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北欧スタイルの椅子でおうち時間を心地よく過ごそう

北欧インテリアでポイントとなる家具といえば、木を使ったテーブルや椅子、ソファが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。今回注目するのは椅子です。

北欧デザインの椅子は、シンプルで機能的な中に癒しやくつろぎを感じさせてくれる素敵なデザインのものが数多く揃っています。一方で、往年の名作椅子と呼ばれるものは、長年世界中で商業的に成功し続けている大ヒット商品という側面もあります。

この後のパートでは、北欧スタイルの椅子の魅力や定番デザイン、インテリアに手軽に取り入る方法などを紹介していきます。

北欧スタイルの椅子の魅力とは

北欧スタイルの椅子は、シンプルなデザインのものが多い傾向です。基本的に華やかな装飾は施されず、どんなお部屋にもなじみやすいデザインといえるでしょう。また、流行に左右されにくいデザインでもあるので、長い間飽きずに使い続けられると言う声もよく聞かれます。

北欧スタイルの椅子はシンプルなデザインですが、機能的にも充実しています。人の体にフィットする設計がされているので、座り心地がよく、長い間座っても疲れにくい特徴もあります。

素材には木が多く使われ、ナチュラル感を楽しめるのも、北欧スタイルの椅子の魅力のひとつでしょう。木材加工の高い技術力のおかげで、美しいフォルムと座りやすいカーブを実現しつつ、美しい木目も一緒に楽しめます。

北欧モダン家具を世界に広めた名デザイナーの椅子

現在、不動の人気を誇る北欧家具の源流は、1950年代、60年代にさかのぼります。この時代、北欧各国のデザイナーの家具が、欧米を中心に世界中で人気を博しました。現在、北欧モダンといわれるスタイルです。
この時代、北欧の国々では多くの有名デザイナーを輩出し、木の加工技術に長けたクラフトマンとのタッグで、素晴らしい作品がいくつも世に送り出されました。家族や自然を大切にする伝統を反映し温かみのあるデザインや工業生産が可能な計算されつくした機能美が、多くの人に受け入れられ、北欧スタイルとして認識されていったということです。

参考:GIGAZINE「『北欧デザイン(スカンディナヴィアデザイン)』はいかにして全世界に広がっていったのか?」

北欧家具の隆盛を支えた有名デザイナーの傑作チェア

北欧スタイルの人気を支えた有名な椅子をご紹介しましょう。北欧モダンのエッセンスが詰め込まれ、現在の北欧スタイルのイメージにも直結する傑作です。

■Yチェア

一つ目は、デンマークのハンス・J・ウェグナーによる「Yチェア」です。美術館や映画品でも使われていますから、見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。

背中に当たる部分の板がY字に見えるところからYチェアと呼ばれています。背もたれとひじ掛けを一体につなぐ緩やかな曲線や、なめらかに磨かれた木材など、優し気な印象ですね。

Yチェアは、背もたれの傾き具合が絶妙で、ダイニングチェアとして使うときも体重を預けてリラックスできる作りになっています。座面には繊維を張ってクッション性を持たせて、使っていくうちに体になじんでいくように考えられているそうです。

ウェグナーは500脚を超える椅子をデザインしていますが、Yチェアはその中でもとくに有名な作品の一つです。世界で70万脚以上売れたとも言われる大ヒット作で、1950年に発表されて以降、70年以上経った今でも、世界中で人気がある名作中の名作と言われます。

参考:ハイブランド.com「名作家具 Y-Chair Y-チェア」

■セブンチェア

続いては、こちらもデンマークのデザイナー、アルネ・ヤコブセンによる「セブンチェア」です。この椅子の形、どこかで見たことあると思いませんか。図書館や美術館などの公共施設、企業の会議室、飲食店など、様々な場所で使われている名作デザインです。

