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「無主物の帰属(むしゅぶつのきぞく)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

誰でもわかるリノベ用語集687

■無主物の帰属(むしゅぶつのきぞく)

「無主物の帰属」とは「むしゅぶつのきぞく」と読みます。「無臭物の帰属」とは所有者のない物に対する所有権の定めのことです。民法239条に記載されており、所有者のない動産については所有の意思をもって占有することにより所有権を取得できること、所有者のない不動産については国庫に帰属することが述べられています。

無主物の帰属には動産と不動産の2種類があります。世の中には所有者の決まっていない物が多く存在しますが、動産については先に占有を主張すれば所有権を取得できます。主な動産の例として犬や猫などのペット、捕獲した魚や野生動物などが当てはまります。

一方で不動産については先に占有を主張した場合でも取得は認められていません。誰も所有権を持っていない場合には国の所有として扱われるのです。例えば、火山や地震などによって海底から土地が隆起した場合、新しい土地については国が所有権を持ちます。

一度は所有していたものの、放棄していると見なされた場合には別の人が所有権を取得できるケースがあります。例えば、自分の土地に他人名義の車が放置されている場合、放置自動車の所有者の確認が取れなかった際には所有を放棄したものとみなし、土地の所有者に権利が移ります。

新しい所有者は必要に応じて車の売却や処分が可能です。車の所有者を確認する場合には警察署での確認が望ましいでしょう。

(参考:at home「無主物の帰属とは」)