、色合いは高級感を提供してくれます。
たくさんある材種から選ぶのは大変ですが、一つずつ比べて選んでみてはいかがでしょうか?
参考:誠文堂新光社 村山忠親「原色 木材大事典185種」
参考:株式会社マルホン カタログ「木材見本帳 第8号」
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