ベランダのリフォームでは、デザイン性に富んだリフォームもよいのですが、ベランダの機能も忘れてはいけません。一言にベランダといっても様々な機能があります。
くつろぐためのスペースでもあり、洗濯物を干す場所でもあります。当然、その目的によって求められるリフォームの種類も異なってきます。この記事では、ベランダのリフォームの種類、必要性、を紹介していきます。
ベランダのリフォームの必要性
リフォームを行う動機としては、デザインに飽きたとか、もっと住みやすくしたいというものがあります。そしてより重要な動機は「より安全に暮らしたい」ことです。建物の安全性をよくすることは、リフォームにおいて重要な要素ですが、とりわけベランダは、安全性への要請が他の設備と比べて高いと言えます。
なぜなら、ベランダは、建物の外に面しているため、手すりなどがしっかりしていないと落下事故につながります。そしてベランダ手すりは、紫外線や雨によるダメージを受けやすい箇所です。鉄製の手すりなら錆びて強度が落ちるリスクが、木製ならば腐食してもろくなるリスクがあります。そこから生じる事故を未然に防ぐため、メンテナンスとしてのリフォームが必要です。
また、ベランダの床が剥がれたりすると、美観を損なうばかりでなく、そこから水がしみこみ、雨漏りの原因となります。
さらに、機能面においても、家族が増えたり、お子様が大きくなったり、介護の必要性が出たりなどにより、洗濯物が増え、物干しスペースをより広く確保する必要も出てくるでしょう。
このように、ベランダをリフォームする必要性は様々です。必要性に沿ったリフォームをしましょう。
ベランダリフォームの種類
それでは、ベランダのリフォームの種類を目的に応じて具体的に紹介していきます。
手すりのリフォーム
ベランダは建物の外に面しています。ですから落下防止のため手すりは必要不可欠です。しかし、ベランダは紫外線や雨風にさらされる場所でもあります。当然、錆が発生し、手すりの強度が落ちます。ですから、手すりの破損から生じうる落下事故を防止するため、手すりの強度を取り戻したり、場合によっては手すりごと交換するリフォームが必要となります。
(1)塗装リフォーム
錆びた手すりの強度を取り戻す方法としては、塗装リフォームが挙げられます。錆止め系の塗料をベランダに塗布する方法です。この方法は、後ほど紹介する、手すりごと取り換えるリフォームより安価にできます。しかし、経年劣化に伴い再び錆が生じたり、塗装が剥がれたりして、その都度何度も塗りなおす必要があるので、場所と手すりの費用との兼ね合いでは、かえって高くついてしまう可能性があります。
(2)取り換えリフォーム
鉄製の手すりが錆びてしまった場合、錆びにくいアルミ製手すりに交換する方法があります。初期費用こそ高くつきますが、アルミ製手すりは鉄製手すりに比べ経年劣化しにくく、また、軽いため歪みも生じにくいです。このことから取り換えた方が、長期的にみると費用が掛からない場合もあります。
防水補修で雨漏り防止
ベランダの床面の破損や老朽化をそのままにしておくと、雨漏りのリスクが生じます。これを防ぐために防水補修が必要です。防水補修にはFRPとウレタン防水塗装があります。
(1)FRP
FRP工法とは、繊維強化プラスチックを用いた防水補修のことです。防水用ポリエステル樹脂と防水用ガラスマットで形成された、防水層を作ることで水分を浸透させないようにする工法です。
プロセスは、まず、繊維強化プラスチックで作られたシートを広げます。次にシートを貼り付け、安定させるための塗料を塗布します。他の防水工法と比べ、硬度が高く、その分防水性と耐久性に優れています。ただ、費用は若干高めになります。
(2)ウレタン防水工法
ウレタン樹脂系の防水塗料を塗布する方法です。ウレタン塗料は柔軟性があります。ですから、ひび割れに強いです。防水効果を長期間にわたって発揮し続けることができます。さらに、塗料を塗る仕上げ工法ですので、形がいびつだったり、入り組んでいたりしているベランダの床面も余すことなく防水加工できます。
屋根を取り付ける
2階より上の階にあるベランダには、屋根がないタイプが多いです。屋根がないと雨や紫外線にさらされることになるため、ベランダの劣化が早くなります。そこで屋根を後付けするリフォームがあります。
その際注意すべき点があります。まず、雨を防ぐのに十分なサイズか、事前にチェックすべきです。屋根のサイズが合わなければ、リフォームする意味がありません。そして、屋根にUVカット機能があるかどうかもチェックしましょう。紫外線による劣化を抑える効果もありますし、カーテンの日焼けを防ぐ効果もあります。
サンルームにする
屋根からさらに進化させ、ベランダにサンルームを取り付ける方法があります。サンルームにすると、ベランダが外気から遮断されますので洗濯物を遠慮なく干せます。花粉が飛び交うシーズンも、サンルームなら洗濯物に花粉がつくことを気にする必要はありません。サンルームにするとベランダが洗濯物干し場のみならず、ちょっとした家庭菜園としても活躍します。日光をふんだんに集め冬でも気温が十分に上がるからです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ベランダリフォームの際の押さえるべきポイント、リフォームの種類がお分かりいただけたでしょうか。
ご自宅のベランダをリフォームする際は参考にしてみてくださいね。