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外壁にタイルをあしらっておしゃれに仕上げる

外壁にタイルをあしらっておしゃれに仕上げる


ご自宅の外壁仕上げにタイルを使われる方も多いようです。その魅力のひとつは、タイルが持つ高級感でしょう。またラインナップが豊富で、素朴な味わいの陶器調のものからツルツルした磁器仕上げのもの、そしてヨーロッパの街並みをイメージしたブラウン基調のもの、青空に映えるホワイト、華やかなスペインタイルなど、多種多様な点も人気の理由と言われます。今回はそんな魅力的な外壁タイルを解説します。
 

外壁とタイルの相性

建築資材の中でも耐久性が高いとされるタイル。ツルツルしたものを選べば、汚れが付きにくいというのも選ばれる理由のようです。壁に使うには汚れを気にして敬遠しがちなパステルカラーでも、好みに応じて使用することも可能です。雨などの汚れに強いので、外壁には特に向くと言われます。
 

外壁にタイルを採用するメリットとデメリット

以下で外壁タイルのメリットとデメリットを見ていきましょう。


メリット

タイルは、鉱物や金属、ガラス等と同じ天然資源から作られた無機質材料であり、劣化しないのが特徴のひとつです。メンテナンスは必要ですが、その耐候性により他の外壁材に比べ、平均して2倍以上の期間にわたり、施工当初と変わらない姿を維持すると言われます。

とはいえ、メンテナンスが必要ないわけではありません。タイル自体は単独では設置できないので、下地や目地が必要。この部分はタイルそのものに比べ耐性はありませんから、定期的なケアが必要でしょう。

それでも、メンテナンスに関しては他の建材に比べて、コストパフォーマンスに優れるとされます。そして前述したようにバリエーションも多彩。きっとお気に入りの模様・デザイン・仕上げが見つかることでしょう。この2点が外壁タイルの覚えておきたい性能面でのメリットでしょう。

加えて、洗浄のしやすさもメリットの一つです。デッキブラシで多少手荒に洗ったとしても、簡単に割れたりもしません。


デメリット

デメリットとしては、手作業で施工するために、タイル張り職人の腕に仕上げが左右されがちな点が挙げられます。

職人の腕が悪いと、浮きや剥がれが発生することもあります。 優れた耐久性を発揮するには、しっかりとした施工が必要になるので、腕のいい職人や経験豊富な優良業者に注文することが望ましいです。見積もりの際には、過去の施工実績や完成図なども見せてもらいましょう。ネットでの口コミや近所の評判も参考になります。こうした下調べで施工業者や職人の腕について理解を深めることがおすすめです。

さらに職人に仕上げを頼むとなると、その初期費用も高くなる傾向が見られます。比較的安価なサイディング仕上げと比べ2倍以上の施工代金がかかることも。施工後住み続ける期間なども考慮に入れたいところです。
 

外壁タイルの事例


今回は外壁に用いる材料として紹介していますが、門扉に使われるシーンも多いようです。

このように、リフォームの際は外構工事など、範囲を限定して利用し、ご自宅の雰囲気を変えてみてはいかがでしょうか。
 

外壁にタイルをあしらっておしゃれに仕上げる


こちらも玄関先の施工事例です。壁面と床面を合わせてマンション風に仕上げるのもおもしろいですね。
 


このように門扉のちょっとしたアクセントにも利用できます。

以上に見るように、住宅におけるタイル用途の可能性はたいへん幅広いといえるでしょう。様々なプランの中から、自分のお気に入りをじっくり探せることが醍醐味ですね。
 

外壁にタイルを採用する際の注意点

次に新築やリフォーム時に外壁にタイルを利用することへの注意点をご紹介します。

タイルはあくまでもプレートです。それを壁に接着剤で固定します。よく使われるのはモルタルですが、これは業者の腕によりその仕上げも左右されます。特に日本の場合は地震が多く、その揺れでタイルが落下する恐れもあります。きちんと施工されたタイルであれば多少の揺れであれば心配ないでしょう。

施工業者の技術次第なところがあるので、業者は評判や口コミなども参考にして慎重に選びたいものです。

また、タイルにはその仕上げにより吸水率が違うという特性があります。寒い地域で吸水率の高いタイルを使ってしまうと、凍結により内部の水分が膨張しタイル自体が損傷してしまう可能性もあります。一般に東北地方から北海道にかけては、吸水率の高い陶器質タイルの使用は控えたほうがいいと言われています。逆にツルツルとした磁器仕上げのものであれば吸水率は1%以下ですので、気候に関係なく使用できるでしょう。

お気に入りのタイルを見つけ、それを施工したい場合には、地元の気候に詳しい施工業者とよく相談して検討してください。
 

外壁をタイルに切り替える際のリフォームの相場

化学接着剤やはめ込み式などの乾式工法と、モルタルを使って張っていく湿式工法で費用も異なります。一般的に乾式工法で進める場合には、1m2あたり4000円~10000円ほどです。

一方で湿式工法では工期も長くなり、費用も高くなる傾向があります。10000円から25000円程かかることは想定に入れておいていいでしょう。

リフォームの際は、その場所に対しどんな工法が適しているのか、仕上げはどういった者があるのかを費用と施工期間と含め、念入りに検討する必要もあります。
 

まとめ

いかがでしたか?今回は外壁におけるタイル仕上げについてその特徴と注意点について解説しました。

様々なバリエーションがあるタイル張りの外壁。お気に入りのスタイルを見つけて、ご自身の個性が発揮できるリフォームにチャレンジしてみてください。