物を落としたり、家具を引きずったりしてフローリングに付いたキズは気になってしまうもの。
キズからフローリングの下地が見えてしまうと、更に目立ってしまいます。
今回は自分でできるフローリングのキズの修理方法をいくつかご紹介します。
ただし修理といってもキズ隠し程度ですので、隠し切れなかったり本格的な修理が必要な場合は、プロにお任せした方が納得のいく仕上がりになるでしょう。
なぜ複合フローリングのキズは目立ちやすいのか?
フローリングの種類は大きく分けて「複合」と「無垢」の二種類がありますが、ダメージが特に気になりやすいのは「複合」と言われています。
なぜなら、複合フローリングは薄い板を貼りあわせた合板の上に、木目を印刷したシートや薄い化粧板を貼って作られているためです。
ダメージで表面がはげてしまって、本来なら見えるべきではない下地が出てしまいます。
フローリングの小さなダメージはDIYで
傷の大きさが数cm、フローリングの小さなダメージは自分で修理してみても良いでしょう。
ホームセンターにはいろいろな修理用商品が並んでいますが、大きく分けると以下の3種類。同じ種類なら使い方もほぼ同じになっています。
●クレヨン・タイプ……浅い~深いキズまで修理可能
●テープ・タイプ……広い範囲のキズに向いている
●マニキュア・タイプ……浅いキズに向いている
クレヨン・タイプ
浅いキズから深いキズまで修理できると言われているのがフローリング用のクレヨンです。
10色くらいセットになったものが販売されていますが、難しいのが色の選択。
なかなかフローリングの色とピッタリのものを見つけるのは難しいもの。そんな場合は実際の色よりも薄めのものでキズを埋めてください。後から濃い色を加えて色目を調節していきましょう。
表面が盛り上がるくらいクレヨンを盛り付けたら、次はドライヤーで加熱しながらヘラ状のもので表面を整えれば完成です。
このときに注意したいのは加熱のしすぎ。キズの付いていないフローリングの表面も痛めてしまいますから、ドライヤーを使う際の床との距離には注意しましょう。
テープ・タイプ
広い範囲に付いてしまったキズを修理するのに向いていると言われているのがテープです。使い方は、現在のフローリングとよく似た木目が印刷されたテープを選択し、薄いテープをキズの上から貼るだけです。
注意したいのはフローリングのワックスや汚れを落としてからテープを貼ることと、貼った後に空気を抜くことです。おすすめは、キズの部分だけでなくフローリングの板一枚分を覆うように使うこと。
二人でヘラなどを使って空気を抜きながら貼っていくと失敗は少ないでしょう。
マニキュア・タイプ
小さくて浅いキズを修理するのに向いているとされているのがマニキュアです。使い方はキズにマニキュアを塗るだけ。筆タイプやペンタイプが販売されていますから、塗りやすそうなものを選ぶとよいでしょう。
コツは薄めの色を選び、乾いた後に同じ色で重ね塗りすることで色目を調節すること。薄い色を重ね塗りで濃くすることはできますが、濃い色の上から薄い色を塗ることは難しい点には要注意です。
DIYで完璧に仕上げるのは高難度
DIYでの修理のメリットは数百円〜1,000円程度と、業者に依頼するよりもコストを抑えられることです。しかし丁寧に作業しても違和感なく仕上げるのは難しいとされています。一見するとわからないレベルになったら上出来と考えて良いかもしれません。
完璧なフローリング修理ならプロにおまかせも
ダメージが全くわからない、こんなレベルまでフローリングを修理したいならプロに依頼することを検討してみ流のがおすすめです。
修理方法はキズをパテで埋めた上から色を塗るのですが、さすがプロと思わせてくれるのは木目まで再現してくれるところ。
よほど目を凝らして見ない限り、わからないレベルまで修理してくれます。
料金はキズの大きさや作業時間で異なりますが、数万円程度かかると思えばよいでしょう。
フローリングを張り替えるなら、無垢材もおすすめ!
パテで埋めて木目を再現する修理方法では追いつかないくらい広い範囲までダメージが及んでしまったら、フローリングを張り替えることも想定できます。
ダメージの範囲と予算と相談してフローリングの一部または全部を張り替える際、おすすめしたいのが、無垢のフローリングを選ぶこと。
一枚板でできいますから、キズが付いて下地が見えるということがありません。複合フローリングよりもキズが目立ちにくいのです。
ちょっとしたヘコミや浅い傷なら、少しの手入れで目立ちにくくすることが出来ると言われています。
また、フローリングのキズ=経年の味と捉えられるのも、自然素材ならではの特徴ですね。
まとめ
自分で行う際のフローリングの修理方法と、使用する修理用アイテムについてご紹介しました。
少しの傷ならDIYにチャレンジするのも一つの手かもしれません。
とはいえ、長く付き合う自宅のフローリングですので、傷が深い場合や広範囲の場合は、プロに依頼して綺麗に修理してもらうことを検討してみても良いでしょう。【ライター:アントニオ犬助】