階段というと、天井が高い、壁に囲まれている、途中で曲がっているなど、LDKや居室とは異なる特徴も多い空間です。階段照明について考えると、どんな形状の階段でも、安全に昇り降りができるよう、階段全体に明るさを行き渡らせることが大切と言えるでしょう。
ここでは、よく使われる階段照明の種類についてご紹介していきます。照明のタイプごとの特徴や、階段照明として使う上での注意点を解説していきますので、階段照明を選ぶご予定があるならば一読してみてください。
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階段照明は明るさと光の広がり方をチェック
階段は家の中で事故を起こしやすい場所であると言われています。事故を防ぐためにも、階段照明は、足元がよく見えるようにしっかり照らせるものにしたいところです。特に、階段の昇り口や降り口、踊り場周辺などは十分な明るさになるように気を付けましょう。
一方で、階段全体が明るすぎるのもNGとされます。リビングや廊下から移動するときに明るさのギャップがあると、目がくらんでしまい危ないからです。階段は、落ち着いた雰囲気になるような、やや抑えめの明るさにしておくとよいでしょう。
照明器具を選ぶときには、明るさに加え、光の広がり方もチェックしましょう。照明を設置する位置や個数を計画する時にも役立ちます。
よく使われる階段照明の種類
階段の照明としてよく使われるタイプについて、設置場所や照らし方の違いでまとめてみました。
壁に設置する
ブラケットライト
HAGSアイテム:ブラケットライト BEMD-B
壁に取り付けるタイプの照明で、壁の多い階段や廊下で使いやすい照明の一つです。壁に光を当てて間接照明のように使われることが多く、陰影があって奥行き感のあるライティングに向いています。
シェードの形状や素材によって光の広がり方や影のでき方も違って来ます。階段照明に使うなら、しっかり明るさを得られるもの、階段を上から降りてくるときでも光源が目に入らないようなものがおすすめです。デザインが豊富ですから、お好みのテイストに合うものを探しましょう。
ブラケットライトは限られた範囲を照らすため、階段全体を十分明るくするには複数灯使いにすることになるでしょう。階段のいろいろな位置から見てまとまりのある配置にしたいですね。中央近くの高い壁に集中配灯する方法もあります。
壁から大きく張り出すデザインだと、昇り降りや荷物の運搬でぶつかってしまったり、圧迫感を感じたりすることもあります。事前に、シェードの出幅を確認しておき、邪魔にならない位置に取り付けるようにしましょう。
レセップ+電球
こちらも壁に直接取り付けるタイプです。裸電球とレセップと呼ばれるソケットだけという、余計なものを排したシンプルさが魅力とされる階段照明です。裸電球からの明かりが壁面に当たって優しい光が広がります。
裸電球も1灯で階段全体を明るくするのは難しいので、多灯使いでの設置を前提として計画しましょう。
天井から照らす
ダウンライト、シーリングライト
HAGSアイテム:シーリングライト TUBE DOWN LIGHT L
ダウンライトは天井に埋め込むように設置するので、天井がフラットになり、空間を広々と見せてくれる効果もあります。ダウンライトの光は真下方向を明るく照らす特徴がありますが、最近は広い範囲に光を拡散できるタイプもあります。階段全体を明るくするなら複数灯使いになるでしょう。
ダウンライトは廊下の天井にもよく使われるので、階段上の2階天井や階段下の1階廊下など、階段周辺の空間と合わせて階段の明かりをとる時に使われることもあります。
シーリングライトは天井にぴったりとくっついて下向きに設置するライトです。階段なら小型のものでも十分に明るさを得られるでしょう。
ペンダントライト、シャンデリア
HAGSアイテム:ペンダントライト ピート 真鍮 ゴールド
ペンダントライトは、天井からコードやチェーン、ロープなどで吊るすタイプの照明です。昇り降りの邪魔にならない位置に設置して、階段全体を照らすように使うとよいでしょう。吹き抜けなど高さのある空間では、複数のペンダントライトの高さをずらすように設置すると、上から下まで、まんべんなく明るくすることもできます。
デザインが豊富なので、インテリアのアクセントとして存在感のある一品を選ぶのもいいですね。一方で、ペンダントライトに関して気を付けたい点として、電球交換や修理、掃除など、メンテンナンスができる高さ、位置に設置するということが挙げられます。
シャンデリアは、天井から吊るす照明のなかでも、華やかさのある照明で、光の拡散を取り入れたデザインや多灯使いも特徴です。シェードには優美で華やかなデザインが多いイメージがあるかもしれませんが、直線やマットなカラーを取り入れたモダンでシンプル寄りのデザインもあります。
足元を照らす
フットライト
ひざ下より低い位置に設置するフットライトには、壁に埋め込むタイプや置き型のタイプがあります。フットライトだけで階段の照明として完結させることは少なく、ブラケットライトやペンダントライトなど他の照明と併用して、階段の足元の安全性を高める目的で設置される照明といえます。夜間の常夜灯として使うなら、センサー付きにしておけば消し忘れもなく便利です。
間接照明
間接照明は、光源からの光を壁などにあてて反射光で明るさを得る照明です。柔らかい光で照らし、陰影ができやすいので、ぐっとおしゃれな雰囲気にもできます。光源が直接目に入らないのでまぶしくなりにくく、安全性の面でも階段と相性の良い照明といえます。
手すり下や階段の蹴込み(段差の部分)などに光源を設置すれば、足元近くを明るくできます。また、天井や壁の高いところなどに囲み付きの隙間を作ってライトを埋め込み、建築構造と一体化することで、広い範囲を照らす効果が期待できる建築化照明という手法もあります。
まとめ
階段照明によく使われる照明の種類について、紹介してきました。
壁に設置するブラケットライト、天井から照らすダウンライトやシーリングライト、コードで吊るすペンダントライト、足元を照らすフットライト、壁面を照らす反射光で明るくする間接照明などがあることもご理解いただけたのではないでしょうか。
いくつかの照明を組み合わせることもよくあります。安全性やメンテンナンスのしやすさなどに配慮しながら、お気に入りの雰囲気を作る照明を探してみてください。
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