ガーデニングアイテムの1つであるトレリス。植物との組み合わせで、庭やベランダの演出に役立てることができます。ただ、トレリスを自分で設置するとなると、いくつか気を付けたほうがよい点があります。
今回は、トレリスとはどのようなものか、そして取り付け方や植物と組み合わせる時のポイントをお伝えします。
トレリスって何?いったいどんな役割?
トレリスとは、植物のツタなどを這わせるガーデニングアイテムのことです。庭の演出に役立つ、便利なアイテムです。
壁一面やアーチ状に、バラの花が咲き乱れている光景を見たことはないでしょうか?そのような演出に役立つのが、このトレリスです。バラに限らず、さまざまな植物を飾ることも可能です。形状もバリエーションに富んでおり、自由度の高いアイテムと言えるでしょう。
難しい?かんたん?トレリスの設置方法を5つ紹介
トレリスは、基本的に屋外に置くものです。設置の仕方によっては安定性に欠け、倒れてしまうこともあります。ここでは、トレリスの主な設置方法を5つご紹介します。
1.地面に刺す、置くだけ
とてもカンタンな方法ではありますが、重量や設置面積が少ないと安定性に欠けます。また、土に直接触れる場合は劣化しやすくなると言われています。
2.壁に吊るす
庭にフェンスがある場合、紐などでトレリスを吊るす方法です。
これもカンタンですが、重いプランターなどを引っかけるには耐久性が足りない場合もあります。花のツルを誘引する方法として選ばれることがあります。
3.セメントで固める
穴を掘ってコンクリートブロックを置き、その上にトレリスを立ててセメントで固める方法です。DIYの技術が要求されますが、置くだけ・刺すだけよりも強度を保つことができるでしょう。
4.専用の金具で固定する
トレリスを固定するための金具には、いくつか種類があります。
地面に深く打ち込む杭、コンクリートや木の板にボルトで固定するための金具などがあります。
5.トレリス固定用のブロックにはめ込む
フェンス型のトレリスで、サイズさえ合えばはめ込むだけで固定できるブロックがあります。水抜き穴が開いているものがあり、雨水による腐食のリスクを減らしてくれます。
いろんなトレリス、それぞれの特徴
トレリスはバリエーションに富んだアイテムです。素材や形状も様々。ここでは、それぞれの特徴について解説します。
トレリスの素材
木製はナチュラルな風合いを感じさせます。しかし水分の影響で腐食してしまうことがあります。長持ちさせるために、雨などで濡れた後に拭くなどして、水分から守る手間をかけると良いと言われています。中には長持ちさせるために、防腐処理が施されたものもあります。
アイアン製は、優れた耐久性がメリットと言えるでしょう。雨の後に放置したり、植物をつたわせたりしても腐食のリスクが低いと言われています。メンテナンスが楽ということで、忙しい人には嬉しいかもしれません。
樹脂製は一般的に、木製に比べてメンテナンスが楽とされています。木の質感が欲しい場合は木目調のものを選ぶという選択肢もあり、好みによってさまざまな見た目のものを選ぶことができます。ただ、一般的に木製に比べ高価な傾向があります。
トレリスの形と、植物の組み合わせ
トレリスには、フェンス状のものや筒状、アーチ状のものをはじめとして、バラエティ豊かな形があります。目隠しに特化したルーバー状のものもあり、植物との組み合わせでさまざまな演出ができるでしょう。
・フェンス状
壁のような使い方ができるため、庭を囲んだり仕切ったりという使い方ができるでしょう。目隠しを目的に植物を這わせることもあります。
低めのフェンスに向いている植物の1つとして、ランブラーローズがあります。これはフェンスからのはみ出しが比較的少ないとされ、まとまりのあるフェンスを演出する場合に役立つでしょう。目線より高いフェンスの場合、花が垂れ下がって咲く品種を組み合わせる演出の仕方もあります。
参考 『つる植物で庭を彩る 仕立てて楽しむガーデニング』NHK出版
・アーチ状
弧を描く形状で、下をくぐることができるものが一般的です。その形状から、庭の入り口や通路に設置する方法があります。くぐりぬけることを想定した場合は、トゲが少ない品種が推奨されています。バラを使いたい場合、トゲが少ない「群星」という品種を選ぶのもよいでしょう。
・ポール状
上下に長い形をしているものが一般的です。少ないスペースで多くの品種を飾る時に役立つとされています。ポール状をうまく活用する方法として、根元から先まで均一に花を咲かせる品種を使う方法があります。つる性のミニバラがその一例です。
まとめ
トレリスは、植物と組み合わせることでさまざまな演出ができるガーデニングアイテムです。トレリス自体の素材や形状もさまざまで、どこに置くか、どんな植物を組み合わせるか等「選ぶ楽しみ」があるアイテムと言えるでしょう。