ウォークインクローゼット(WIC)は自由度が高く、活用方法も多いことから、リノベーションでも人気の収納です。しかし、広さや配置などどのように考えれば良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、I型、Ⅱ型、L型、コの字型の4つの収納タイプに分けて、ウォークインクローゼットの実際のリフォーム事例を紹介します。
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もくじ
おススメリフォーム事例<I型ウォークインクローゼット>
I型ウォークインクローゼットは、スペース片側の壁のみに収納が設置されているシンプルなタイプです。ハンガーラックや高さのある収納などを活用して、わかりやすく収納できるのが魅力。ウォークスルーできるような動線を取り入れたい方にもおすすめのタイプです。
高さいっぱいの収納で通路を残したI型WIC
写真左側の壁にはパイプハンガーと枕棚が設置されおり、天井近くの高い場所までしっかり収納に使えるようになっています。パイプハンガーにかけた洋服の下の空間も収納ケースを入れて無駄にしません。突き当り右には寝室へつながる通路になっており、片側の壁面を残したことで通路としても使いやすくなっています。
明るく無駄のないI型WIC
通路はデッドスペースになりやすい場所のひとつですが、パイプハンガーと棚を上手に設置すればWICの部屋にアレンジできます。通路の入口に合わせてWICのスペースを設けることで、他の部屋へのスムーズな移動が可能です。
おススメリフォーム事例<Ⅱ型ウォークインクローゼット>
Ⅱ型ウォークインクローゼットはスペース両側の壁に収納が設置されているタイプです。左右の収納タイプを変えることで収納の自由度が上がります。洋服だけではなく、帽子やカバン、キャリーケースなどの大きな物の収納スペースも確保することができます。
デッドスペースを活用したアイデア満載II型WIC
こちらのWIC、床や壁をよく見ると複雑な形をしていることがわかります。実は、パイプスペースや梁などの凹凸があって使いにくくなりがちなところを、WICにしているのだそうです。使えるスペースを見極めてくりぬき、収納ケースや棚板を付けるなど隙間を上手に利用しています。エレガントな壁紙の雰囲気に合わせて荷物もきちんと整理整頓しておきたくなりますね。
窓から光が差し込むII型WIC
通路の両側をパイプハンガーと枕棚の収納スペースにしています。衣類の下の空きスペースも収納ケースを入れて有効活用しています。また、こちらのWICのように、クローゼットに窓があると換気ができるので衣類もよい状態で保管できますね。
おススメリフォーム事例<L字型ウォークインクローゼット>
L字型ウォークインクローゼットは片側と奥の壁に収納が設置されているタイプです。ウォークインクローゼットを取り入れたいけど長めのスペースが取れない場合は、L字型ウォークインクローゼットがおすすめです。収納力が高いウォークインクローゼットですが、L字の角の部分をデッドスペースにしないように間取りを決めると無駄なく収納できますよ。
一部屋で身支度が完成するL字型WIC
ベッドルームに隣接したWICは白を基調にしたシンプルなデザイン。突き当りの窓際にカウンターがあるのでちょっとした小物の整理や衣類をたたむなどの作業もできそうです。カウンター下にはスラックスハンガーを入れています。キャスター付きなので収納ケースの奥になる角までしっかり空間を使えますね。
おススメリフォーム事例<コの字型ウォークインクローゼット>
コの字型ウォークインクローゼットは、スペース両側+奥の壁全面に収納が設置されています。紹介した4つのタイプの中で最も収納量が多いのが特徴です。ハンガーパイプや可動棚など、異なる収納を組み合わせると、収納できる物の幅が広がります。コの字型ウォークインクローゼットは壁面をどのように活用していくかをイメージしながら間取りを考えましょう。
引掛け収納で小物スペースが充実したコの字型WIC
左壁には棚板と引き出しタイプの収納ボックス、右列にはパイプハンガーを2段に組んであります。奥の壁は中央には身支度用のミラー、その周辺を帽子やかばんなどの小物の吊り下げ収納スペースとしています。パンチングボードにしてあることでコの字型WICでデッドスペースとなりがちな奥の両角も上手に使いきって収納が作られています。天井も梁の出っ張りに合わせるように棚板を組んで、無駄なく収納スペースを作っていますね。
WICをリフォームするときに考えたいこと
WICは大きな空間を必要とします。そのため、具体的に「何を収納するか」、「どのような空間にするか」といった計画が大切です。まずは空間のテーマを決め、収納するものに合わせて収納方法を考えると無駄なく設計できます。コンセントの設置や造作棚などは後から設置するのが難しい場合があるため、機能面も事前に考えて下さいね。
また、収納にこだわるあまり、他の部屋のスペースを圧迫することがないよう気を付けましょう。家全体のバランスを見て、生活の中でどのように活用していくかを想像しながら設計していくことをおすすめします。
まとめ
今回はWICのリフォーム事例を収納タイプ別でご紹介しました。収納タイプによって、収納方法や収納力が違うため、何をどのように収納していくか想像しながら決めましょう。ただ収納する場所にするだけでなく、照明やアクセントクロスを使って自分のお気に入りの場所に仕上げるのもおすすめです。
writing:石川聡美
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