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安全でおしゃれに照らせる階段照明の高さ・位置とは

段差があり高さが変わっていく階段は、照明をどうするか考えるときに、他の部屋には無い、階段ならではのポイントがあると言われます。今回は、階段に設置する照明の位置や高さについて、ご紹介していきます。

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階段照明の高さ・位置を考えるポイント

具体的な数字や配置の決め方についてご説明する前に、階段照明で避けておきたい配置について、3つのポイントをおさえておきましょう。

階段の照明計画で、基本となるポイントのひとつは、足元まで十分な明るさが届くようにすることです。家の中でも事故が起きやすい階段では、特に昇り口や降り口、踊り場のあたりなどの段差がよく見えるような明るさが必要とされます。ですから、高すぎるところから照らして、足元が薄暗くなったり、影ができてしまったりすることが無いようにしたいですね。

次に、階段は動線ですので、人が昇り降りするときや荷物を運ぶ時に、ぶつかりそうな位置には照明は設置しないようにしましょう。

最後に、照明の位置を決めるときには、光源が直接目に入らないような場所を選ぶ配慮が求められます。まぶしさで目がくらむと危険だからです。階段を昇り降りすると照明の見え方も変わってきますので、色々な角度から見てもまぶしくないようなデザインや配置の照明になるよう、気を付けましょう。

タイプ別ちょうどよい階段照明の高さ・位置

階段照明によく使われる照明ごとに、高さと位置を考えるポイントを見ていきましょう。

ブラケットライト

壁に取り付けるブラケットライトは、階段の踏み面(階段で足を載せる水平の面)から180cm~200cmの高さを一つの基準として考えることが多いようです。

もともと限られた範囲を照らす照明器具ですので、高すぎる位置に設置すると、足元まで十分な明るさが届かないといったことにもなりかねません。また、低すぎる位置では光源が直接目に入ってしまい、階段を歩くときにまぶしく感じることも。2個以上設置する時は、全体的なバランスを見ましょう。踏み面からの高さで揃えるとばらついた印象にもなり得ます。

天井からの高さを合わせてシンメトリーに配置したり、シンプルなデザインなら全体を照らせる場所に集中配灯したりするというテクニックもあります。

ブラケットライトの位置決めで気を付けたいのは、ライトの出幅、つまり壁からどのくらい飛び出しているのかというサイズです。カタログなどではライトを正面やごく近くから撮影した写真が多いので、それほど飛び出して見えないこともあります。出幅の大きい照明は、圧迫感を感じさせ、階段の空間を狭く見せてしまうこともあります。実物を見たり、サイズを確認した上でシミュレーションしたりしておくとより安心です。

参考:じゅういちHOUSING LAB.「【照明計画】誰でもわかる階段の照明配置」

ペンダントライト、シャンデリア

ペンダントライトやシャンデリアなど、天井から吊るすタイプの照明器具は、電球交換や修理、掃除などのメンテナンスができる高さにすることも重要と言われます。安定して脚立やイスが置けるところから手が届くことを考えるなら、踏み面から3mくらいまでの高さにするとよいでしょう。2階や階段途中から手を伸ばして届くようにする方法もあります。その場合、2階の腰壁や手すりからの距離として、45㎝くらいが目安とされます。

ところで、階段に使うペンダントライトやシャンデリアには、インテリアのアクセントとして存在感のあるデザインのものを選ぶこともよくあります。せっかくこだわって選んだお気に入りの照明ですから、あまり高い位置にして目にする機会が減ってしまうのは寂しいですね。ペンダントライトやシャンデリアは、自然と視界に入る高さにしておくことがおすすめです。

とはいえ、あまり頭に近くすると圧迫感が出てしまうので、階段を移動しながら色々な場所からの見え方を確認し、ちょうどよい高さを調節してみてください。

参考:じゅういちHOUSING LAB.「【照明計画】誰でもわかる階段の照明配置」
参考:インテリアとライティング「暮らしの照明計画(階段)」

フットライト

天井や壁からの照明に加えて、フットライトがあると、足元がはっきりしてより安心ですね。フットライトは夜間の常夜灯としても使えます。

フットライトを設置するなら高さの目安は、床から25~30㎝くらいが良いでしょう。光源が直接目に入るとまぶしくなるので、埋め込み型やすりガラスのシェードになっているものを使うことが多いようです。

フットライトがあればそれだけで足元が明るくなるかというと、そうでないこともあります。取り付ける位置によっては、段差の上下に影ができてしまうことも。これでは逆に足元が危なくなってしまいますね。

全部の階段を照らすためには、ある程度の数も必要です。いくつかのフットライトを組み合わせて、影を消していくような配置を工夫しましょう。

参考:TOSHIBA「別冊「住まいのあかり計画」」

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まとめ

階段の照明は、段差がよく見えるように足元まで明かりが届くことが大切とされます。また、階段の昇り降りでぶつからない位置、メンテナンスが必要な時に手が届く位置などの高さを意識しましょう。階段は天井の高さがあったり、壁で囲まれていたりと、照明の演出でぐっと雰囲気を変えられる空間でもあります。安全な明るさを確保したら、お気に入りの雰囲気になるように、照明にこだわってみてはいかがでしょうか。

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