マンションの居住年数を重ねると、どうしても水回りは傷みやすくなってきます。中でも、毎日使うキッチンは汚れも目立ちやすく掃除も大変。住宅リフォームの調査では、約半数の人がキッチンリフォームを検討している調査結果も出ています。
今回は、マンションのキッチンリフォームで押えるべき主なポイントを3つご紹介します。この3点を押えてキッチンリフォームの検討を行えば、「時間の無駄だった」「失敗したな」といった後悔も避けられるでしょう。
マンションキッチンリフォーム ポイント1:依頼先選びが出来栄えを左右
マンションリフォームでは、依頼先選びが出来栄えを左右するとも言われます。キッチンに対するプランや使い勝手の要望は十人十色。マンションリフォームの経験ある業者を選ぶことで、依頼者の要望とマンション独自の「しばり」を満たした提案が期待できるでしょう。
まずは、マンションリフォームを得意とする依頼先選びからスタートすることが、要望通りのキッチンリフォームへの近道でもあります。
依頼先の探し方
リフォームを行うときに困るのが依頼先探しではないでしょうか。やはり手早いのはインターネットです。よさそうな業者を3~4社に絞ってみましょう。
リフォームが得意な依頼先を探すときに参考になるのが、国土交通省が主催する住宅リフォーム事業者団体登録制度。ここに登録されている業者は、一定の審査を経ているので、ご自分のマンションリフォームを安心して任せる目安にもなります。
依頼先を探すとき、この制度に登録されている業者かどうかを判断のポイントすることがオススメです。
良い業者の見分け方
絞った中から、さらに良い業者を探します。良い業者の見分け方は、以下の3つのポイントを念頭において検討しましょう。
1. 希望のイメージにあった設計・施工をしてくれそうか?
依頼先にも得意な設計・デザインや特色があります。例えば、カフェ風、モダン系、スタイリッシュなど。
依頼先の特色が、自分が希望するイメージに合っているか。自分が希望するキッチンリフォームを理解してくれるかを確認しましょう。
2. 何でも相談できる雰囲気を作ってくれるか?
依頼先と何でも相談できるような信頼関係を作ることも、希望のリフォームを実現するために大切です。
リフォームは費用もかかりますし、何度やっても緊張します。依頼先の担当者が、何でも相談できる雰囲気を作ってくれそうか? 信頼関係を築けるか? 確認を怠らないようにしましょう。
3. 工事監理・施工がきちんと行われているか?
実際の工事がきちんと行われるかは、一番気になるところではないでしょうか。
初めて担当者が訪問した際に、様子をよく見てみましょう。値踏みするわけではありません。車両の様子、クツのそろえ方、身だしなみ、話の聞き方。とても基本的なことですが、出来ていない業者は教育が行き届いておらず、工事も雑なところが多い傾向もあり得ます。
工事監理や施工に入る前に、小さなことでも懸念事項を払拭して、安心して任せられる業者かの確認は大切でしょう。
マンションキッチンリフォーム ポイント2:管理組合と管理人を攻略
マンションの管理組合と管理人には、早めに挨拶に伺うことをおすすめします。先手をうつことで、自分たちにとって有利な条件を取り付けたり、またトラブル回避にもつながります。
管理組合との相談ポイント
マンション管理組合との相談では、工事内容や工事時期についての説明と、管理規約に合っているかを主に確認します。計画中のキッチンリフォームに関連しそうな管理規約やルールが見当たらない場合には、自分たちから提案すれば許可をもらえる可能性も高くなります。
通常は、マンションには管理規約があり、規約に合うようにプランや仕様を考えて工事を行います。ただし、管理規約には細かい規定までは定めておらず、リフォーム工事に関して管理組合への届け出や許可を申請し、都度検討される場合もあります。プランの方向性が固まった段階で、業者と共に管理組合へ伺い許可を得ることが大切です。管理規約にない細かな仕様を確認し、提案することで良い条件でプランを進めることもできるでしょう。
管理人との相談ポイント
管理人がいる場合はそちらにも挨拶に伺います。工事や搬入出作業などで協力を取り付けるのにとても有効でしょう。
管理人は、日ごろからマンションの共用部の維持管理清掃を行っています。先に挨拶に伺い、工事中の協力を取り付けることは、円滑に工事を進めるうえでも重要です。
マンションのリフォーム工事は共用部を使う必要があります。工事中の車両の置き場所や、材料の荷下ろし場所、共用通路やエレベーター内部の養生など、管理人の協力一つで作業が支障なく進むことも。また、日ごろからマンション全体を見ていますので、ほかの住人とのトラブルを防ぐアドバイスももらえるかもしれません。
マンションキッチンリフォーム ポイント3:工事制限を知っておこう
マンションリフォームは、工事に関する制限もあります。何でも取り入れることは難しいと覚えておきましょう。
キッチンの位置は制限がつきもの
キッチンの位置を移動したい時は、専門家の調査が必要と言われます。
キッチンには水やお湯の配管の他に排水管、ガス管、換気用ダクトなどの様々な設備配管が設置されています。特に、排水管は水を流すために一定の傾き(水勾配と呼びます)を取る必要があります。この排水管の水勾配を取れる範囲であれば、キッチン移動も可能でしょう。一方、マンションによっては、排水管の位置が指定されていて1cmも動かせないという場合もあるので、注意しましょう。
設備が入れられない時もある
キッチンに憧れの設備が入らないこともあります。マンション全体の共用設備が対応していないことが理由です。
設備の導入に制限があるのは、住んでいる人が快適に暮らせるようにとの配慮から。管理規約などに記されている場合もあります。無秩序になんでも取り入れてしまうと、騒音や振動、共用設備の破損などを引き起しかねないので、それらを回避するルールと知っておきましょう。
特によく目にする事例として、ガスからIHへの切り替えがあります。古いマンションでは部屋の電気容量を上げることができず、IHを設置できないことも多くあります。リフォーム時にIH導入を検討したい場合には、要注意です。
まとめ
マンションのキッチンリフォームで押える3つのポイントをご紹介しました。
依頼先選び、マンションの管理組合・管理人、マンションリフォームの制限。この3点を押えておけば、「時間の無駄だった」「失敗したな」と思うことはないでしょう。
ぜひ素敵なキッチンをご検討ください。