誰でもわかるリノベ用語集675

■ソーラーチムニー（そーらーちむにー）

「ソーラーチムニー」とは、太陽光による温度上昇と通風を利用した換気システムのことです。チムニーとは煙突のことを意味しており、ソーラーチムニーでは煙突内を太陽光によって温めることで気流を発生させます。気流によってタービンを動かしエネルギーを発生させるのです。海外では「ソーラー・アップドラフト・タワー」、「ソーラータワー」と呼ばれることもありますが、システムは同じです。

世界にはさまざまな発電システムがあり、主な発電システムとして火力発電、原子力発電、水力発電、風力発電、波力発電、太陽光発電などがあります。ソーラーチムニーと他の発電を比較した場合のメリットは以下の通りです。

・発電の際に二酸化炭素が排出されない
・発電の際に燃料を使わない
・構造が単純なため、維持費を抑えられる
・蓄積機能を持っており、夜間の利用も可能
・太陽の散乱光も発電に利用できるため、悪天候でも発電が可能
・太陽光発電では利用が難しい赤外線エネルギーの利用が可能
・太陽光発電で必要とするガラス洗浄用の水を使わないため、砂漠でも建設が可能
・温室としても利用できる

一方で、ソーラーチムニーには以下の懸念があります。

・サバンナや砂漠など、日射量が1950KW以上の場所に建設が限られる
・初期費用のコストが高い
・地震、暴風、竜巻などの自然災害に弱い
・発電効率が低いため、広い敷地を必要とする

ただし、近年ではソーラーチムニーに対する開発が進んでおり、利用の拡大が期待できます。

（参考：at home「ソーラーチムニーとは」）