お部屋のライティングでメインとも言える天井照明。天井に照明を取り付ける方法はいくつかあります。
もし、お気に入りの照明器具を見つけても、取り付け方法が合っていなければお部屋で使えないかもしれません。照明器具や設置場所によって、取り付け方法が変わることもあります。
そこで今回は、代表的な天井照明の取り付け方を紹介していきます。
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引掛けシーリングを使って照明器具を取り付ける
日本の住宅で天井照明を取り付ける方法としてまず思い浮かぶのは、既に天井に取り付けられている引掛けシーリングに照明器具を取り付ける方法ではないでしょうか。
引掛けシーリングとは、天井に設置されたコンセントの役割をする器具で、照明器具に電源を接続し、また、照明器具が落ちないように支えています。見た目は円形や長方形で、ケース表面にひらがなの「い」の字のような穴があり、天井にネジで止めされています。
引掛けシーリングを使って天井に照明器具を取り付ける方法は、比較的簡単です。照明器具側の接続部位(キャップ)に爪になっている部分がありますので、それを天井の器具(ボディ)の穴に差し込みます。そのまま右に回転させ、カチッと音がしたら固定された合図です。取り外すときは、照明器具を左回りに回します。ロックボタンが付いている場合は、ボタンを押しながら回すと外すことができるでしょう。
大きなシーリングライトなどでは、引掛けシーリングに取り付けるアダプタ部分と全体を覆うカバーに分かれていることもありますので、設置する前に取扱説明書を参照してください。
同じような取り付け器具に引掛けローゼットがあります。実は、JIS規格(JIS C 8310)では「シーリングローゼット」という名称で規格が定められているのですが、メーカーや施工業者では、シーリングとローゼットを区別していることもあると覚えておきましょう。
まず、見た目の違いとして、引掛けローゼットは、器具を支えるための金具が、羽のように二か所、付いている場合が多いようです。この金具と照明器具を固定して支えるので、シーリングよりも重い照明器具を吊り下げることができる、というわけです。
一般的に、吊り下げられる照明器具の重さ(耐荷重)は、引掛けシーリングで5㎏まで、引掛けローゼットは10㎏まで対応可能とされています。
参考:引っ掛けシーリングとローゼットって何?仕組みなどの疑問を解説!
直結式配線で照明器具を取り付ける
シーリングやローゼットが無い場合は、天井から伸びたむき出しの電線に、直に照明器具をつなぐ方法で照明器具を取り付けます。直結式配線、または直付け配線などと呼ばれる方法です。
直結式のメリットとして、まず、引掛けシーリングやローゼットよりも重量のある照明器具を設置できることがあります。直結式の取り付け方法では、照明器具そのものを天井に固定することになるので、重さがあっても支えられるようになっています。
また、天井に照明を取り付けた部分を見た目よく仕上げることもできます。直結式の照明器具には配線部分や取り付け箇所を隠すための工夫がされていることが多く、デザイン性の高いシャンデリアなどの照明器具の取り付けにも向いています。
ただ、直結式配線の取り付け工事をするには、電気工事士の資格が必要ですので、誰でも気軽にDIYで照明を交換することができるわけではありません。専門の業者に取り付けや交換の工事を依頼することで工事費用が発生する点や、頻繁に照明を交換することは難しいといった特徴を理解しておきましょう。
参考:直付け照明だからできる!おしゃれで機能的なおすすめ照明器具
埋め込み型の天井照明
照明器具を天井に埋め込んで取り付ける天井照明があります。
埋め込み型の取り付け方法では照明器具が出っ張っていないので、天井だけでなく空間全体をすっきり広々と見せる効果も期待できます。また、吊り下げる照明よりも高い位置から照らすので、より広い範囲を明るくすることができるという特徴もあります。
埋め込み型の天井照明の例としては、住宅でも一般的になってきたダウンライトが分かりやすいでしょう。また、オフィスや学校で使われている蛍光灯にも埋め込み型のものがあります。
埋め込み型での照明器具の取り付けや交換は、基本的に専門業者に工事を頼むことになります。天井に穴をあけたり、照明器具を支えるための下地処理をしたり、といった電気配線以外の工事も必要になりますし、配線は天井裏の電線に直結式でつなぐので電気工事士の資格が必要です。DIYでは難しいでしょう。
また、埋め込み型の天井照明は、天井裏にスペースが必要になるなど、取り付ける場所にも条件がありますので、設置場所などは専門家と相談して決めるようにしましょう。
ライティングレールを使って照明器具を取り付ける
ライティングレールを使って、照明を天井に取り付ける方法もあります。ライティングレールは、天井に取り付けられたレールで、電気が流れています。これにアダプタで照明器具を取り付けて使います。ダクトレールと呼ばれることもあります。
ライティングレールのメリットは、なんといっても設置場所を移動できることでしょう。レール上なら好きな場所に照明器具を動かすことができます。お部屋の模様替えをするときなど、照明の位置も家具に合わせて変えることができるので便利ですね。
また、照明器具の交換も簡単です。レールに合ったアダプタが使える照明器具ならば、手軽にDIYで交換することができます。スポットライトやペンダントライトなど色々なタイプの照明器具に対応でき、グリーンなど照明器具以外のものも吊るして飾ることもできるので、気軽に模様替えができる自由度の高さも魅力です。
レールの設置方法はいくつかあります。天井にレールを埋め込んだり、長いレールを使ったりする場合には、専門の業者に工事を依頼しましょう。DIYで引掛けシーリングを使って設置できるライティングレールもありますが、吊るせる照明器具の合計重量やアンペア数の制限が直付けのレールよりも厳しくなっていることもあります。事前に確認してから取り付けるようにしましょう。
まとめ
天井照明の取り付け方として、手軽に照明を交換できる引掛けシーリング、電線を直につなぐ直結方式、照明器具を天井に埋め込む埋め込み型、ライティングレールを使う方法の4つを紹介してきました。
それぞれにメリット、デメリットがありますので、照明器具や取り付け場所に合わせて、取付方法についても考えてみてはいかがでしょうか。
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