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お風呂のリノベーション・リフォームに補助金を活用!対象となる工事や申請方法も紹介

長年使っていたお風呂の老朽化が気になって、リノベーションやリフォームを考えた時、最初に気になるのは費用の面ではないでしょうか。

リノベーション・リフォームどちらを行うにしても、工事の内容によって、高額になる場合があります。お風呂の老朽化が気になりつつも、費用が気になって検討段階で止まってしまう方も居るかもしれません。

そこで、今回は介護保険や、国・地方自治体が行っている補助金制度を活用して、自己負担額を抑える方法を説明します。また、全ての工事が対象となるわけではない為、補助が適用される工事や、申請方法についても紹介します。

補助金が使えるのは3種類

お風呂のリノベーションやリフォームに際し、補助金が適用出来るのは、3種類です。

  • 介護保険を利用した補助金
  • 国の補助金事業
  • 地方自治体が行っている補助金事業

です。

各補助金の適用条件や、補助額の上限は異なっています。詳しく見ていきましょう。

・介護保険を利用した補助金
この補助金は、介護に関連する工事をする際に適用されます。例えば、お風呂内をバリアフリー化する工事を行う時に、利用が可能になります。

・国の補助金事業
こちらは、改修工事の費用を、国が補助するものですが、正式名称は、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」といい、国土交通省が主体となって行っています。対象となるリノベーション・リフォームは、住宅の性能向上に関する工事です。例えば、省エネ性能向上や、耐震性、耐久性に関する工事を指します。

参考:国土交通省「令和3年度「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の募集を開始します!~既存住宅の性能向上、子育てしやすい環境等の整備に向けて~」 

・地方自治体が行っている補助金事業
地方自治体が独自で行っている補助金事業です。その為、自治体によって適用条件が異なっています。

例えば、東京都品川区では、住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修)を行っています。区民や、マンション管理組合、賃貸住宅の個人オーナーを対象に、区内の業者を利用して、環境やバリアフリーに配慮した工事を行なった場合に、費用の一部を補助しています。

参考:品川区「住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修)」 

補助金の金額

では、各補助金の金額を確認しましょう。

介護保険を利用した補助金の上限は18万円です。注意したいのが、この上限18万円は、工事費18万円なら全額補助が下りるという意味ではありません。補助の対象となる工事費の7〜9割の金額が、補助金額となります。この補助金額の上限が、18万円という意味です。

同様に、国の補助金事業を利用する際にも、補助の対象となる工事の費用に対して、適用される金額が決まっています。国の補助金は、補助対象工事費の3分の1が対象となり、上限は100万円です。なお、国からの補助金は高額ですが、その分、お風呂だけでなく住宅全体のリフォーム・リノベーションを要することもある為、その点は気をつけましょう。

最後に、自治体の行っている補助金の金額についてです。各自治体によって、補助事業の有無や内容が異なっているので、一概にはいえませんが、先程紹介した、東京都品川区が行っている補助事業を受けるケースで説明します。

品川区では、工事費用の10%が対象となります。区民による工事だと上限20万円まで、マンション管理組合や賃貸住宅個人オーナーによる工事だと、上限100万円と定められています。

参考:リフォームガイド「お風呂リフォームで使える補助金は3種類!申請方法も解説」
参考:国土交通省「令和3年度「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の募集を開始します!~既存住宅の性能向上、子育てしやすい環境等の整備に向けて~
参考:品川区「住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修)」 

対象となる工事

続いて、補助金の対象となる工事を見ていきましょう。

・介護保険の対象工事
介護保険による補助金の対象となる工事は、バリアフリーに関する工事が対象となります。

例えば、
 手すりの設置工事
 段差の解消工事
 床の滑りを防止する為の床工事
 扉を引き戸(スライド式)に変更
 断熱効果の高い床材に変更
等です。

・国の補助による対象工事 
国の補助対象となる工事のポイントは、省エネ・耐久性・耐震性、です。

例えば、
 ユニットバスへの交換
 窓の断熱化工事
 省エネ性のある給湯器の設置
等です。介護保険による補助対象工事と重なる部分もあるので、施工店にアドバイスを貰うと良いでしょう。

・地方自治体の補助による対象工事
東京都品川区の補助事業を例にすると、
 断熱化の工事 
 高断熱の浴槽設置
 
手すりの設置
 
段差の解消
等が、対象工事となります。

これら補助対象となる工事を行なって、活用することで自己負担を抑えましょう。

補助金の申請方法

補助金の種類や、対象となる工事を把握したら、補助金の申請方法を理解しましょう。補助金の申請者は、各補助金によって異なります。

介護保険による補助申請は、各市町村の担当窓口に、ケアマネージャーの協力を得て、本人が申請します。

次に、国の補助事業に対する申請は、事業者登録を完了した施工業者にて行います。国の補助金対象となるには、条件に合致しているかや、必要書類の準備・作成が必要になる為、本人申請だと大変な作業となります。施工業者に任せられるので、安心です。

なお、自治体による申請は、各自治体の条件により異なりますが、基本的には本人からの申請となります。

補助金を申請するタイミングは?

各補助金を申請するタイミングは決まっています。

申請は事前申請が必要で、リノベーションやリフォーム工事を行う前になります。工事を行う前とは、工事の開始前(着手前)を意味します。よって、工事を開始した後に慌てて申請をしても、補助の対象外になるので、気をつけましょう。

なお、依頼する施工業者や 、介護保険による補助金申請だとケアマネージャーが、申請が必要なタイミングを把握しています。よって、普通は忘れてしまうことはないのですが、万が一もあるので、事前申請というのは心にとめておきましょう。

まとめ

お風呂のリノベーション・リフォーム工事で利用できる補助金は、介護保険による補助・国の補助事業・各自治体による補助事業の3種類でした。

適用条件や、補助金の上限金額は、各補助金により異なります。また、補助の対象となる工事もそれぞれ異なる為、事前に適用されるかの確認が必要です。

なお、補助金を申請するタイミングは、工事開始前に行う必要があるので、うっかり申請漏れしてしまわないよう注意しましょう。