この椅子のすごいと言われるところは、背もたれからひじ掛け、座面までの滑らかな曲線が、1枚の合板で作られているという点。人の体重を支えるだけの強度を持たせた合板を、ひび割れや欠けを出さずに立体的に成形するという、高度な技術が使われています。

シンプルなデザインですが、座ってみると包み込まれるような座り心地。リラックスタイムにも、デスクワークなどの長時間作業にも使える、オールマイティーな椅子と呼ばれます。しかも、積み重ねられるように設計されています。使わないときにはコンパクトに収納できるという点にも注目です。

この椅子は1955年に発表されたものですが、これまでに600万脚以上が売れるという、商業的にも大成功を収めています。現在では、脚のデザインやカラーなどのバリエーションが増えていますので、雰囲気の違いを比べて楽しむこともできます。

参考:ハイブランド.com「名作家具 Seven Chair セブンチェア」

北欧スタイルの椅子をインテリアに取り入れよう

上でご紹介したような有名デザイナーによる名作椅子は、工業生産が可能とはいえ、オリジナルデザインの正規品はそれなりのお値段になってしまいます。続いては、より手が届きやすいコストで、北欧テイストの椅子を手に入れる方法をご紹介しましょう。

リプロダクト製品

リプロダクト製品とは、正規品の意匠権の期限が切れた後に、正規品をそっくりまねして別のメーカーが製造した製品のことを言います。ジェネリック家具と呼ばれることもあります。

デザインのコスト無しで製造できるため、正規品と比べて価格を大幅に抑えることができるとされています。リプロダクト製品なら、正規品の1脚分の金額で、ダイニングセットに必要な数の椅子を揃えることができたりもします。

忘れてはいけないのは、正規品そのものでは無いということ。色や素材、細部のデザインなどはアレンジが加えられていることもありますし、品質や安全性の面で正規品に遠く及ばないレベルのものも含まれている可能性があります。

日用品として気兼ねなく使いたい、子供が汚すかもしれないけれど有名デザインの椅子を使いたい、正規品には無いカラーが気に入った、というような場合には、リプロダクト製品は有効な選択肢となるでしょう。

リプロダクト製品を選ぶならば、価格の安さだけにつられず、デメリットもしっかりと認識しておくことが大切と覚えておいてください。

参考:ANTIQUE LOG「北欧椅子をお探しの方必見!自分好みのおしゃれなチェアの選び方」

お気に入りの一品を探そう

本家の北欧では、新しいデザイナーやメーカーの作品、製品が次々と生まれているようです。また、日本を含む北欧以外の国でも、北欧の有名デザインをリスペクトし、北欧テイストを色濃く取り入れた椅子が作られる傾向です。

あまり知られていないブランドであっても、高品質の椅子は見つけられます。ブランドにこだわらず、お気に入りの一品を探してみてはいかがでしょうか。品質面などに不安があるならば、家具店で直接本物に触れてみたり、信頼できるショップで話しを聞いてみるとよいでしょう。

HAGSでも、北欧テイストの椅子や家具を扱っています。バイヤー厳選の商品の中からおすすめの北欧テイストの椅子を二つご紹介します。


HAGSアイテム:ダイニングチェア BAKKEN バッケン

なめらかな丸みのあるデザインが目を引く北欧スタイルのダイニングチェア。落ち着き感のあるウォールナットに黒いレザー調の座面の組み合わせなら、さりげなく力強さやクールさも演出できそう。


HAGSアイテム:チェア Ilie(アイリー)S

座面の高いハイチェアもナチュラルな木目で北欧スタイルに。キッチンカウンターに合わせれば、カフェのカウンターのようになりますね。

まとめ

北欧の椅子について、魅力や歴史などをお話してきました。温かみのあるシンプルなデザインと機能性で、北欧スタイルの椅子はあなたのリラックスタイムをより心豊かにしてくれるアイテムになるかもしれません。

おうち時間をもっと楽しく快適に過ごしたいと感じているなら、北欧スタイルの椅子をインテリアに加えてみてはいかがでしょうか。