こんにちは。現場監督ライターのKumaです。今日は内装の塗装についてお伝えします。
塗装は、クロスや板張りと違って、自分好みの色と質感を得ることができるので、インテリアにこだわりたい方にオススメの方法です。
塗装は一体感のある仕上がり、微妙な色の再現、DIYで塗り替え可能など、壁紙や板張りにはない利点があります。
内壁をオシャレに演出するなら塗装もあり
インテリアを考ていると、どうすれば自分の理想を実現できるか、と悩んでしまうこともあるでしょう。面積の大きい壁面の仕上げはインテリアの印象を左右しますが、量産クロスは何千と種類があり、その中から自分の理想を見つけるのは一苦労ではないでしょうか。
塗装にはクロスにない良さがあります。一体感のある仕上がり、微妙な色の再現、塗り替えの利点など。
まずは内装をオシャレに演出する塗装の利点を見てみましょう。
利点1:色の微調整ができる
塗装仕上げの一番の利点は、色の微調整ができることです。自分が好みの色をかなり自由に調整できるのが大きな特徴です。
色選びの際は色見本から選ぶことができます。例えば、日本塗料工業会の「2019年K版 塗料用標準色」では、650色以上が収録されています。そこから、濃淡の近似色2種類、艶のあり、なし、半艶などのバリエーションを加えると、6,000色以上の色から選ぶことができることになります。
使う塗料によっては、種類が限られてしまうものもあります。しかし、色同士で混ぜ合わせて調色することで微妙な色を調整、再現できます。
インテリアの中で「色」は重要な役割を占めます。微妙な色の表現ができる塗装は、オシャレなインテリアを作るうえで重要な存在です。
利点2:壁の質感を出せる
塗装仕上げは色以外にも、壁の質感を出せるという利点がありますポイントです。
塗装の色の塗膜は0.03mmほどと、とても薄いので、壁の質感を生かして色を変えることができます。塗料自体も、艶あり、艶なしといった質感をコントロールできる製品があります。
他にも独特の風合いを持つ塗料もあります。例えば、木の表面を塗装する場合、木目の輪郭を生かしつつ色を付けていくことが可能です。一方で、木目を全くなくして鏡面状態に仕上げることもできます。
左官仕上げの壁やコンクリート壁の塗装では、下地となる素材の質感を生かしつつ、インテリアに合わせて色を変更することができます。
塗料自体が独特の質感、風合いを持つ製品も出てきました。光沢のある塗料、金属のような質感を持つ塗料、マットな風合いを持つ塗料など。バリエーションも豊富でインテリアのテイストに合わせて使い分けをしたくなるような製品が多くあります。
利点3:比較的簡単に塗り替えができる
塗装の利点の一つは、比較的簡単に塗り替えできることです。DIYでも塗り替えが可能です。
「跡を残さず上手に塗りたい」というレベルであればプロにお願いした方がキレイに仕上がります。そこまでではなく、例えば週末にできる範囲で塗り替えたいというならば、自分たちで塗装する手もあります。
塗装には「特別な道具が不要」「材料や作業の安全性が高い」「安価にできる」といったメリットがあり、DIYで塗り替える方も増えています。
塗料は発色・質感を重視して選ぶ
インテリアを上質に仕上げたいとき、塗料は発色・質感を重視して選びましょう。良質な塗料を選べば、それだけインテリアの仕上がりもよくなるでしょう。
塗料はどのように選べば良いでしょうか?
