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パントリーの収納は棚の高さで分けるとうまくいく

パントリーに何を収納するか考えてみると、キッチンで使う物だけでも、食品のストック、調理器具、キッチン雑貨のストックと、かなりの点数、種類の品物があることが分かります。

形状や重量もさまざまなパントリーのストックを、どのように収納すれば使いやすいのか、試行錯誤を繰り返している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回は、パントリーのストックを管理しやすくする収納方法の一つとして、棚の高さでの使い分けに注目しながら解説していきます。

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パントリーの収納棚は高さで使い分けると便利

パントリーの収納テクニックとして、高さでゾーン分けをする、という方法があります。この方法では、大まかに次の3つのゾーンに分けて考えます。

高い棚

目線よりも上で、出し入れするために手を伸ばす、または踏み台などを使うくらいの高さと思ってください。出し入れしにくくはないけど、パッと見えなかったり、ちょっと手間だったり。

中ほどの棚

目線の高さから腰くらいの高さ。何が置いてあるのか自然と目に入る高さで、物の出し入れもしやすいので、特に使いやすいゾーンです。

低い棚

腰の高さより低いところです。棚の奥を確認するときはしゃがんでのぞき込むことになるでしょう。

それぞれの高さの棚に収納する物を決めていくには、重さ、使用頻度、期限の3つを判断基準として、仲間分けしてみるとよいでしょう。

続いては、どの高さの棚に何を収納すれば、使いやすいのか、順番に見ていきます。

目線より上のスペースは軽くて使用頻度の低い物を

まず、高いところにある棚には、軽い物、そして賞味期限・消費期限が長い物を収納するとよいでしょう。食品なら乾物やティーバッグ、雑貨なら、キッチンタオルやラップ、食品保存バッグなどの在庫があげられます。

軽い物ならば、高いところに手を伸ばして力が入りにくい状態でも取り出しやすいでしょう。また、物が落下した時にも怪我をしにく、あるいは床なども傷つきにくいといった意味もあります。

次に、高いところの棚は奥まで確認するのが難しい場合が多いでしょう。期限の長い食品や期限のないキッチン雑貨・消耗品などならば、それほどこまめに期限をチェックする必要がありません。

パントリーの高い棚の収納では、取っ手付きの収納ケースが便利です。中身が見える透明のケースやかごになっている物なら、手元に下ろさなくても目当ての物を見つけやすいでしょう。不透明のケースは見た目がすっきりと収納できますが、中身が分かりづらいので、ラベルなどの目印を付けておくと使い勝手も上がります。

もし、踏み台や脚立に乗らないと届かないようなところを使うなら、季節イベントでしか使わない食器やカトラリーなど、使用頻度の低い物をしまっておくとよいでしょう。

目線の高さから腰高までの中段にはよく使う物を

目線の高さから腰くらいの高さは、人が立った状態で特に見やすく使いやすい高さといわれています。手も届きやすいですから、頻繁に使う食材や調理器具、さらに期限が短めでこまめにチェックする必要がある食品などを収納するとよいでしょう。

使用頻度が高いだけに、どこに何があるのかすぐに分かるように整理できていることが使い勝手を良くするために重要にもなってきます。

例えば、収納したいものをグループに分け、収納ケースなどを利用してまとめておくとよいでしょう。また、棚板の奥行きは浅めにしておくと棚の奥まで在庫を把握しやすくなります。

食材のサイズに合わせて、棚板と棚板の幅も小さめにしておくと収納量がアップするでしょう。棚板が動かせない場合は、突っ張り棒を使ったラックなどを後付けする方法が手軽に試しやすいかもしれません。

パントリーは棚板収納がメインになる場合が多いですが、腰の高さにちょっとしたカウンターがあると、作業スペースとして便利に使えます。食品の詰め替えや収納する前の一時置き場としてはもちろん、家計簿を付けたり買い物メモを作ったりといった作業でもテーブルとして使えるでしょう。

腰より低いところには重たい物

腰をかがめなければ見えないような高さには、重量のあるものを置きましょう。ペットボトルの飲料や米、酒類の瓶や缶飲料などは、出し入れや上げ下げにも労力を使うものです。

また、床に近いところは棚板を付けても使いづらいので、パントリーの中では比較的大きな空間になっている場合が多いのではないでしょうか。高さを生かして、資源ごみのストック場所にしたり、使用頻度が低くかさばる調理器具を収納したりするのも、空間を有効に使う方法の一つと言えます。

重量といえば、災害に備えるための備蓄食料もまとまるとかなりの重さになることも。防災グッズと合わせてパントリーに保管場所を作るのもいいですね。

パントリーの低いところをうまく使う工夫として、キャスター付きのラックや台に載せるという方法もあります。重たいものでも出し入れや移動がより楽になります。また、引き出しやスライド式の収納ラックも、立ったままで中身を確認しやすいので、腰より低いところでの在庫管理に役に立つでしょう。

まとめ

パントリーの収納で、棚の高さで分けて考えるという方法についてお伝えしてきました。高いところは軽くて期限の長い物や使用頻度が低い物。使いやすい中段は、頻繁に使用する物や期限が短い物。腰より低いところは重たい物や使用頻度の低い物。このように棚の高さと品物の特性を掛け合わせてグループ分けし整理することも効果的です。

もし、パントリーで在庫管理がうまくいかなかったり探し物が見つけにくかったりするなら、高さの視点も取り入れて、収納を見直してみてはいかがでしょうか。

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