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「浮造り加工(うづくりかこう)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

誰でもわかるリノベ用語集685

■浮造り加工(うづくりかこう)

「浮造り加工」とは「うづくりかこう」と読みます。誤った読み方として「うきづくりかこう」と言われることがありますが、正しくありません。

「浮造り加工」とは木材の加工方法のひとつです。マツやスギなどの細長く固い葉をつける針葉樹の柔らかな早材の部分を磨いてへこませてから、晩材の木目を浮き上がらせます。一般的な木材に比べると凹凸が鮮やかに浮かび上がるという特徴があります。

全国にある神社仏閣ではさまざまな木材が使われており、玄関口や敷台には表面に凹凸のある木材を見かけることがあります。表面を鮮やかに仕上げてある板のことを浮造りかかるという表現が使われており、板に鮮やかな艶や凹凸を付けることを浮造り加工と呼んでいるのです。

浮造り加工のメリットは優しい肌触りです。表面を柔らかく仕上げているため、足が板に直接触れるフローリングなどにも向いているでしょう。夏場でも表面がべたつかないため、一般的なフローリングよりも高級感があります。また、足腰に負担がかかりにくいため、小さな子どもや年配の方でも安心して部屋を移動できます。

一方で浮造り加工にはデメリットもあります、1つ目のデメリットは手入れが必要なことです。表面が柔らかいので傷が付きやすく、丁寧に扱わなければなりません。また、湿気の影響を受けやすく時期によっては板が反りやすくなる場合もあるでしょう。

もうひとつのデメリットはバランスです。それぞれの板に独特の色や形があり、フローリングで使用すると均一でない可能性もあります。

(参考:一枚板比較「浮造り(うづくり)仕上げについて」)