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マンションで気になる床の防音対策〜賃貸でも簡単にできるおすすめの方法とは?

マンションで気になる床の防音対策〜賃貸でも簡単にできるおすすめの方法とは?

こんにちは。不動産ライターのchimonです。今回は床の防音対策についてのお話です。

マンションに住んでいると、近隣の住戸における生活音が気になることがありますよね。中でも影響が大きいのは、床を通して伝わる騒音です。マンションの床で多く用いられているフローリングは音が響きやすい素材なので、床の防音対策は重要です。

この記事では、床の防音対策に関するポイントと簡単にできる方法をご紹介していきます。
 

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騒音には種類がある!

マンションで気になる床の防音対策〜賃貸でも簡単にできるおすすめの方法とは?

はじめに、騒音には種類があることをご存じでしょうか。音は伝わり方によって、以下の2種類に分けることができるのです。

●空気(伝搬)音

音源から空気中を伝わって聞こえる音。外を通る車や飛行機の音、話し声や楽器の演奏音などが該当します。

●固体(伝搬)音

衝撃による振動が物体を通じて伝わることによって生じる音。

このうち空気音は、主に窓や換気扇、ドアなどを通じて伝わります。床を伝わって聞こえる騒音の多くは、2つ目の固体音です。近隣で発生した衝撃による振動が床に伝わり、騒音として聞こえます。固体音は、発生する振動音の種類によって、さらに「重量床衝撃音(LH)」「軽量床衝撃音(LL)」に分けられます。

●重量床衝撃音(LH)

ドシンという重低音の固体音。上階で子どもが走る音や、重いものを落とした時の音などが該当します。

●軽量床衝撃音(LL)

比較的軽くて高めの固体音。食器などの小さくて軽いものを落とした時や、人が歩く時の音などが該当します。

以上を踏まえると、床の騒音問題を解決するには、音の原因となる振動を抑えるような対策が必要というわけなのです。 

遮音等級「L値」とは?

防音性能を表す指標として、遮音等級「L値」が広く知られています。L値は、上階で発生した騒音が下階にどれくらい聞こえるかというのを数値化したもので、性能によって「L-40」のように表します。数値が小さいほど遮音性能は高め。

重量床衝撃音(LH)・軽量床衝撃音(LL)それぞれのL値が設定されており、「LH-●」「LL-●」のように表します。マンションではLLが騒音トラブルの原因となりやすいため、「LL-45」以下というのが一般的な遮音性能の基準とされてきました。

なお、2008年より、新たな遮音等級として「ΔL(デルタエル)等級」が使われています。これまでのL値が「下の部屋にどれくらい音が伝わるか」という空間性能を表していたのに対し、ΔL等級は「その製品がどれくらい衝撃音を小さくする効果があるか」という商品性能を表すものです。

ΔL等級は数字が大きいほど遮音性能が高くなります。ΔL等級も、対象となる固体音の種類によって「ΔLL-●」「ΔLH-●」といった形で表記します。

防音性のある商品には遮音性能が記載されていることも多いので、どのようなものか理解した上で、できる限り性能の高いものを選ぶといいでしょう。 

賃貸でも簡単にできる!おすすめな床の防音対策

本格的に床の防音対策をするとなると大がかりな工事が必要なため、賃貸マンションではなかなか難しいですよね。そこで、賃貸マンションでもできる、簡単な床の防音対策についてご紹介していきたいと思います。

防音カーペットを敷くだけでお手軽防音対策
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Ayumi Hokari Kanou(@ayuhoka1012)がシェアした投稿

賃貸でもできる床の防音対策として、もっともおすすめなのが防音カーペット。通常のカーペットの裏面に吸音性のある素材を貼り合わせることで、防音性能を向上させたカーペットです。

タイルカーペット・ラグカーペットなどの種類があるため、使う場所や範囲の広さによって使い分けましょう。敷くだけで衝撃音を和らげることができるので、小さな子どもがいる家庭にもおすすめです。

デメリットとしては、遮音できる面積が限られることが挙げられます。タイルカーペットであれば、部屋全体に敷き詰めることも可能ですが、手間もコストもかかりますよね。コストを抑えるためにも、子どものプレイスペースのような防音性を高めたい場所に限定して敷くのがいいでしょう。

楽器やエクササイズマシンには防振マット
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

G⃞O⃞T⃞O⃞-S⃞A⃞N⃞。+승주+(@goto_sj)がシェアした投稿

楽器やエクササイズマシンから発生する振動も、床を伝わって衝撃音として下の階に伝わる可能性があります。こうした衝撃音を防ぐために有効なのが、楽器やエクササイズマシンの下に防振マットを敷くという方法です。

防音カーペット以上に限られた範囲のみしかカバーできませんが、範囲内の防振性能は高め。騒音の発生源が固定されている状況では、とても有効な防音対策と言えるでしょう。

スリッパを履くだけでも防音対策になる

実は、スリッパを履くだけでも防音対策になります。素足で歩くよりも衝撃が和らげられるため、軽量床衝撃音を軽減することができるのです。

防音効果を高めるためには、クッション性が高く足にフィットするスリッパを選ぶのがポイント。サイズの合わないスリッパだと、歩くたびにパタパタと音がしてしまい、十分な防音にならない可能性があります。 

まとめ

マンションで暮らしていると、上階から伝わる足音や移動音が気になるものです。自分が発している生活音が床を通じて、下階の人に迷惑をかけているかもしれません。騒音トラブルを防ぐためにも、床の防音対策はしっかりしておきたいところですね。

以上、今回は床の防音対策におけるポイントと方法についてご紹介しました。
 

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