DIYブームの影響で壁や床の施工を自分で行う人が増えています。モルタルについても自分で準備から作業までを行う人がいますが、ひび割れが入ることもあるので注意が必要です。そこでこの記事では、モルタルを塗るときに必要な道具やモルタルの塗り方をまとめました。DIYでモルタルを塗りたいと考えている方は、ぜひこの記事を一読して役立ててください。
モルタルに必要な道具
モルタルを塗るためには、はじめに必要な道具をそろえておきましょう。おもな道具として以下の6つがあります。どれもホームセンターで販売しているので、チェックしておきましょう。
セメント
セメントには、大きく分けて以下の4種類があります。
・ポルトランドセメント
・混合セメント
・エコセメント
・特殊セメント
このうち、モルタルを塗るときにはポルトランドセメントがおすすめです。セメント生産量の90%を占めており、一般の建設工事や土木工事で使われています。一般的なセメントは灰色ですが、白色のセメントも販売しているので、好みに合わせて選びましょう。
(参考:コトバンク 「ポルトランドセメント」)
砂
モルタルを作るには、セメントのほかに砂が必要です。ホームセンターでは、山砂や田砂、海砂や川砂など、さまざまな種類の砂が販売されています。ただし、モルタルの材料として使う場合には、水はけの良い川砂が良いでしょう。
トロ船
モルタルを練るときには、トロ船と呼ばれるプラスチックの容器を使います。モルタルの面積が狭いときには、バケツでの代用も可能です。
バケツ
通常のプラスチックのバケツでも構いません。ただし、高所で作業する場合には落としても壊れない左官バケツが良いでしょう。
コテ
モルタルを壁や床に塗るときに使用します。コテにもさまざまな種類があり、先のとがった「中塗ゴテ」、仕上げのときに使用する「角ゴテ」、レンガを積むときに使う「レンガゴテ」や目地仕上げで使用する「目地ゴテ」などがあります。
モルタルを塗る場合、中塗ゴテを使うのが一般的です。ただし、本格的にDIYをしたいときには数種類のコテをそろえておくと良いでしょう。
ひしゃく
モルタルをすくうときに使用します。おたまでも代用できますが、本格的にDIYをしたい人は、ホームセンターで購入しましょう。
スコップ
モルタルを流すときに使います。さまざまな形状のスコップがありますが、モルタルを塗るときは角スコップが便利です。
防腐剤
通常では使用しません。ただし、気温が氷点下のときは防腐剤をモルタルに混ぜて使いましょう。防腐剤を入れることで、表面がボロボロに崩れるのを防げます。キレイに仕上げたい方は、防腐剤も用意しておきましょう。
ゴム手袋
モルタルはアルカリ性です。素手で作業をすると、科学やけどによって手の皮が溶けるので注意しましょう。ゴム手袋は、厚手のものを用意すると便利です。
モルタルの塗り方
ここからは、モルタルの塗り方についてまとめました。分かりやすく説明していますので、ぜひ参考にしてください。
モルタルを作る
はじめにセメントと砂を用意します。セメントと砂が1:3の割合になるようにトロ船やバケツに入れましょう。その後、全体の色が均一になるまでよく混ぜます。
セメントと砂が均一に混ざったら水を加えます。水の目安はセメントの半分ほどの量ですが、硬さを目でチェックしながら少しずつ足していきましょう。タイルや自然石の下地として使用する場合は水の量を少なめにします。一方で壁塗りとして使用する場合は、水の量を多めにすると良いでしょう。
壁を塗る
壁については、利き腕とは反対の上方から塗りましょう。もし、右利きであれば左の上方から塗ります。また、左利きであれば右の上方から丁寧に塗りましょう。このとき、コテを使って浮かせるようなイメージで動かすとキレイに仕上がります。全体を塗り終えたら、最後にならしましょう。
床を塗る
床についても、壁と同じように利き腕とは反対の上方から塗ります。塗るときには、コテの進行方向側を浮かせるように傾けると、仕上がりがキレイになるので覚えておきましょう。
モルタルを塗るときの注意点
モルタルの乾燥時間は約24時間[1] です。ムラにならないように塗るには、途中で休憩をせずに一気に塗ることが重要です。
(参考:Yahoo!不動産 教えて! 住まいの先生)「モルタルが乾燥するのにどれくらい時間かかりますか?」)
また、モルタルを塗るときに使用した道具については、丁寧に洗うようにしましょう。洗わないで放置したままにすると、モルタルが固まってしまいます。
まとめ
この記事では、モルタルの塗り方について紹介しました。モルタルを作る際に必要なものは、セメントと砂と水です。セメントと砂はホームセンターで販売しているので、チェックしておきましょう。また、モルタルを作るために、トロ船やバケツなどを用意しておくと便利です。
モルタルは、利き腕の反対側から塗りましょう。また、コテの進行方向を浮かせるように塗ると、キレイに仕上がります。また、最後にならすのも忘れないようにしましょう。