たとえば無垢材のフローリングを選ぶとき、色や価格だけにとらわれていませんか?あわせてチェックしてほしいのは硬さです。なぜなら硬いことによる向き・不向きがあるから。キズが付きにくく耐久性が高いのは魅力ですが、子ども部屋には向かないかもしれません。例えば上の写真のウォールナットは硬い樹種の一つです。
ここでは硬い無垢材の特徴や代表的な樹種についてお話ししています。メリット・デメリットを知ったうえで、適材適所で使っていきましょう。
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硬さのある無垢材のメリット・デメリットとは?
硬い無垢材にはキズが付きにくいこと以外にも特徴があります。硬い無垢材はたいていが広葉樹であり、樹種は違っても、大雑把にいってしまうと親戚のようなもの。硬い無垢材ならではの特徴を活かして昔から適材適所で用いられてきました。
これからお話する特徴は、硬いと言われる無垢材のすべてに当てはまるわけではありません。「傾向がある」というくらいのニュアンスでご理解ください。
木目に特徴があるものが多い
硬い無垢材はたいてい広葉樹、ナラ(オーク)に見られる「虎斑(トラフ)」のように、木目に特徴があるものが多くなっています。一方でスギなど針葉樹に見られるような、真っすぐな木目を持つものは少なくなります。
例えば、この項目のトップにある写真はヘリンボーン張りされたオークです。虎斑こそありませんが、木目が豊かな表情を見せています。
高価なものが多い
世界3大銘木のブラックウォールナット、チーク、マホガニーに代表されるように、硬い無垢材は価格が高いものが多いという印象があるかもしれません。その理由としては、木目の面白さや、針葉樹に比べて育成に時間がかかることがあるでしょう。
あたたかな質感に欠ける
硬い無垢材ほど組織が詰まっていて、空気を含む余地が少ない傾向があります。触ったときにひんやりとした感覚があるのです。無垢材にあたたかな触感を求めているなら、スギやマツ(パイン)など針葉樹を選んだほうがよいでしょう。
重いものが多い
硬さのある無垢材は、組織が詰まっているので重くなるという特徴もあります。フローリングやどっしりとした家具には向きますが、まな板や収納式のテーブルなど持ち運びする用途には向いていないかもしれません。
硬さのある無垢材、代表的な樹種
ここからは硬い性質を持つとされる無垢材の中で、代表的なものを紹介していきます。これらの樹種はオシャレ建材の通販サイト「HAGS」でも、主に無垢フローリング材として販売されていますから、色合いや価格の確認に利用してください。
ただし原産地や細かな樹種の違いで、硬さや質感はずいぶん変わります。購入前にはサンプルを取り寄せるなど、現物の確認をおすすめします。
アカシア
非常に硬いことで知られるアカシアは、屋外のウッドデッキに用いられるほど、タフな素材です。深見のあるブラウンの色合いや質感は、人気樹種であるウォールナットと似ています。
ナラ(オーク)
無垢フローリング材として人気が高い素材で「HAGS」でも、数多くがラインナップされています。木目に面白味があるほか、ウイスキー樽に使われるほど丈夫な樹種です。
ブナ(ビーチ)
北欧風の白い色合いの家具に、よく用いられる樹種です。匂いがなくきめ細かな質感から、積み木などのおもちゃ用としても人気があります。優しさや安心感という言葉が連想されますね。
カバ(サクラ、バーチ)
ピンクがかった色合いからサクラと呼ばれることもありますが、本当の桜ではありませんから注意が必要です。シラカバやバーチと呼ばれる樹種も、カバの仲間となります。水にも強いので、ダイニングテーブルやキッチンのフローリングにいかがでしょうか?
タモ・ホワイトアッシュ
タモは野球のバットに用いられるほど硬質です。国産のものは貴重になりつつあり、多くが輸入されています。似た性質で白い色合いがお好みなら、同じモクレン科のホワイトアッシュを選ぶとよいでしょう。
カエデ(メープル)
明るい色合いが特徴の樹種です。中でも硬質とされるハードメープルはボーリング場のレーンに用いられるほどの頑丈さ。甘いシロップが採れる樹種はシュガーメープルと呼ばれています。独特の形の葉は、カナダ国旗でも有名ですね。
ブラックチェリー
日本で山桜と呼ばれている樹種がブラックチェリー、多くが南北アメリカ大陸で採収されています。なめらかな肌触りで人気となっていますが、経年変化で色合いは大きく深まりますから、選択には注意が必要です。
ウォールナット
クルミ科のウォールナットには様々な樹種がありますが、人気が高いのが北米産のブラックウォールナットです。時間の経過でより深見のある色合いへと変化しますから、重厚感のあるインテリアにマッチします。
チーク
強靭さや美しさで世界中で愛されるチークは、採取が制限されている貴重な樹種です。「HAGS」にラインナップされているのは、中でも貴重とされるミャンマー産!この項目のトップの写真がそれに当たります。
まとめ
硬さのある樹種は無垢材として魅力的なもの。頑丈さを求められるフローリングや家具に多く使用されています。また魅力的な樹種もそろっていますが、硬さゆえのデメリットもあります。硬さのある無垢材・柔らかさのある無垢材、両方のメリット・デメリットを理解して、適材適所に用いるのがよいでしょう。
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