靴を脱がずに土足で家の中に入れる土間。最近では、土間のある暮らしに注目が集まっています。しかし「土間には興味があるものの、トラブルが起きないか心配」という方もいらっしゃるようです。
リビングや居間ではフローリングや畳を使用しますが、土間部分ではコンクリートやモルタルといった素材を使用するため、土間特有のトラブルもあります。そこで今回の記事では、土間部分に発生しやすいトラブルと、補修方法についてまとめました。
土間のメンテナンス方法も紹介していますので、土間の設置に興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
土間部分で発生しやすいトラブルは?
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土間部分では、大きくわけて2種類のトラブルがあります。
・床部分に亀裂やひび割れのトラブル
・床部分にシミができるトラブル
どちらも、床部分にコンクリートやモルタルを使用していることが原因で発生します。
床部分に亀裂やひび割れのトラブル
毎日土間を清掃していたものの、あるとき床部分に小さな亀裂やひび割れに気づくことがあります。土間部分に亀裂やひび割れが起きる原因として、以下のものがあげられます。
・気温や気圧の変化
・構造の問題
気温や気圧の変化
リビングなどで使用するフローリングは、気温や気圧によって膨張や収縮をします。土間部分で使用するコンクリートやモルタルについても、気温や気圧によって膨張や収縮をするので注意が必要です。
コンクリートやモルタルは、セメントや水、砂などの成分でできています。コンクリートやモルタルは、圧縮力には強いというメリットがありますが、一方で引っ張られる力には弱いという性質を持っています。
そのため、急激な気温や気圧の変化が起きると、膨張や収縮をしようという圧力が加わり、亀裂ができてしまうのです。
気温や気圧の変化でできるひび割れは、髪の毛のように細いことから「ヘアークラック」と呼ばれています。ヘアークラックの場合は、土間全体にダメージを与えることはありません。ただし、キズが気になる方は補修をしたほうがよいでしょう。
構造の問題
土間によっては、大きなひび割れが起きることもあります。亀裂が大きい場合は、施工や設計ミスなどの構造の問題が考えられます。また、過去に発生した地震が原因で、ひび割れが発生することもあります。
構造の問題で発生したひび割れについては、内部まで亀裂が生じている場合もあり、放っておくと水が内部に侵入することもあるので注意が必要です。場合によっては、土間全体にダメージを与える可能性もあるので早めの補修をしましょう。
亀裂やひび割れを補修するには
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亀裂やひび割れについては、「コンクリート補修材」がおすすめです。ヘラやナイフを使って、ひび割れの部分にコンクリート補修材を埋め込むだけで補修ができます。細い亀裂の場合には「ひび割れ補修材」もおすすめです。ペイントタイプになっており、ひび割れ部分に塗りこむだけで補修できます。手を汚さずに使用できるので便利です。
大きな亀裂が発生しているケース
亀裂が大きい場合には、建物の基礎部分にも影響が出ている可能性があります。本格的な修理が必要な場合もあるため、早めに業者に相談しましょう。
床部分にシミができるトラブル
土間を使用していると、床部分に白いシミができることがあります。コンクリートやモルタルには石灰が含まれており、水と混ざると白い粉が噴き出すことがあります。
床部分にできたシミを補修するには
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土間の床部分の汚れを落とすのにおすすめのアイテムは、「メラミンスポンジ」です。メラミンスポンジなら洗剤を使用しないので、床を傷めることがありません。
メラミンスポンジで落とせないしつこい汚れについては、「コンクリート専用洗剤」がおすすめです。はじめに、メラミンスポンジなどで表面の汚れを軽く落とします。その後、コンクリート専用洗剤をかけて10分ほど放置し、洗剤を洗い流したら終了です。
補修を業者に依頼する
土間部分の床のひび割れやシミについては、DIYでの補修も可能です。しかし、DIYによる補修が難しい場合は、早めに業者に相談しましょう。特に土間部分の亀裂やひび割れについては、業者に調査してもらうことで、どれほどの亀裂が生じているのかをチェックできます。
業者に依頼するときには、複数の業者に相談しましょう。業者によって、施工内容や費用が異なります。それぞれの提案を比較して自分に合った業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
快適な暮らしを続けるためには、定期的なメンテナンスが大切です。土間部分にひび割れやシミが発生したら、早めに補修しましょう。亀裂やひび割れについては「コンクリート補修材」や「ひび割れ補修材」、シミについては「メラミンスポンジ」や「コンクリート専用洗剤」がおすすめです。