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リフォーム・リノベーション 一部実施と全体実施の費用の違いとは?

家のリフォーム・リノベーションを検討する際、費用が気になるという人も多いのではないでしょうか。家全体に手を加えるフルリフォームやフルリノベーションだと費用が高くなるため、一部だけを対象にしたリフォーム・リノベーションを検討するという場合もあるかもしれません。 そこで今回は、一部実施と全体実施それぞれにおけるメリット・デメリットと一般的な相場について解説していきます。自身の希望やライフスタイルと照らし合わせ、どちらを選ぶべきなのか考えてみましょう。

一部リフォーム・リノベーションのメリット/デメリット

最初に、一部リフォーム・リノベーションのメリットとデメリットを見ていきます。

一部リフォーム・リノベーションのメリット

部分的にリフォーム・リノベーションする最大のメリットとしては、何と言っても全体実施に比べてコストが抑えられることが挙げられます。施工する箇所が限定されるので、必要な部分だけを安価で改善できるのです。また、施工箇所が少ない分だけ工期を短くすることも可能。多くの場合において生活しながら並行して工事を行うことができるため、工事中の仮住まいを確保する手間も省けます。費用面・工期面どちらをとっても手軽であることが、一部リフォーム・リノベーションのメリットと言えるでしょう。

一部リフォーム・リノベーションのデメリット

リフォーム・リノベーションを部分的に行うと費用が抑えられるのは確かですが、全体をまとめて施工したほうが箇所別の費用は安くなる場合があります。部分的なリフォーム・リノベーションを何回も繰り返すと、かえって費用が高くなる可能性がある点はデメリット。築古物件では配管や躯体の老朽化といった、表面上ではわかりにくい問題を抱えている場合もあり、部分的な改修では想定していなかった追加費用がかかる場合もあります。

加えて、一部だけをリフォーム・リノベーションすると家全体の統一感が図りにくいというのも難点。インテリアの統一感にこだわりたいという人は、多少コストがかかってもフルリフォーム・リノベーションがおすすめです。

全体リフォーム・リノベーションのメリット/デメリット

続いて全体リフォーム・リノベーションについても、メリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。

全体リフォーム・リノベーションのメリット

家全体をまとめてリフォームすると、家全体の統一感を生み出せます。家のテーマを決めるなどこだわりがある場合には、全体を一気にリフォームしたほうが希望を実現しやすいでしょう。全体を骨組みだけにして改修する「スケルトンリフォーム(スケルトンリノベーション)」であれば間取りをある程度自由に変更できるため、より理想の住まいを実現しやすいというメリットもあります。

全体リフォーム・リノベーションのデメリット

全体を一気に施工すればコストは高く、工期は長くなります。工事内容によっては工期が数ヶ月に及ぶ可能性もあり、その間の仮住まいを別に用意する場合も出てくるのです。ただ、コスト全体で見れば高いものの、全てをまとめてやることで一つ一つの要素で見れば割安になることも。改修したい箇所が複数ある場合には、思い切って全体を一気にやり替えたほうが費用を抑えられるかもしれません。

一部リフォーム・リノベーションの箇所別費用相場

一部施工・全体施工それぞれのメリットとデメリットがわかったところで、本題の費用相場について紹介していきます。一部リフォーム・リノベーションは施工箇所別に費用相場を見ていきます。

水回りのリフォーム・リノベーション費用相場

水回り(キッチン・浴室・トイレ・洗面所)の一般的な費用相場は次の通りです。

  • キッチン:50〜150万円程度(グレードの高いものだと200万円程度)
  • 浴室  :50〜150万円程度(グレードの高いものだと200万円程度)
  • トイレ :20〜50万円程度(タンクレスへの変更、手洗い場設置の場合は50〜100万円程度)
  • 洗面所 :20〜50万円程度(グレードの高いものだと50〜100万円程度)
    (参考:リショップナビ)
    (参考:ホームプロ)

水回りは設置する製品のグレードによって価格幅があります。上記はスタンダードなグレードの製品を想定しているため、グレードにこだわらなければ、もっと安価にリフォームすることも可能です。

居室のリフォーム・リノベーション費用相場

水回りと異なり、居室は設備的な改修をあまり見込む必要がないので、基本的に施工対象となる広さによって費用感が決まります。上記は一般的な広さの家を想定しており、広い家であれば費用は上ぶれると考えておきましょう。

全体リフォーム・リノベーションの費用相場

同じく全体リフォーム・リノベーションを行う場合、費用がどれくらいかかるのか目安を見ていきます。

  • 築20年(水回り設備交換、クロスや床の張り替え等):500万円程度
  • 築30年(内装スケルトン、屋根・外壁塗装等):1,000万円程度
  • 築40年(内装・外装ともスケルトン):1,500万円程度
    (参考:リフォームガイド)

上記は築年数ごとに老朽化した箇所を更新する場合の費用ですが、コストバランスを意識しつつ素材にこだわったフルリノベーションを行う場合、300〜1,300万円程度が相場です。詳しくはこちらの記事もご覧ください。

・HAGSコラム「オシャレ事例でチェック!リノベーションの費用相場&ローン節約の方法って?」

まとめ

一部リフォーム・リノベーションは、全体リフォーム・リノベーションに比べ工事全体の費用を安く抑えることが可能。ただ、更新すべき箇所が複数ある場合や築年数が経過していて見えない箇所が老朽化している場合などは、全体をまとめてリフォームしたほうが費用を抑えられる可能性もあります。家族のライフスタイル、家の状態などを総合的に判断して、より効果的なリフォーム・リノベーションを選択するのがおすすめです。

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