憧れのパントリーや書斎ですが、実は1帖あれば実用的で使い勝手の良く造れるのをご存知でしたか。他のスペースを削ってわざわざ作るとなると少しもったいない気もしますが、ご自宅にあまり使っていないスペースがあるなら、パントリーや書斎として新たに使えるようになると嬉しいですよね。
今回は、デッドスペースになりがちな廊下のくぼみやリビングのコーナーなど、十分に活かしきれていない空間を上手に使った事例を踏まえ、小さなスペースを有効活用するアイデアをご紹介します。
収納~パントリー~
パントリーとは、キッチンで必要になる食品のストックなど収納する棚やスペースのことです。物が多く雑多になりがちなキッチンをすっきりさせる上で大変有効で、近年人気が高く、戸建てやマンションを問わず採用する方が増えています。
食品だけでなく、季節ごとのイベントにだけ使用する食器やホットプレートなどの使用頻度の低い調理器具、日用品や非常食なども収納しておくことができます。中でも、忙しい子育て世帯や共働き家庭にとっては、大変便利な収納スペースとして注目される傾向があるようです。
上の写真の事例では、キッチンの奥まったところ、コンロの左側の壁に見えているのがキッチンパントリーです。壁面を上手に活用しています。棚の奥行きはあまりありませんが、一方で、見やすさや取り出しやすさがあります。
構造上取り壊せる壁であれば、既存の壁部分にニッチのようにくぼみを作って棚を作ることができるかもしれません。壁面収納は見た目以上の収納量があるため、わずかなスペースでも収納として確保できると便利に使えておすすめです。
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収納~シューズクローク~
玄関周りをリノベーションする際に、一部を土間にしてシューズクロークとして活用するという方法があります。玄関に隣接する居室を小さくしてスペースを作り出すことになる場合がよくあります。大抵は寝室なので、寝るだけの部屋を1帖削っても玄関周りで実用的な使い方ができる方がメリットが多いと割り切る方が多く見られます。
土間が広いと、たくさんの靴が置けるだけでなく、傘やアウターなどを収納することができ外出時や帰宅時にストレスなく片付けることもできます。また、室外に置いておくのは不安だけれど、汚れていて家の中に持ち込みたくないという外遊び用のおもちゃやガーデニングの道具、ベビーカーなども土間なら汚れを気にせず置いておくことができますね。
その他にも、広い土間があると開放的な気分で「ただいま」が言えたり、玄関でゆとりを持って家族や来客とコミュニケーションをとれたりするなど、さまざまな面において魅力的であると言えるでしょう。
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書斎1~ベッドルームと~
在宅やリモートワークが増える中、自宅で落ち着いて仕事ができるスペースは魅力的ですよね。また、家族と一緒に生活していくうえで自分1人だけの時間を持つことはなかなか難しいと思いますが、書斎があれば1人で仕事や趣味に集中しやすく、プライベートでもメリハリのある生活が送れると考える方も多いのではないでしょうか。
そんな時、1帖ほどの書斎スペースがあれば十分有効なスペースになります。
この事例は、廊下からベッドルームへとつながる部分を活用しています。廊下からもベッドルームからも連続した空間ですが、ゾーニングにより独立性のある書斎となっています。完全個室ではないけれど、書斎コーナーとして十分機能しますし、また個室感のあるデザインになっているため落ち着いた気分で作業に集中できそうですね。
書斎2~廊下と~
こちらは、廊下のくぼみの一部を書斎コーナーにした事例です。決して広くはありませんが、一人で集中したいときのスペースとしてはむしろこの方が落ち着くという方も多いのではないでしょうか。暗めの壁の色と間接照明によって、実際よりも奥行きがあるように見えています。空間をさらに有効的に活用するためには、このような視覚的な演出も効果的でおすすめです。
書斎3~リビングと~
こちらは、リビングの一角を書斎コーナーにした事例です。リビングに書斎コーナーを設ける事例は多いのですが、こちらの事例では部屋の形をうまく使って省スペースの書斎を実現しています。三方を壁で囲まれているので個室感がありつつ、内窓を設置したことでちょっとした抜け感が出て過度な閉塞感を感じさせないデザインとなっています。
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家事コーナー
子育て世代に人気なのが家事スペースとしての利用です。アイロンやミシンなど子供に触られたくないものを使う場所にしたり、家計簿や学校などへの提出書類を書くためのライティングデスクにしたり、子育て中のちょっとした息抜きに1人になるスペースとして活用することも出来ます。家でのタスクに日々追われている主婦の方々が、自分専用のスペースとして好きなものや趣味のものを置いたりしながら、家事にもプライベートにも楽しんで使っているケースも多いようです。家事コーナーという呼び方にこだわらず、自由な発想で考えてみればさまざまな使い方ができる便利で素敵な空間ですね。
まとめ
今回ご紹介した事例のように、限られた床面積の中でも、小さなスペースであればアイデア次第で捻出できることがあります。壁をニッチにしたり、空間をシェアしたり、考え方を割り切って今までとは全く異なる使い方をしたりと、可能性を考えながら家の中を見回してみれば、素敵なスペースに変えられそうな部分が見つかるかもしれません。