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フローリングの張り替えにかかる費用と床材の種類


生活の中で毎日使っているフローリング。最初はピカピカでも、何年も暮らしていると、よく見たら想像以上に傷んでいて驚くことがあります。

そろそろフローリングを張り替えたいと思ったとき、費用はどのくらい必要なのか、床材はどんな種類があるのか、気になりますよね。今回はフローリングの張り替えにかかる費用と床材の種類を詳しくご紹介します。

フローリングの寿命ってどのくらい?

一般的に使用されているフローリングの寿命は、約10~20年と言われています。長年使用していると、紫外線による日焼けや生活の中で付いた傷、水分吸収による変色等で劣化してしまいます。
元の素材は木材なので、普通に生活しているだけで、傷みが気になってくることは多くあります。特に小さな子供がいる家庭やペットを飼っている家庭では、思いがけず床に傷を作ってしまうこともあるでしょう。

参考:マイスマ「フローリングの寿命は10年~20年!自宅の床を傷や劣化から保護するフロアコーティングってご存知ですか?」

フローリングは大きく分けて2種類ある

フローリングの種類は、「無垢フローリング」と「複合フローリング」の2種類に分かれます。

「無垢フローリング」とは、丸太から切り出した木を組み合わせた床材で、木本来の風合いや特性があります。一方、「複合フローリング」とは、合板やMDF(中密度繊維板)といった基材の表面に、薄く削った木や木目がプリントされたシートを張って作ったものを指します。無垢フローリングと比べて、温度変化や反り、ねじれが起こりにくく、床暖房に使えるものが多いのも特徴で、一般的に広く使われています。

それでは、「無垢フローリング」と「複合フローリング」の特徴をメリット・デメリットに分けて、比較してみましょう。

無垢フローリングのメリット・デメリット

無垢フローリングに使われる木材には、パイン・スギ・ヒノキ・オーク・ウォールナット等、いくつかの種類があります。樹種によって堅さが異なるため、柔らかいものは傷やへこみが付きやすくなります。また、同じ樹種でも産地や切り出した部位によって、木目の表情が変わります。使っていくうちにだんだん色が明るくなるもの、逆に濃くなるもの、つやが出るもの、と経年変化は様々です。

メリット

・天然木ならではの風合いや木目を感じられる
・調湿作用がある
・耐久性が高い
・経年変化を楽しめる
・部分補修が可能

デメリット

・複合フローリングと比較して価格が高い
・メンテナンスに手間がかかる
・季節や経年で反りや隙間ができてしまう
・樹種により傷がつきやすい

複合フローリングのメリット・デメリット

複合フローリングは、表面の化粧材によって「挽き板タイプ」・「突き板タイプ」・「シートタイプ」の3種類に分かれます。

「挽き板タイプ」は天然木をのこぎりで2mm程度の厚さに切り出し、基材に張り合わせたフローリングです。表面材の木に厚みを持たせ、無垢フローリングと同じ質感を出すことができる上に、基材に合板を使用しているため、反りやゆがみが起こりにくいのが特徴です。

「突き板タイプ」は木材を0.3~1mmの薄さにスライスし、基材に張り合わせたフローリングです。天然木の風合いを残しつつ、均質で安定した仕上がりが特徴です。

「シートタイプ」はオレフィン・樹脂・紙などに木目模様をプリントしたシートを基材に張り合わせたフローリングです。表面がシートなのでお手入れが簡単で、天然木に比べると価格はリーズナブルなものが多いのも特徴です。

メリット

・無垢フローリングと比較して低コスト
・掃除やメンテナンスが簡単
・比較的衝撃に強く傷が付きにくい
・安定した品質で施工しやすい

デメリット

・経年とともに劣化する
・傷がつくと修復が難しい
・天然木の風合いに欠ける

参考:キャスオンライン

フローリング張り替えの費用相場

無垢フローリング・複合フローリングの張り替えにかかる費用(フローリング材・工事費込み)はおおよそ下記の通りです。

※広さ6畳(約10m2)で既存の下地を活かした場合で算出しています。下地を補修する場合は、上記金額から1.5~2倍の費用を想定しておきましょう。

無垢フローリングは、樹種・グレード・規格の3つで価値が決まります。例えば、パイン材であれば1m2当たり約6,000円~ですが、オーク材では約7,000円~、ウォールナット材だと約13,000円~、と価格差が大きくなります。
一方、複合フローリングは1平方メートル当たり約4,000~9,000円の価格帯で、無垢フローリングと比べてリーズナブルです。シートタイプ→突き板タイプ→挽き板タイプの順で価格は高くなりますが、質感は無垢フローリングに近づきます。
このように、フローリングの張り替え費用は、使う床材の種類と施す面積によって、金額が増減します。質感や見た目だけでなく、機能性や費用面でも納得のいくリフォームができるよう、じっくり検討したいですね。

参考:SUUMO「床・フローリングリフォームの費用相場。床材・面積・工法で費用は決まる!」

まとめ

一言で「フローリング」といっても、様々な種類がありメリット・デメリットがあります。リフォーム前とは違う色や質感のフローリングに張り替えれば、部屋の印象の変化を楽しめる他、性能の違いに驚くことも。
イメージする仕上がりや予算に応じて、フローリングの材質を選択すると良いでしょう。