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エコな建材で環境にやさしく快適な住まいにリノベーション

住まいの面からも環境問題について積極的な取り組みが求められる昨今、エコな建材を利用したリノベーションに注目が集まっています。

今回はエコな建材を使用して、環境への配慮と暮らしの快適さのどちらにもつながるリノベーションについてご紹介していきます。

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エコ建材をリノベーションで使うメリット

地球にやさしい素材・取り組みから生まれた建築資材について、エコ建材という呼び方が広まってきています。エコ建材を使用することで、私たち人間の生活が環境に掛ける負荷を軽減する効果があると考えられています。

エコといわれる一例として、建材を製造したり廃棄処分したりするときに、資源やエネルギーが少なくて済むとされるものがあります。また、資源を無駄使いしないという意味では、補修しながら長く使い続けられるものやリユース、リサイクルをしながら使い続けられるものもあります。

エコな建材の中には、実利的なメリットが見込めるものもあります。例えば、無垢フローリングや珪藻土、漆喰などは調湿機能を持ち室内環境を快適に保つ効果があるので、エアコンの使用を減らして省エネにつながると期待されています。

また、リサイクルやリユースで作られた建材の中には、現在は製造されていないような貴重な意匠のもの、職人の高度な手仕事で作られた一点物、長く使われることで味わい深い趣に変わったものなどもあります。リノベーションに取り入れれば、本物の質感や独特の存在感がインテリアに物語性を持たせてくれるでしょう。

自然素材を使ったエコな建材

ここでは自然由来の素材を使った代表的な建材をご紹介します。

珪藻土&漆喰

珪藻土や漆喰は、自然由来の素材を使った建材で、塗り壁材として広く使われています。

■珪藻土

珪藻土は、藻類である珪藻という植物性プランクトンの殻が化石になって蓄積され固くなった土のことです。日本では古くから七輪の材料として使われるなど、断熱性能や耐火性能に優れています。

自身のみでは固まらないという性質があるので、建材として成型するには別の材料を混ぜることになります。化学物質に過敏な方や製造・廃棄過程の環境への影響を小さくしたい方は、混合される材料にも気を付けて選ぶとよいでしょう。

また、珪藻土には肉眼では見えない程の小さな穴が無数にある、多孔質といわれる形状をしています。この形状が脱臭や調湿の機能に繋がり、リノベーションで人気を集める理由の一つになっています。

 

■漆喰

漆喰は、サンゴ礁をツールとする石灰石を原料にした塗り壁材のこと。藁やスサなどの草や海藻から採取した糊を混ぜあわせて使用します。水を加えて練った漆喰は、空気中の二酸化炭素と反応するとゆっくりと固まっていき、乾き方によって仕上がりが変わるという特徴があります。使いこなすのが難しい素材で出来上がりが職人さんの腕に左右されますが、手作業の温かみや美しい白色を楽しめるという魅力があります。

また、珪藻土と同様に耐火性や脱臭・吸湿性能に優れていますが、特に脱臭機能に関しては漆喰の方に軍配が上がります。

 

珪藻土と漆喰を比べてみると、費用面や使いやすさ・吸湿性能は珪藻土が優れ、脱臭機能や本格的な職人の仕上げを楽しみたいなら漆喰が向いている、といるでしょう。

天然石&リノリウム

■天然石

天然石は山などから採掘する天然の石のこと。建材として適度な大きさ、形状に加工されます。天然石は磨くと独特の輝きを発するために高級感ある演出が楽しめます。

例えば大理石は有名です。磨かれた大理石の独特の色と輝きは、その空間そのものをゴージャスな雰囲気に変えてくれます。

 

■リノリウム

リノリウムは亜麻仁油や石灰岩などの天然成分のみで作られるシート状の建材です。一見するとビニールシートのようにも見えますが、自然素材の一つです。住宅リノベーションにおいては、洗面室やトイレの床によく使われています。

リノリウムは製造に時間がかかるため、安価で製造時間が短いビニール系の床材に押されがちでしたが、近年は自然にも人の身体にも優しい素材として、再び人気が高まっています。リノリウムの長所は多く、有害物質・化学物質が発生しないこと、亜麻仁油由来の抗菌成分を持っていること、発火点が高く燃えにくい素材であること等が挙げられます。

天然石もリノリウムはどちらも自然から生まれ、自然に還っていきますので、非常に環境に優しく、快適な住まいを提供してくれる素材です。

まだまだあるエコな建材

さらに工夫を凝らしたアイデアでエコを実現している建材をご紹介します。

ゴミになるはずのモノに新しい価値を持たせる

HAGSアイテム:コーヒースライスブリック JAMAICAN CLASSIC

使い道がなく廃棄されるだけだったものを加工して建材として蘇らせる、という素敵な発想の取り組みがあります。加工前の素材の特徴もうまく生かして、独特の機能や特徴を持った建材が作られています。

例えば、写真のコーヒー色のブロックは、コーヒーのカスを原料とし、二丁掛サイズのスライスブリックに仕上げたユニークな建材です。安全なオーガニック建材で、コーヒーの優雅な香りと消臭効果も期待できます。

リメイク、リユースでいいものを長く使う

HAGSアイテム:木製室内窓 マドリノ 横軸回転窓(正方形) 392×392mm

古くなって廃棄されるものの中には、今となっては入手や生産が難しく、希少価値のあるもの含まれています。長く使ったから、製造年が古いからと一律に廃棄されるものの中から、いいものを選び出してリユース・リメイクすることで、価値を高めもっと長く使っていこうとする取り組みがあります。

上の木枠の室内窓シリーズは、建て替えで解体された建物から建材の一部を取り出し、廃棄せずに新しい商品として有効活用したものです。昭和40年代から50年代にかけて量産され、現在では製造中止となっている昭和レトロガラスをリユースしており、どこか懐かしい雰囲気を感じさせます。

新品なのに廃棄される建材がある?


建材メーカー各社は日々新しい商品が売り出しており、全ての商品を常に在庫として持っておくことはできません。そして、生産されなくなったり、在庫管理から外され処分されたりする商品が出てきます。商品としては何も問題が無く、未使用の新品であっても、廃棄されてしまうことがあるのです。

HAGSでは、廃番品セレクトショップ「4earth(フォーアース)」と連携し、インテリア資材・建材、照明器具等の廃番品を、リーズナブルな価格で提供するサービスを展開しています。廃番品を活用することで、廃棄されるはずだった建材に光を当て、SDGsに貢献する取り組みとして、注目されています。

まとめ

住まいづくりで環境に配慮するなら、エコな建材を使ってみてはいかがでしょうか。機能性や価格面でも利点のある建材を選べば、快適な住まいの実現に役立つでしょう。一人一人ができるエコな取り組みとして、エコな建材でリノベーションを行ってみてはいかがでしょうか。


ライター紹介

 COLUMBOU(COLUMBOX)

長く住宅不動産業界にいた経歴と宅建士の資格を活かして、住まいやインテリアに関する情報も発信しています。
webデザイナー兼ライターをやりながら、ハンドメイド作家としてアンティーク木箱や木工雑貨の製作も行っています。
Twitter aninoma0225

 

 

 

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