健康を害さないものを選ぶ
まず、塗料を選ぶ大前提として、室内用に使うなら健康を害さないものを選びたいですね。一つの基準として「F☆☆☆☆」(フォースター)製品がオススメです。
「F☆☆☆☆」とは、人体に有害といわれるホルムアルデヒドの空気中への放散の程度を表すFスターの中で、最も放散量が少ない等級であることを示しています。
今でこそ、有機溶剤や重金属が含まれる塗料は少なくなりましたが、過去には放射性物質が含まれた顔料もあったようです。
参考:塗料・塗装とホルムアルデヒド規制について,一般社団法人日本塗料工業会
色・質感は大判見本を参考にする
実際の発色と質感は、できるだけ、大きな見本を参考にして選びましょう。
A4サイズの見本帳を作ってくれる業者やメーカーもあります。塗料メーカーのショールームに伺ってもよいかもしれません。
室内向きの塗料
内壁を塗装するのに向いている塗料を、いくつかご紹介します。
○エマルジョンペイント
基本の塗料で、初心者でも塗りやすい水性タイプの塗料です。コストパフォーマンスに優れています。
○ミルクペイント
有害物質による影響を最小限にしたいなら、ミルクを原料に使用したミルクペイントも候補の一つです。森永乳業のミルクを原料としているので、DIYを安全に、気軽に楽しめます。
○ アイアンペイント
塗ると鉄のような質感を得られる塗料です。アンティーク感を出せるのでDIYで人気の製品です。
DIYをするなら下地を整えることが大切
塗装は下地を整えることが大切です。
塗料選びやハケ、ローラーなどの塗ることに意識が向いてしまうかもしれません。でもキレイな仕上がり具合にするには、塗る作業に入る前の、壁の下地の調整が大切なのです。
室内の壁を塗装する前に、壁の状態を確認しましょう。壁が剥がれていたり、汚れやホコリが付いていませんか?カビが生えていたりしませんか?そのような状態で塗っても、仕上がりが悪くなったり、あとからシミが出てくる原因になります。
室内の壁を塗装する前に、チェックするポイントを具体的に見ていきましょう。
壁の剥がれ
壁の一部が剥がれてたままでは、上手に仕上げることができません。
接着剤でくっつけるなどして剥がれないようにします。特に、砂壁や土壁は表面がポロポロと取れきやすいもの。表面を固めて落ちるのを防ぐ専用シーラーが販売されています。
汚れ
壁の表面に付着した汚れは、洗剤等で拭き取っておきましょう。
ホコリ
ホコリは塗装前に落としておきます。ホコリが付いたまま塗料を塗ると、塗料にホコリが混じり、汚くなります。
凹凸やヘコミ、亀裂
壁にある凹凸は、塗装では消えません。凹凸はそのまま出ます。凹凸模様もありますが、ヘコミや亀裂は補修用パテを使って平らに埋めるなど、補修してから塗装します。
サビ
室内用塗料は水性塗料が多く、そのまま塗るとサビが仕上げ面に出てきてしまいます。また、サビの部分は凹凸があるので仕上げが汚くなってしまいます。
サビはヤスリなどで落として平坦にし、サビ止め塗料を塗って広がるのを防ぎます。
アク・ヤニ
壁に付いたアクや、タバコのヤニは、塗料に溶けて茶色や黒く変色する原因になります。そのまま上から塗料を塗ってしまうと仕上がりが汚くなります。
アク・ヤニ止めシーラーを塗ると、塗料の変色を防ぐことができます。
吸い込み
珪藻土や土壁など、吸水性の良い壁は塗料を吸い込んでしまうことがあります。吸い込みが起こると、塗料の伸びが悪く、仕上がりもキレイにいきません。
吸い込みが良さそうな壁には、あらかじめシーラーを塗って吸い込み止めを行います。こうすることで作業がスムーズに行え、仕上がりもキレイになります。
DIYでの塗装方法はコチラにも
リンク:DIYでおうちの壁を塗装してみよう!
まとめ
今回は室内の内壁をオシャレに仕上げる方法の一つ、塗装についてお伝えしました。
塗装は色の微調整、独特の質感を得ることができる仕上げ方法です。壁紙や板張りにはない仕上がり感を得られるので注目度が高まっています。
こだわりのインテリアを叶えたい方にオススメです。