Column

半畳でも。小さいパントリーの上手な使い方とは?

パントリーを作るなら、やはりキッチンの近くに作りたいものです。広いスペースは難しいけど半畳くらいなら取れそう、ということはありませんか。

もし、シンプルにキッチンで使う物の収納場所としてパントリーを使うのでしたら、半畳のスペースでもある程度の収納力あるパントリーを作ることができると言われます。

ここでは、半畳の広さについて確認した後、半畳のスペースでどのようなパントリーが作れるのか、解説していきます。

▼パントリーのアレコレをもっと詳しく!
完全版|パントリーのリフォーム・リノベーションのガイド〜種類・費用・事例まとめ〜

パントリーは広さよりも使いやすさが満足度を上げる?

半畳の広さとは

半畳の広さでパントリーを作るとちゃんと収納できるのか、狭くて物があふれてしまうのか、心配される方も多いかもしれません。以下で、具体的な広さを見てみましょう。

一般的に1畳の面積は1.62m2とされていますので、半畳は0.81m2になります。これを正方形にするなら一辺90㎝、長方形にするなら一例として奥行き45㎝で間口が180㎝、というような広さになります。

少し、イメージがわいたでしょうか。身近なもので例えてみましょう。

仮に、半畳の広さを標準的なカラーボックスで考えると、大体6個分の広さがあることになります。床から天井、または手が届くくらいの高さまで、カラーボックス6個分の床面積が全てパントリーになると考えると、収納力はそこそこあると言えるのではないでしょうか。

ウォークインタイプではやや手狭?

次に、パントリーの形状ごとに考えてみましょう。壁面収納タイプのパントリーは、一般的な広さが間口90~180㎝、奥行き約45㎝くらいであるという情報もあります。ですから、半畳でも十分な広さであり、むしろかなり大型の収納といえるでしょう。

一方、ウォークインタイプでは、人が出入りできるスペースを取るために奥行き100㎝以上が良いとのことですから、半畳では狭いと感じるかもしれません。

広さだけでなく使いやすさも重要

ところで、パントリーを含む収納について、広ければ広いほど満足度が上がるというわけではない、という研究結果があるそうです。ある程度の収納があるなら(戸建て住宅の場合床面積の14%)、それ以上に収納を増やしても、満足度は上がっていかないそうです。

収納は「量」だけでなく、使う場所に近くにあって(「場」)、使いやすい収納方法になっていること(「形」)で、質の高い収納になるということです。

パントリーで考えると、場所は、キッチンに近いスペースに用意すると使いやすい、ということですね。収納方法については、例を見ながらお話していきましょう。

参考
・SUUMO住宅用語大辞典「1畳」
・LIXIL「自宅にパントリーを作りたい!理想的なパントリーの広さとは?」
・生活リテラシー「本当に暮らしやすい収納って何だろう?」積水ハウス総合住宅研究所 

半畳のパントリーで便利な棚板のレイアウト事例

レイアウトを考える前に、使いやすいパントリーにするためのサイズをおさえておきましょう。

まずは棚板の奥行です。パントリーの棚板の奥行は、大体30~45㎝が使いやすいとされています。食品を保管しておくパントリーでは、さっと見てどこに何があるのかわかる、一覧性が重要になってきますので、棚板の奥行は浅めにしておくのがおすすめです。

ウォークインタイプですと、人が出入りして作業をするためのスペースが必要になります。棚板の奥行に加えておおよそ60㎝の幅があれば、人が中に入って作業することができるということです。

・参考:リショップナビ「キッチンパントリー(食品庫)が便利すぎる♡リフォーム後のファン続出!」

限られたスペースで収納量を確保するには、使える壁面を増やすことが近道の一つです。先に挙げたサイズを踏まえて、ウォークインタイプの半畳のパントリーで収納量を確保する棚板レイアウトを考えてみましょう。

L字型の棚板レイアウト

一例として、こちらの写真のように、壁2面を使って棚板をL字型に配置するレイアウトがあります。

例えば、間口90㎝、奥行き90㎝のスペースで、奥行き30㎝の棚板使ったL字型のレイアウトにするとします。まず、正面奥の壁に棚板を設置、さらに左右どちらか一方の壁にも棚板を設置しても、人が出入りするための空間を残せますね。

コの字型の棚板レイアウト

さらに壁3面を使うなら、こちらの写真のように、コの字型のレイアウトで設置します。見渡しやすく整理しやすそうですね。

間口90㎝なら、左右の壁の棚はあまり奥行きが取れません。それでも、15㎝くらいの奥行きの棚があれば、缶詰や袋入り、瓶入りの食料や調味料、キッチン雑貨や小さめの食器など、いろいろなアイテムを収納することができるでしょう。

コの字型の棚板レイアウトでは、長さや奥行きのあるものは正面の棚板に、比較的小さい物やよく使う物を手前の壁の棚に、というように使い分けるといいかもしれません。

半畳のパントリーで便利な収納技

限られたスペースを有効に使うためにも、メリハリのある収納を目指しましょう。

よく使うもの、こまめにチェックしたいものは、手が届きやすい高さに、ゆったりスペースを取って収納したいものです。そのスペースを作るために、使用頻度が低いものは手に取りにくい場所にまとめてしまいましょう。この時に役立つのが、収納ケースやボックスです。

細々とした物をケースに入れることで、棚板の奥行きいっぱい、棚板の間の高さいっぱいの空間を有効に使うことができるでしょう。例えば、軽くて消費期限の無い消耗品のストックなどは、ケースに入れて高い棚にまとめておく、というようなイメージです。

また、床に近いところはキャスター付きのラックを使うと、奥まで入れても取り出しやすくなります。キャスター付きラックは、飲料やお米、使う季節が限られる大きな調理器具など、重量のある物の収納にも向いています。

まとめ

半畳のスペースがあれば、ある程度の収納力を持ったパントリーをキッチンまわりに作ることができることをご紹介してきました。

半畳のウォークインタイプでは、どうしても収納スペースが限られますが、収納したいものの優先順位付けや使い勝手に配慮した収納方法、そして配置を工夫してみてください。ライフスタイルに合わせた半畳パントリーを設置して、より使いやすいキッチンを目指しませんか。

▼パントリーのアレコレをもっと詳しく!
完全版|パントリーのリフォーム・リノベーションのガイド〜種類・費用・事例まとめ〜